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　　スクレロ・パルビフロラス
　　　　　　　　彩虹山
　　（アリゾナ州ココニノ郡）

　パルビフロラスのなかでも最も美しい刺を持つコロニーで、険しい渓谷の断崖の上にしか見ることができません。自生地のマーブルキャニオンは、グランドキャニオンの北、同じコロラド川のより上流に位置する渓谷で地形もグランドキャニオンさながらの急峻なところです。
　大半のパルビフロラスは川に近い地下水位の高そうな場所に生育していますが、このコロニーは水面から数百メートル高い崖上の台地にあります。見に行くだけでも大変なのですが、それをおぎなって余りある美しさでした。
　複数のかぎ状の中刺がひとつの刺座から出ており、長くて色も赤～赤褐色。密生するかぎ刺で球体が覆われるようすは白紅山を思わせます。グランドキャニオンの渓谷深くには"havasupaiensis"と呼ばれるパルビフロラス近似のスクレロがありますが、これも赤いかぎ刺が密生するもので、このコロニーもそれに近い性質のものと考えれます。
　
　写真はあいにく曇天のため色彩が出ていませんが、実に美しいものでした。メサガーデンのリストにある「SB474」がこのコロニーにあたりますが、実生は確かに同じ顔でした。パルビを栽培するなら、いち押しです。