時刻を15分・30分単位にまるめてから時間数を計算

時間数の「まるめ」処理は、出退勤管理(勤怠管理)での時間計算によく利用されます。この場合は「時刻間の時間数を算出してから指定分数で切り捨てる」のではなく、最初から「時刻を切り捨てる」処理をしてから時間数を算出するのが一般的です。
かつての「マクドナルド」が時間計算を切り捨てていた問題に関わります。   ここで紹介しているような勤務時間を概算化する方法は、手作業で集計していた時代では「当たり前」のことでした。
現在ではこれらの勤怠集計は電算化が当たり前なので、手作業時代のような切り捨て処置は許されないそうです。



古い話ですが、2005年8月に「マクドナルド」がアルバイトに対して、日々の労働時間集計を30分単位で端数を切り捨てていたことを労働基準監督署から追求されて、1分単位の計算方法に切り替えたというニュースがあったことを記憶しています。



月次での集計に際しての端数処理は問題視されないようですが、日々の切り捨てはいけないということのようです。 但し、以前に社労士に確認したところでは、月次であっても切り捨てはダメで四捨五入とするべきだそうです。
  ⇒「時間数計算で30分単位に四捨五入!」

FLOOR関数(切り捨て)」、「CEILING関数(切り上げ)」を使う。
時刻「まるめ」による時間数算出
(画像をクリックすると、このサンプルがダウンロードできます)
出退勤処理での時間数算出は、一般に「終了時刻」は切り捨て(ゼロに近い方に寄せる)、「開始時刻」は切り上げ(ゼロから遠い方に寄せる)ます。但し、一般の「切り上げ」「切り捨て」とは違い、桁数で単純に指定できません。
R1C1参照形式の場合は


 =FLOOR(R4C2,RC6)-CEILING(R2C2,RC6)
となります。

FLOOR関数(切り捨て)、CEILING関数(切り上げ)では、関数の使用時に直接「まるめ」の単位が指定でき、これが小数値でも構わないという利点があります。時刻の「まるめ」にはこれを利用します。

今回のサンプルでは、「まるめ」の単位を欄外右側のセル($F3)に時刻形式で表示させてあり、これをそのまま利用していますが、例えば「15分」であれば、次のように記述しても同じです。

これで、タイムレコーダなどからの実出退時刻を投入しての「まるめ」た時間数の算出の可能になります。
但し、上記コラムにあるように「日次で切り捨てる」という処理はコンピュータで処理できる現代ではNGであって、 企業の側がこれをやっていると提訴の対象になる可能性があることはご理解下さい。