善鸞10

2022年10月

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10/01/土
浜松の仕事場にいる。火曜日に東京に戻るつもりなので週末も仕事場でのんびり過ごしている。東京にいても毎日どこかに出かけるというわけではなく、ほとんどの会議はネットで済むのだが、東京の住居は高層住宅なので足が地についていない。ここでは思い立てば庭に出ることもできるし、何よりも緑に囲まれている。東京の住居では大手町のビル群が見えるだけだが、ここでは浜名湖が見え、舘山寺などの山並みの緑が目を癒してくれる。車でふらっと出かけることができるのも気分的に楽だし、窓を開けると自然の風が入ってくる。そうしたことの全体でのんびりした感じがするのだが、今回は草刈りという重労働を続けたので足腰が痛んでいる。執筆中の『善鸞』は4章に入った。全体を5章と考えていたが、6章も必要かという気がしているが、とにかく半分は越えているという感じをもっている。草刈りの重労働で脚を傷めていたのだが、今朝起きた感じではかなり軽くなっていた。まだ屈み込む時などに負担はかかるのだが、日常生活には支障がなくなった。本日は鷲津の五味八珍という店で昼食。ホームセンターで石油ストーブと土を買う。石油ストーブは今年のお正月ころに急に動かなくなり、フィルターの掃除をして何とか動くようにはなったのだが、スイッチを入れても着火しないことがあり不調が目立つようになった。考えてみれば購入してからずいぶん年数が経過しているし、たまにしか使わないので灯油が古くなっていたり、万全の使い方をしていないので、そろそろ新品に換えてもいいかと思われた。土を買ったのは妻がまた新たな穴を発見したからで、今度の穴は小さいので一袋で充分だろう。今回の仕事場での滞在は草刈りが主眼であったが、建物の際に空洞ができていることが発見できてよかった。仕事場に移って一週間以上が経過した。来た途端に浜松や静岡に記録にもないほどの大雨が降り、スマホの警報が鳴りっぱなしになった。仕事場のある地域は無事だったが、崖崩れが起こったり水に浸かった地域も多く、停電や断水が一週間経ったいまも続いている地域がある。テレビを見るとNHKも民放もニースの合間にローカルニュースが流れるが、被災地の報告ばかりがいまも続いている。近年異常気象が続いているので、われわれも備えをしないといけないと思っている。ぼくが飲んでいるウイスキーの4リットルのボトルが水の保存にちょうどいいのでこのボトルを貯めておこうと思っている。

10/02/日
本日も快晴で夏に戻ったような暑さだが空気が乾燥しているのでエアコンを使う必要がない。昨日買った土で穴を塞ぐ作業と、寝室のエアコンと室外機を結ぶチューブに巻いたテープが経年劣化でちぎれていたので、これも昨日買ったエアコン用テープを巻き付ける作業。建物が斜面に建っているため庭に面したリビングから地下に降りたところに寝室があるのだが、その下の通路から見ると2階に見える。その2階から下の物置にまでチューブが延びているのでそこにテープを巻いていく作業は脚立なども使ったけっこう大変な労力だったが無事に完了。これで今回の滞在で果たすべき作業がすべて終わった。明日は野菜の買い出しと、夕方に会議が一件。早朝に起きることができればFootballも見たいのだが無理はしない。本日は夜中にロンドンで開催されるバイキングス対セインツの試合があるはずでDOZNで見たいと思っているが、どうでもいい試合なので寝酒を飲んで眠くなれば寝てしまう。試合の最後まで見てしまうと早朝の試合が見られなくなる。注目の試合はビルズ対レイブンズ。好調なチーム同士だがどちらも不覚の1敗があった。どちらが好調を維持しているかがこの試合で判明する。カンファ優勝チームを占う意味でも大きな一戦。この2チームにチーフスを加えた3チームが優勝候補だ。チーフスはバッカニアーズと対戦する。一昨年のスーパーボウルの再現。チーフスも先週は不覚の1敗。ブレイディーも調子が出ていない。チーフスはここで負けると優勝を狙うどころではなくなってしまうので、不調のブレイディーには勝っておきたい。唯一全敗のレイダーズがブロンコスに勝てるか。惜敗の試合が多いので絶不調というわけではない。今年は怪我人が多く、控えQBが出場することが多い。カウボーイズは控えのジャッジという知らないQBで2連勝、49ナーズも控えになっていたガロポロが先発に返り咲いている。ペイトリオッツはマック・ジョーンズの負傷でベテランのホイヤーが先発。ドルフィンズのタゴバイロアも負傷でブリッジウォーターの先発になりそうだ。スティーラーズのトルビルスキーも不振で早く新人のピケットに代われとファンがスタンドから大合唱している。ブラウンズは移籍したワトソンが出場停止で開幕から控えのブリセットが先発しているが2勝1敗と安定している。タイタンズのタネヒルも不振で先週の終盤には新人のウィリスが登場した。テキサンズはワトソンを放出して開幕から控えのミルズが先発しているが1分2敗と成績はあがっていない。ジェッツのザック・ウィルソンは軽い怪我でベテランのフラッコが先発していたが今週は出られそうだ。ベアーズも2年目のジャスティン・フィールズが怪我でベテランのダルトンが先発するようだが、こちらの方が勝てるのではという気がする。セインツのウィンストンも負傷している。タイトエンドにコンバートされたテイサム・ヒルが復帰することがあるのか。シーホークスもラッセル・ウィルソンを放出して開幕から控えのジーノ・スミスが出ている。こんなふうに見てくると、半分くらいのチームが先発が不振か負傷という状態だ。コロナが長びいたせいで密なミーティングができず練習も充分でないので怪我が多いということだろうか。あるいはQBの大幅な入れ替えの時期に来ているのか。来年あたりドラフトで有力な新人の争奪戦になるのかもしれない。

