Scl.parviflorus ssp.parviflorus
　　　　　　　　　　　　(Duchesne Co. UTAH) 彩虹山

Far northern locality of S.parviforus. This valley is located on almost same latitude as Salt Lake known by winter Olympic Games.

　　スクレロ・パルビフロラス
　　　　　　　　　彩虹山
　（米ユタ州デュシェーヌ 郡）

　パルビフロラスのなかで、もっとも北に分布するコロニー。緯度は冬季五輪のソルトレイクシティーとほぼ同じで、日本の函館あたりに位置します。しかも、標高が１０００ｍ以上あるわけで、冬季はどのくらい寒いのか想像がつきません。このあたりの道も冬は凍結して通行止めになるようです。
　写真を撮影した年は、冬から雨がほとんど降っていないとのことで、花も咲いておらず、球体も刺がみっしりつまった感じに縮んでいましたが、それがかえって美しく感じられました。写真には緑地も見えていますが、これは河川の地下水で潤う場所だけです。パルビはそこから河岸の丘をかなり登ったあたり、まばらに灌木が生えている石灰岩の斜面に生えていました。同じ場所には月華玉もあるとのことでしたが、発見出来ませんでした。
　特徴としては、あまり大型にはならないようで、大きい株でも径１０センチくらい。刺は太くがっしりしていて、色はおおむね白と黒。迫力あるパルビです。なかには３枚目の写真のような明るい金刺もあります。花は、残っていた花殻から類推すると、典型的な紫ピンク色のようでした。メサガーデンの種子に、同じユタ・デュシェーヌ郡産のSB1452というナンバーがありますが、これを実生したところ、とても似た顔に育っています。最北型、というだけでなく、姿もとても美しい、男性的なパルビです。