なんか解った様な解らないような感じだと思いますが、もう少し具体的にいきましょう。

平行法でと書いてある写真をプリントして下さい。(はじめに表示した写真で十分です)カラ−でもモノクロでも解像度も関係ないです。とりあえずプリントして余分なところを切り取って、今、人差し指をたてた位置に今度はこのプリントした写真をおいて下さい。

目の焦点はあくまでもカレンダ−に合わせて下さい。写真を見てはいけません。すると写真はぼんやりと二重になって見えるはずです。ここで具体的なイメ−ジを上げてみます。
たぶんこのように見えませんか?もちろんもっとピントが合っていないはずです。ぼんやりとこんな風にかさなって見えるかまたはもっと離れて見えるかだと思います。この状態でもまだ写真にピントを合わせてはいけません。そうカレンダ−にピントを合わせてください。今度は写真を持っているてを少し顔に近ずけたり離したりしてこんな風に見える状態にします。
ピントが合っていなくてもよいです。こんな風に写真が3枚並んで見えればよいのです。この3枚並んで見える状態が立体視するときの見え方です。きれいに並んで3枚にみえる状態です。

この3枚のうちの真ん中の写真が立体的に見えるんです。左右の写真は立体ではありません。真ん中の写真です。(はじめに紹介したはがきをついたてにして見る方法があったでしょう。それで旨く立体的に見えた状態ではがきをとりはずすとこの様にきれいに三枚の写真が並んで見えるはずです。)

ここから先はもうほんの少しです。

ピントが合っていないことにいらだって急にこの写真に焦点あてると、つまり写真にピントを合わせようとするとあっというまに元の木阿弥。はじめの状態に戻ってしまいます。
こんな風にピントが合っている2枚の写真になってしまいます。この状態は片方の眼で片方の写真ではなく、両方の写真をみているからなんです。

でもこれはあたりまえのことです。通常このぐらいの距離にあるものを片方で片方の写真だけ見るという眼の使い方は経験上ありませからね。

つまり今行っていることは普通の物の見方ではないわけです。ですから焦ってはいけません。またカレンダ−にピントを合わせて、ピントのあっていない3枚並んだ状態まで持っていきます。そしてあくまでもカレンダ−にピントを合わせた状態で写真を持っている手をゆっくり前後させてみます。

すると不思議なことに写真のピントが合う位置があるはずです。大事なのは写真を見ることによってピントを合わせるという感覚でなく写真の位置を前後させることによってピントの合う位置を探すと言うことです。

そして真ん中の写真を見て下さい。どうですか飛び出して見えるでしょう。たいへんくどい表現になってしまいましたがこれが平行法です。今度はディスプレイ上の写真に挑戦して下さい。ピントをずらして3枚に並んで見えるようにして、顔を画面に近ずけたり離したりしてピントを調節して下さい。なれてくるとただぼ−と見ていると自然に旨くいくようになります。