10/03/月
昨夜はロンドンの試合を最後まで見てしまった。バイキングスは今年は好調で開幕戦でロジャースのパッカーズに圧勝している。セインツはウィンストンが出られなかったが、代役のドルトンが頑張って終盤まで同点だった。最後の60ヤードのキックがポールに当たって真横に跳ねバーに当たってからふらふらと真下に落ちた。エンドゾーンではなくフィールドの方に落ちたので同点ゴールにはならなかったが、接戦だったのでもっと弱いチームならドルトンで勝てそうだ。ドルトンはベンガルズで長く先発を務めプレーオフに何度も進出したベテランだ。試合を最後まで見てしまったので本日は無理をせず2試合目の後半からDOZNで観戦した。ファルコンズのマリオタが接戦でブラウンズに勝って2勝目を挙げた。ビルズは接戦でレイブンスを制した。カウボーイズはコマンダーズに圧勝。控えQBのラッシュはこれで3連勝だ。ブリセットより安定している。シーホークスは点の取り合いでライオンズに勝った。ラッセル・ウィルソンの控えだったジーノ・スミスが320ヤードを投げた。そのウィルソンのブロンコスはレイダーズに完敗。唯一全敗だったレイダーズが待望の勝利。1分2敗のテキサンズはチャージャーズに負けてリーグ最下位に。タイタンズはライアンのコルツに勝った。コルツは1勝3敗だが、その1勝がチーフスに勝ったもの。何が起こるかわからないのが今シーズンだ。ジャイアンツがベアーズに勝利。QBジョーンズが活躍したわけではなくバークレーが走りまくった。イーグルスが好調ジャガーズを制してリーグ唯一の全勝。QBハーツの実力は本物のようだ。スティーラーズはジェッツに惜敗。ついに不振のトルビスキーを交替。後半からは新人QBピケットが出た。前半の点差でそのまま負けたが後半だけなら互角だった。ただインターセプトが多かったようだが、慣れてくれば勝てるようになる。カーディナルスがパンサーズに干渉。ペイトリオッツはロジャースのパッカーズ相手に善戦。控えのホイヤーが先発したがすぐに負傷して新人QBのザップがチームを動かした。それで接戦にもちこめたので今後の活躍が期待できる。ザップは確かドラフト3巡くらいで採られたのだが、ベリチックコーチが才能を見抜いていたのだろう。テレビ中継のあったチーフス対バッカニアーズはチーフスの圧勝。マホームズが本気になっていた。この試合はランニングバックが活躍した。とくに新人のパチェコが大活躍。ドラフト7巡だそうで、ドラフト前に買った選手名鑑にも出ていない選手だが、体が小さく背番号が10なので、タイリーク・ヒルがいるみたいだ。まだ明日のラムズ対49ナーズが残っているけれども4週がほぼ終わった。Aカンファ東地区はビルズとドルフィンズが3勝1敗で並走、北は2勝2敗が3チーム。南も2勝2敗が2チーム。西はチーフスの独走。Nカンファ東はすごいことになっている。イーグルスが4勝、カウボーイズとジャイアンツが3勝1敗で並んでいる。コマンダーズの一人負け。北地区もパッカーズとバイキングスが3勝1敗で並走。南はバッカニアーズとファルコンズが2勝2敗、西はラムズが明日勝てば脱け出すことになるが、49ナーズが勝てば全チーム2勝2敗の大混戦になる。カンファ優勝の候補はもちろん1敗の3チーム。ビルズ、チーフスにドルフィンズだが、ドルフィンズはタゴバイロアが脳震盪でリタイア。控えのブリッジウォーターがどこまでやれるか。次週のジェッツ戦が注目される。Nカンファは東地区の3チームとパッカーズ、明日勝てばラムズの5チームの争いだが、勢いはイーグルスにある。さてリアルな生活に戻って、本日は庭に除草剤を撒いた。どれほど撒けばいいのかわからないのでとりあえず購入した一袋を適当に撒いておいた。蜜柑の木の近くは妻が弱い液剤を撒いた。これですべての作業が終わった。夕方ABJの監査委員会というのがある。これはとくに何かを発言せねばならぬというものではないので話を聞いているだけでいいと思っている。

10/04/火
今回は仕事場に2週間滞在した。10時に三ヶ日インターに入り2時には自宅の集合住宅に着いていた。仕事場にはプリンターがないので、メールに添付された案内状や書類をプリントしようとしたらインクがかすれていた。ノズルのクリーニングを何度かやるうちにほぼ直ったがインクが減ってしまった。たまった郵便物を開封するだけでもずいぶん時間がかかった。火曜日の朝はマンデーナイトの試合がある。昼過ぎに車の中でスマホで確認したらもう試合が終わっていた。ラムズ対49ナーズ。白熱したゲームが予想されていたのだが、49ナーズの圧勝だった。ラムズはベッカムとボン・ミラーがいなくなったので戦力が大幅ダウンした感じがする。これでNカンファ西地区は4チームが2勝2敗で並ぶというダンゴ状態。例年、西地区のレベルが高く3チームがプレーオフに出ることもあるくらいだが、今シーズンは東地区のレベルが高い。2年前に負け越しチームが地区優勝という珍事があったが、その地区優勝のワシントン以外の3チームが全勝と3勝1敗でカンファの先陣争いをしている。イーグルスのQBハーツはロングパスが投げられるようになって、もともとの走力が活かせるようになった。カウボーイズは控えQBのラッシュが先発してから3連勝。プレスコットはゆっくり休んでいられる。ジャイアンツはQBジョーンズは相変わらずパッとしないがランニングバックのバークレーが完全復活。ジョーンズはただバークレーに球を手渡すだけでいい。さて、御茶ノ水に戻ってきた。仕事場では一度もエアコンをつけることはなかったが、陽当たりの良すぎるこの構想住宅では早速エアコンを動かした。明日から寒くなると天気予報は言っているがほんまかいなという気がする。

