Scl.parviflorus ssp.terrae-canyonae
K.D.Heil
1976
(San juan Co. UTAH) テラエ・キャニオナエ
Neat yellow flower and long spine form of parviflorus,living on the
red sand.
スクレロ・パルビフロラス
テラエ−キャニヨナエ
(ユタ州サンフアン郡)
黄花のパルビフロラス、というのがテラエ-キャニョナエについてのいちばん分かりやすい説明かも知れません。外形的な識別点としては基本種に比べ中刺が太く、前出intermedius同様1.5ミリくらいの太さがあることです。刺は長く輝黄色〜赤褐色でとても美しい。とくに成長期の新刺の色は鮮やかで、テラエ−キャニオナエはフェロカクタスにも劣らない素晴らしい刺サボテンだと実感させられます。
自生地はユタ州南東部の標高1800〜2200メートルの比較的高い地域で、右の写真のようなネズ、松の疎林のなかにあります。このコロニーはフライキャニオンと呼ばれるエリアにあり、山に挟まれた平地には幾つものウオッシュ(降雨時のみ水が流れる川)が流れていて、その近くにテラエ-キャニオナエが生育しています。近くには蝦サボテンのE..triglochidiatusが数多くみられました。冬季は道路が凍結して通行止めになるような場所で、相当な寒さに耐えると思われます。
私はこのコロニーを幾度かたずねていて、2枚目は真夏の休眠期、そのつぎは5月の開花期、3枚目は7月上旬に種子が実った頃です。このときは蟻がせっせと種を運んでいました。真夏、8月にはもう種は運び去られて跡形もなし。
栽培はそれほど困難ではなく、是非育ててみて欲しい植物です。