10/05/水
朝から雨。散歩にも出ず。パソコンを開いてひたすら仕事をする。信楽という門弟が出てきた。この人物は怪しいキャラクターだ。ブルータスとかイアーゴーとか、シェークスピアが描く悪役を想定している。ただ根は誠実な人間という設定で、ただ思い迷うことが多く、主人公につきまとうことになる。史実として善鸞の墓は厚木の近くにある信楽が開いた寺にある。何らかの関係があったことは確かだろう。信楽はまた親鸞の門弟で最初に破門になった人物だともされている。話をおもしろくするためにこの人物のキャラクターをじっくり考えたい。

10/06/木
本日も雨。会議などはないので自分の仕事に集中する。2週間留守にしたので近所のようすなども見てみたいのだが傘をさして散歩に行く気にはなれない。大学を定年退職した直後から御茶ノ水駅の改装工事が始まった。医科歯科大、順天堂大、日大などの病院があるにもかかわらず、御茶ノ水駅にはエレベーターやエスカレーターなどの設備がなかった。神田川の谷間に無理に作った駅で、その幅の狭い場所に4本線路が通って総武線と中央線の乗換駅になっている。そこで駅として使用しながら改装工事を進めるので大変な難工事だ。神田川の上に足場が組まれて、そこで鉄骨などを組み立て、使用中の駅の上に人工地盤が築かれて、まずは西側の改札口に向かう通路に出るエスカレーターが設置された。ぼくが通勤に利用していた聖橋口の改札は閉鎖され、駅に並行した飲食店街の中ほどの店を一軒つぶしてそこに臨時の改札口が設置されている。聖橋から見ると、もとの駅舎とホームに下りる階段が撤去され、鉄骨が組まれて新たな人工地盤ができている。難工事はほぼ峠を越えて、あとはその鉄骨の上に新たな駅舎を建てるだけという段取りになっている。いつ完成するかわからないのだが、聖橋口の改札がないと何かと不便だ。といっても通勤しなくなったのでJRに乗ることはほとんどない。東京駅に行く時くらいで、新宿に行く時は都営地下鉄に乗る。ただ自分の生きている間に新しい駅を利用したいと思っていたが、どうやらこちらはまだ元気なので、そのうち新しい駅が出来るだろうと思っている。散歩の途中で工事の進み具合を確認していた。どうやっているか早く見たい。明日はコルツ対ブロンコスの試合がある。まったくどうでもいい試合だが、ライアン対ラッセル・ウィルソンという移籍したベテランQBの対決となる。2人とも新しいチームで手駒が思うように仕えず苦労している。どちらが本調子になるかこの試合が一つのきっかけになるかもしれない。

10/07/金
テレビ中継のあるコルツ対ブロンコス。ライアン対ラッセル・ウィルソン。移籍したベテランQBの対決。両チームとも守備は強いがQBに恵まれないチームだった。実績のあるQBを招いて一気に上昇機運と考えたのだろうが、このベテランQBはすでにピークを過ぎているのかもしれない。ブレイディーやロジャースは怪物のような存在だが、この2人はそこまでの怪物ではないので、体力のピークが過ぎて動けなくなっているのでは。天候が悪いわけではないのに点の入らない凡戦。両QBとも相手の守備に対応できずタッチダウンまで到達できない。たまにキックで3点が入るつまらない試合。9対9になった終盤、ブロンコスがキックできる地点まで前進した。これをコルツのディフェンスがブロックして延長戦。ブロンコスのホームだが延長戦のコイントスもまたずに観客がぞろぞろと帰途に着く。こんな観客を見たのは初めてだ。コイントスはコルツが勝って3点を入れる。昔のルールだとこれで勝負がつくのだがルール改正でブロンコスも攻撃の機会が与えられ、タッチダウンなら勝利、3点ゴールならサドンデスの闘いになる。ブロンコスはエンドゾーン直前まで迫ったが、そこでファーストダウンが取れず4回目の攻撃。ここでキックで同点にしても相手の攻撃になって3点とられる可能性があるし、残り時間が少なく引分の可能性もある。勝利を狙ってフォースダウンギャンブル。ふつうならスリリングな状況だが、延長終盤になってもタッチダウンゼロの状況では、点が入る感じがしない。案の定パス失敗でブロンコスは敗戦。キックを蹴っていれば引分にはなっていた。こんなつまらない試合を見たのは人生初めてだ。最後まで見てしまったけれども……。本日は新宿のマッサージに行く日。よく仕事をしたし草刈りの疲労もあって全身が硬くなっていた。

10/08/土
歴史時代作家協会賞授賞式。例年ホテルでパーティーをやっていたのだが疫病のために2回休止になり、今年は3年ぶりの授賞式。宴会はやめて八重洲ブックセンターの小ホールで授賞式、トークショー、サイン会、その後、近くの会場で宴会という段取りとなった。ブックセンターでも宣伝していただいたし、受賞者の関係者もいてホールは超満員。打ち上げの宴会も入りきれずに別室を用意するほどだった。受賞者はよくしゃべる人ばかりで、トークショーが楽しかった。文学について人々が語るのは愉しい眺めだ。こちらの役目は挨拶と選評、賞状の授与など。あとは宴会の締めの挨拶。ホテルの立食形式だといろんな人と立ち話することになるが、会場が飲み屋だと同じテーブルの人だけだが落ち着いて話せる。ぼくの座ったところはたまたま選考委員の理流さん、受賞者の千葉さん、吉川さんおよびそれぞれの担当編集者ということで、話題が多く楽しく話に参加できた。ハイボールを飲み過ぎた。

10/09/日
昨日ブックセンターで、受賞者がサイン会をやっている時に店内を歩いていると、手塚治虫の『ブッダ』の箱入りセットがあって、箱のデザインが美しかったので買おうかと思ったのだが、その後の宴会に持ち歩くのも面倒なので買わなかった。が、やっぱり買いたくなって本日、徒歩で八重洲に向かった。ついでに東京駅でシューマイ弁当を買って帰った。

10/10/月
昨夜はジャイアンツがパッカーズに勝つ試合を最後まで見てしまった。ベテランのロジャースにとってはロンドンまでの旅は体にきつかったのではないか。それにしてもこれでジャイアンツは4勝1敗になった。ぼくはイーライ・マニングがいたころのジャイアンツのファンで、いまでも期待をもっているのだが、いまのQBダニエル・ジョーンズはダメだとずっと思ってきた。判断が遅く、それでも投げてしまってインターセプトになるか、投げる前にヒットされてファンブルしてしまうか、とにかくQBとして最低の能力しかもっていないと思ってきた。なぜジョーンズと今シーズンは勝てるようになったのか。ランニングバックのバークレーの復活が大きい。バークレーに手渡すだ。それ以外の余計なパスは投げるな、とヘッドコーチに命令されたのではないか。いよいよ困ったら、ジョーンズが自分で持って走る。相手ディフェンスがバークレーに集中しているので、鈍足のジョーンズがよたよた走ってもタッチダウンになることがある。パッカーズは守り方がわからなかったようだ。さて、本日は2時からの試合は諦めて5時からの試合の後半だけを見た。49ナーズのガロポロはチームを把握したようで快勝。イーグルス対カーディナルスは同点のまま延長になるかと思われたが、イーグルスのキックが決まったのにカーディナルスは外してしまった。これでイーグルスは連勝をキープ。同地区のカウボーイズとジャイアンツが1敗をキープしているのでこの辛勝は大きな意味をもつ。そのカウボーイズは昨シーズンの覇者ラムズを相手に圧勝。カウボーイズは守備がいい。去年の守備新人王ラインバックのマイカ・パーソンズが今年もキレている。テレビ中継のあったベンガルズ対レイブンズはベンガルズが6点差をひっくり返すタッチダウンを決めたのだが2分残してしまった。ファーストダウンだったのでゴール直前で時間を使ってからタッチダウンしたかったのだが、逆にレイブンズはわざとディフェンスが力を抜いてわざとタッチダウンさせたように見えた。明日のチーフスは楽勝しそうなので、5週が終わった時点での順位を見てみよう。Aカンファ東は4勝1敗のビルズが独走状態。ドルフィンズはタゴバイロアの負傷で脱落。北は3勝2敗のレイブンズがトップだがここは最後まで混戦状態だろう。南も混戦状態。西は1敗のチーフスが独走する。Nカンファ東はレベルが高い。全勝のイーグルスを1敗のカウボーイズとジャイアンツが追う。3チームともプレーオフ進出の可能性もある。コマンダーズただひとり蚊帳の外。北はバイキングスが1敗。パッカーズが2敗。南は混戦だが、3勝2敗のバッカニアーズがいちおう単独首位。西も混戦だが3勝2敗の49ナーズが単独首位。3敗1分だったテキサンズが初勝利を挙げて、勝ち星のないチームがなくなった。全勝のイーグルスだけだが、不調のカーディナルスと接戦だったので、今後強いチームと当たると負けが込んでくるし、同地区のレベルが高いのでこの調子は長くは続かない。プレーオフ進出チームの予想は、地区優勝で出そうなのはビルズ、レイブンズ、タイタンズ、チーフスで、ワイルドカードはチャージャーズ、タゴバイロアの復活を期待してドルフィンズ。あと1チームは混戦。現在2勝3敗のチームがこれから調子を上げて最後の椅子を争うことになる。Nカンファはイーグルス、バイキングス、バッカニアーズ、49ナーズがとりあえず地区首位だが、東地区のカウボーイズとジャイアンツが1敗で追っている。残り1枠となるとロジャースのバッカーズだろう。今シーズンはNカンファの方が勝ち星が多い。覇者のラムズが2勝3敗と出遅れている。いずれにしても今シーズンはこの混戦状態がしばらくは続くだろう。

10/11/火
火曜日の朝はマンデーナイトゲームがある。チーフス対レイダーズ。1勝3敗の相手だがチーフスはレイダーズを苦手としている。コルツに負けたようにまた死に馬に蹴られるかと懸念したのだが、懸念のとおりたちまち0対17という大苦戦。そこからタイトエンドのケルシーに4つタッチダウンパスが通って30対29と1点差で残り2分。レイダーズの攻撃をぎりぎりで凌いで何とか勝ちきった。危なかった。ぼくの古いiPadでDOZN見られなくなっているのでiPhoneの小さな画面で見ていたので余計にはらはらした。ぼくのiPadは妻が長く使っていたのを貰い受けたものだが、定額の雑誌を読んだりネットの情報を見たり、いまでは手放せなくなっている。ZOOMの会議にもiPadで参加している。充分に仕える端末なのだが、とにかく旧いものらしい。少し前にスマートニュースが見られなくなった。ソフトの不調かと思ってを更新しようとしたら、最新のソフトはこの端末では機能しないという表示が出た。しかし少し時間が経つと見られるようになった。旧バージョンで見られなくなるという苦情にソフト側が対応したのだろう。DOZNもいまそういう状態になっているようだ。DOZNの側で対応してくれることを期待している。さて本日は昨年の夏に急逝された写真家協会の瀬尾太一さんを偲ぶ会。瀬尾さんは著作権問題のエキスパートで、ぼくより年下だが著作権担当の経歴はぼくより遙かに長い。いろいろと教えられることが多かった。著作権の保護期間を70年に延長する運動もいっしょにやっていた。JASRACさんのご協力で、さまざまなジャンルの著作権者のデータベースに到達するポータルサイトを作ったこともある。創作者団体協議会という組織を作ってぼくが代表、瀬尾さんが実質的な担当、ということもやっていた。オーファン委員会で文化庁から年間100万円の支援を受けた実証事業を4年間やって、毎年成果を発表するシンポジウムを開いていた。いま年間50億ほどの資金が得られるようになったSARTRASという組織も瀬尾さんがほぼ一人で立ち上げたものだ。その心労が急逝につながったのだろうと誰もが思っているのではないか。瀬尾さんは組織を作るのが好きな人で実行力はあるのだが、ぼくはいつも看板みたいに瀬尾さんに押し立てられる役目だった。瀬尾さんがいなくなって正直のところ困惑している。

10/12/水
近くの主治医のところでインフルエンザの注射。大学の教員をしていたころは毎年接種していた。コロナが流行してからはそちらに気をとられていて記憶がないのだが、手洗いの習慣が普及したせいかインフルエンザの流行が話題になくなった。しかし外国では流行しているようで、観光客が来るようになると流行するかもしれない。散歩で秋葉原を通ることもあるし、老人は無料なので接種することにした。

10/13/木
SARTRAS分配委員会。かなり紛糾した。こういう紛糾があると割り込んで何か言いたくなるところだが、巻き込まれないように自重した。少しおとなになったかと自分でも思った。

10/14/金
SARTRAS共通目的委員会。かなり紛糾した。本日は一人ずつ発言の順番が回ってきたのでいちおうそれなりの意見を述べた。少数意見であったが論争になることはなく事務局が提案を撤回したので何事もなく終わった。毎日メールが入って先のスケジュールが埋まっていく。自分の残り時間が削られていく気もするのだが、まあやることがあるのは元気のもとだ。

10/15/土
週末はメールがほとんど来ないので気分的にのんびりできる。今月の初めから最初から読み返す作業をやっている。2章の半ばにすごい山場がある。親鸞は2章までで出番が終わるので山場は必要なのだが、書いたぼくがドキッとするほどのピークになっている。後半にこれ以上のピークを作らないと小説にならないので、プレッシャーがかかる。主人公のキャラはまだ鮮明ではないのだが、存在感のある父親に負けない存在感はあるので、これでいいと思う。3章に入って日蓮の弟子と忍性との対話がある。ここもうまくいっている。

10/16/日
妻が四日市の次男のところに行ったのでしばらくは一人暮らしになる。散歩に出てコンビニで食料を調達。今週は金曜に外出の用件があるだけでひたすら仕事に集中する。

10/17/月
本日はチーフス対ビルズがある。昨シーズンのプレーオフ準決勝での激戦は一生忘れられないだろう。シーズンの途中の試合だから、勝っても負けても大きな違いはないのだが、どういう経過を辿るかをリアルタイムで確認したかった。5時25分からの試合だが、5時に起きてiPhoneでDOZNを起動すると、2時からの試合が残り時間5分くらいになっていた。どれも熱戦だ。ジャイアンツがレイブンズをリードしている。ジャイアンツがなぜ勝つのかよくわからないが、RBバークレーが復活したことは確かだ。そのバークレーがボールを持ってゴールラインに迫っている。と思ったらエンドゾーンの直前でわざと転んだ。よくわかっている。タッチダウンを挙げるよりもここは時間をつぶした方がいいのだ。ファーストダウンをとっただけであとは時間を消費する。これで5勝1敗。昨シーズン4勝しかできなかったチームとは思えない。オフェンスラインを強化したのと、QBダニエル・ジョーンズが無理をして投げなくなった。とりあえずバークレーに渡しておけば何とかしてくれるし、バーークレーが警戒されている時には自分で走ればいい。だが今日はパスでタッチダウン2回。どうなっているんだろう。スティーラーズがバッカニアーズに勝ったのも驚いた。新人QBピケットは途中からトラビルスキーに代わったようで、トラビルスキーが奮起したのだろう。ファルコンズが49ナーズに勝ったのにも驚いた。QBマリオタが覚醒したのか。ペイトリオッツはブラウンズに圧勝。3番手QBのザッピーが活躍。こうなるとこの新鋭を使い続けたくなるだろう。コルツはタイムアップ寸前にパスが通って大逆転劇。ベテランQBライアンがようやく覚醒したのか。チーフス対ビルズは4クォーターに入って同点。ロースコアの試合になっている。攻撃力のあるチーム同士なので点の取り合いになると思っていたが、意外にディフェンスが頑張っている。テレビ中継はカウボーイズ対イーグルス。控えQBラッシュで勝ち続けているカウボーイズが全勝イーグルスの勢いを止められるか。ラッシュが勝つようだと、プレスコットが回復しても出番がないかもしれない。さて、チーフスは残り1分のところで逆転された。時間をうまく使われたが、その前の攻撃でフィールドゴールに終わったところが敗因。まあ、プレーオフでなくてよかった。ただこの敗戦でビルズが勝率1位になると、バッファローでプレーオフを闘うことになる。同時刻の試合ではシーホークスがカーディナルスに勝った。ラッセル・ウィルソンを放出したシーホークスは控えのジーノ・スミスが先発に昇格したのだが3勝3敗と何とかもちこたえている。Nカンファ西地区は3チームが3勝3敗で、カーディナルスだけ4敗になって最下位になった。大丈夫か。さて、テレビ中継のイーグルス対カウボーイズは、控えQBラッシュはよくがんばっていたが、イーグルスのQBハーツは能力全開の無双状態になっている。ラマ―・ジャクソンよりも上を行っているのではないか。無理して投げず、RBを活かしながら、時には自分で走る。そしてたまに投げるパスは正確。レシーバー陣も優秀で、ディフェンスもしっかりしている。このまま全勝を続けるのではないか。ただ同地区の好調ジャイアンツとは2戦あるし、カウボーイズとはもう1度対戦する。その時はプレスコットが戻っているだろう。あとはプレーオフの経験値が少ないのでトーナメントの戦い方に不安がある。いまのところの成績ではスーパーボウルはビルズ対イーグルスということになるが、チーフスにもチャンスはある。あとはパッカーズのロジャースとバッカニアーズのブレイディーの経験値で勝負できるかだ。

10/18/火
チャージャーズ対ブロンコスをDOZNで見る。両軍のQBは実力者のはずだがディフェンスが頑張っているのか点が入らない。ロースコアのまま延長に入ってもパントの繰り返し。引分かと思われたころに、ブロンコスのリターナーがパントを受けようとしているところに、チャージャーズの選手が迫った。ブロンコスの選手がこれをガードしようとしたのだが相手の勢いに跳ね飛ばされて、ボールをキャッチしようとしていたリターナーに当たってしまった。味方の選手に当たられたのでは反則にならない。体勢を崩したリターナーがボールをファンブルしてターンオーバーになり、キックが決まってチャージャーズの勝利。何とも冴えない試合だったが、まあ、おもしろかった。ところで昨日のジャイアンツ対レイブンスの試合。わずかなリードのジャイアンツがエンドゾーンに迫り、ボールを渡されたRBバークレーがエンドゾーンに駆け込む寸前にスライディングして止まってしまった。するとアナウンサーが「スマートフットボール」と誉め称えた。確かにスマートでクレバーなプレーだった。タッチダウンを取ると点差は開くものの、ロングパスを決められてタッチダウンを奪われたあとのオンサイドキックで相手にボールを押さえされると逆転のチャンスが出てくる。タッチダウンを取らずにファーストダウンの攻撃を始めると、40秒を4回、時間を使えるのでそれだけで残り時間がなくなる。勝利を確定するために、わざとタッチダウンを取らないクレバーなプレーを「スマート」と表現することを初めて知った。さて、6週が終わったところでフレーオフ争いを展望してみよう。今週からバイウィーク(お休み)のチームが出てきたので試合数が同じではなくなる。負け数で順位を判定した方がいいだろう。Aカンファはビルズが1敗で単独首位。このまま独走しそうだ。そのビルズのいる東地区はジェッツが2敗、ペイトリオッツとドルフィンズが3勝3敗で追っている。地区優勝は無理だが、これから勝ち込んでいけばプレーオフ出場は可能だ。ただしこの地区はレベルが高いので星のつぶしあいになるだろう。北地区は3勝3敗のベンガルズとレイブンズが並んでいる。スティーラーズとブラウンズは1差の2勝4敗だが、この時点で負け越しているとプレーオフ出場が難しくなる。ただスティーラーズは新人ピケットが慣れてくれば後半に期待できる。ブラウンズは最後の6試合に謹慎処分開けのQBワトソンが出られる。ワトソンは屈指のQBで、走力がある。ブラウンズはチャブとハントというRBの2枚看板がいるので、これにワトソンの走力が加わると脅威だ。勝ち越しは充分可能で、地区優勝の可能性も出てくるし、そうなればプレーオフの上の方まで行けるかもしれない。南地区は低調。バイウィークのタイタンズが3勝2敗、コルツは3勝2敗1分。この地区は地区優勝しないとプレーオフに出られない。2勝4敗のジャガーズにもチャンスはある。西地区はチーフスとチャージャーズが2敗で並んだ。開幕前は最もレベルの高い地区だと考えられていたが、ラッセル・ウィルソンの不調、マホームズとハーバートもまだ調子が出ていない。それでもこの2チームがプレーオフに進むだろう。Nカンファは東地区のレベルが高い。これは予想外の嬉しい驚きだ。イーグルスが全勝、ジャイアンツ1敗、カウボーイズは控えQBで2敗をキープ。この3チームがフレーオフ進出を目指す。コマンダーズだけが蚊帳の外。北地区はバイキングスが1敗で独走。南地区は3勝3敗でバッカニアーズとファルコンズが並んでいる。この地区も優勝しないとプレーオフには出られない。西地区は3チームが3勝3敗の混戦。2勝4敗のカーディナルスにも可能性はある。プレーオフの残り1枠が大混戦になりそうだ。とにかく3勝3敗のチームが6つもある。とにかく勝ち越しをキープしていればプレーオフ進出の可能性は最後まで残るだろう。今シーズンは全体のチーム力が均衡しているので接戦が多い。その中で全勝をキープしているイーグルスの健闘が目立つ。ビルズの1敗は当然として、ジャイアンツが1敗をキープしているのは意味不明の奇蹟だが、バークレーの「スマートフットボール」に象徴されているように、チームの戦術がクレバーで統率がとれている。昔、イーライ・マニングがいたころはジャイアンツのファンだった。今年はジャイアンツを応援したくなっている。ただダニエル・ジョーンズの頼りなさはダントツで目立っている。考えてみればイーライ・マニングも頼りない感じのQBだった。名選手ペイトン・マニングの弟だというだけで人気があったのだが、スーパーボウルを2度制覇しているのは、いま振り返っても奇蹟だ。2回とも相手はブレイディーのペイトリオッツだった。さて、自分の仕事の『善鸞』は読み返しが進んで、主人公が演説する場面になった。ここが中盤の山場で、うまくいっている。このあと、ブルータスやイアーゴーのような怪しい副主人公が登場する。ここからが新たな展開になっていく。わくわくするようなおもしろい小説になりそうだ。

10/19/水
日曜から妻が不在。べつに一人だから寂しいということはないが、洗濯をしないといけない。洗濯機に洗剤と柔軟剤を入れ、水道の栓を開いてから、スイッチを入れる。コースの選択をしないといけないのだが、妻が設定したプログラムをセレクトすればいい。2度洗いをして脱水だけ、乾燥はしない、というコースのはずなのに機械が動き始めると乾燥のランプが点いている。妻にラインで対応を問い合わせる。出発する前の洗濯で干している時間がないので乾燥までプログラムに入れた設定がそのまま残っているので、動き始めたらそのままでいいとのことだった。しかしやたらと時間がかかる。ようやく終わったらフィルターの掃除をしろという指示が出ていた。フィルターを開けてみるととくに目詰まりをしているわけではない。毎回確認しろということのようだ。で、乾いた洗濯物を仕分けして収納したのだが、何か物足りない気がした。考えてみれば、干すという作業がなかった。風呂場に干して、取り込む前に必要なら乾燥ファンを回すという作業がない。これははっきり言って楽だ。たぶん繊維が劣化するとか、何か問題があって妻はなるべく手で干すようにしていたのだろう。しかし老い先短いわが身にとっては、多少の繊維の劣化はどうでもいい。こちらの寿命の方が先に劣化しそうだ。次回もこのコースでやろうと思った。

10/20/木
SARTRASの理事会。先週の分配委員会と共通目的委員会も紛糾したのだが、今日の理事会も紛糾した。まあ、だから会議というものがあるのだろう。シャンシャンと議事が進む会議よりはやり甲斐がある。自分の仕事は、ようやく冒頭からの読み返しの作業が終わって、新たな領域に踏み出すことになる。ここまではほぼ完璧だし、宗教や哲学に絡んだ物語だが、思想ドラマとしてのおもしろさがあって、自分の作品の中でもベストの部類に入る作品になりそうだ。

10/21/金
内閣府で障害者週間ポスターと障害に関する作文の選考会。前任者の黒井千次さんから引き継いで10年近くこの仕事を担当させていただいている。司会進行を担当しているのでつねにしゃべり続けることになるが、とにかくテキパキと決めないといけない。同時に他の委員の方に話す機会を均等にわりふらないといけない。しかしじっくり話し合っているヒマはない。ということで、何とか無事に終わった。今月はこれがいちばんの疲れる仕事。まだ日本点字図書館の理事会(議長をやる)と、日大文芸賞(選評を述べる)が残っているが、とにかく山は一つ越した。帰ってFootballの録画がうまくいっていることを確認。見るのは夜中ということにして仕事にとりかかる。信楽という弟子が登場するところ。怪しい奴という第一印象が必要で、しかも本当はそれなりに熱心な人、という二面性がある人物。登場した瞬間は8割方で怪しい奴という感じにしたいが、そうなっているか何度も読み返して確認しないといけない。ここがいちばん難しいところだ。このあと下野高田に行く必要がある。門弟との対応はそこでいい。あと、唯円を登場させるか。忍性の下働きをしていた若者を一人くらい登場させたい。そこで時間を飛ばして5章に入りたい。義絶となるのはそのあとだろう。予定したより話が長くなりそうだ。『星の王子さま』の40刷が届く。ぼくの本で一番増刷が多いのは『いちご同盟』の63刷だがそれに次ぐ増刷。本1刷書くには数ヶ月の労苦が必要だが、初版が出れば労苦は報われた気がする。2刷以後は労せずして読者が増え収入も増えるので作家としてはありがたいことだが、昨今の出版事情では新作の増刷は望めない。『いちご同盟』と『星の王子さま』は毎年増刷してもらえている。『星の王子さま』は翻訳だが、文章はぼくが書いたもので、自分にしか書けない日本語になっている。とくに「青い鳥文庫」の読者を対象しとしているが、子ども向けに書く必要はないと編集者が言ってくださったので、恋愛哲学みたいなものをわかりやすい言葉で展開している。目次がついているのもぼくの訳だけだろう。目次にキーワードを並べたので、目次を見ているだけでもこの作品の深さが伝わるようになっている。

10/22/土
妻が帰ってきた。一週間いなかったので、一人で生活することに慣れてしまった。まあ、ずっと一人でいるのもたいへんだが、短い期間なら一人でいる方が仕事が進む気がする。昨日の選考会の選評を書く。ついでに表彰式の時の挨拶も書く。ふつう挨拶の時の原稿を書くことはないのだが、障害者関係の表彰なので手話通訳が入るのであらかじめ原稿を渡しておいてそのとおり読むことになる。

10/23/日
なぜか中学三年生の四日市の孫が東京に来ていて、早朝からスカイツリーで何かの作業をやって昼過ぎに解放されて、これから上野の科学博物館に行くというので、ぼくが合流することになった。放浪癖があるので新幹線の改札口までついていけという使命を帯びて、科学博物館の中を中3の少年と歩き回った。5000歩ほど歩いたのでいい散歩になった。

10/24/月
昨日は孫と過ごしたので疲れたようだ。いつも月曜は5時くらいに起きるのだが、今朝は9時くらいまで寝ていた。ネットで試合結果を確認。ロジャースのパッカーズがコマンダーズに負け、ブレイディーのバッカニアーズがベアーズに負けた。いずれも全体最下位争いをしているチームにベテランQBが屈したことになる。ついに彼らにも引退が迫っているようだ。コマンダーズもベアーズも勝って困っているのではないか。来年のドラフトには将来性の見込めるQBが何人かいるようで、できればビリになりたいとの思惑をどのチームももっているのではないか。いまのところドラフト1番になりそうなのは1勝のライオンズ。1勝1分のテキサンズ、2勝がスティーラーズ、ブラウンズ、ジャガーズ、ブロンコス、ベアーズ、セインツ、パンサーズということになる。この中で、スティーラーズはピケット、ジャガーズハトレバー・ローレンス、ベアーズはジャスティン・フィールズという人気のQBがいる。ライオンズのゴフはスーパーボウルに出たこともある。本当にQBに困っているのはワトソンを放出したテキサンズと、そのワトソンが使えるかほからないブラウンズ、それに移籍したラッセル・ウィルソンが不調のブロンコスだろう。コマンダーズは控えのハイニケが頑張って3勝目を挙げたが、移籍したウェンツが不調なので、新人QBを確保したいところだ。これからはビリ争いがおもしろくなっていく。

10/25/火
スマホでペイトリオッツ対ベアーズを見る。ペイトリオッツは先発QBのマック・ジョーンズが怪我で控えのザッピー(突然現れた新鋭で名前の発音が確定されず、ザップ、ザッペなどの表記もあったが中継の英語を聞いている限りザッピーというのは正しい呼び方のようだ)で勝ち星を重ねていたのだが、いままではランで得点して、ランと短いパスでリードを守り切るという展開が多かったが、今日はベアーズに先行され、ロングパスを投げるしかない状況になって、インターセプトが続き、大差の敗戦となった。7週が終わったところだが、今シーズンは接戦が多く、各チームの戦力が均衡している印象がある。その中でも成績を挙げているチームがいくつかあって、スーパーボウル出場チームはその中から出るだろう。Aカンファではビルズが5勝1敗1休。QBジョシュ・アレンの体を張ったプレーが冴えている。ロングパスの精度が高い上にいざとなれば体力を活かして突進できる。ディフェンスの神さまボン・ミラーが移籍したので確実にチーム力が上がっている。シード1位は間違いないだろう。チーフスも5勝2敗。レーバーのタイリーク・ヒルが移籍したが、その穴はハードマンの成長と、移籍で入ったスミスシェスターとスカントリングが埋めている。タイトエンドのケルシーは健在だし、ほとんどビリのドラフトで入ったパチェコという小柄なRBが意外な活躍。タイタンズも開幕連敗したが4勝2敗1休。ビルズと同じ東地区のジェッツが5勝2敗と予想外に好調。2年目QBのザック・ウィルソンが慣れてきたようだ。以上の4チームがプレーオフ候補だが、北地区はベンガルズとレイブンズが4勝3敗で並んでいる。他にドルフィンズとチャージャーズが4勝3敗。ここまでで8チーム。プレーオフの枠は7だから1チームが脱落する。4勝3敗のチームはこれから白星が重ねていかないと危ない。移籍QBのラッセル・ウィルソンとライアンが苦しんでいる。ドルフィンズはQBタゴバイロアが負傷してリタイアしていたが今週は戻ってきた。Aカンファはプレーオフ争いが熾烈になる。Nカンファはどうしたことか東地区のチームが好調。イーグルスが全勝、ジャイアンツが1敗、カウボーイズが2敗、一人遅れていたコマンダーズも連勝して3勝4敗になっている。全チームがプレーオフ進出ということもあるかもしれない。他にはバイキングが1敗で北地区の優勝はほぼ決まり。他の3チームはどこも4敗以上だ。南地区は3勝4敗でバッカニアーズとファルコンズが並んでいる。負け越しで地区優勝という悲惨な状況もあるかもしれない。ブレイディーの不振が目立つ。西地区もラッセル・ウィルソンが放出されてどうなることかと思われたシーホークスが4勝3敗で首位。他の3チームは負け越しだが、3勝4敗で並んでいるのでまだ地区優勝のチャンスはある。プレーオフ争いはイーグルス、ジャイアンツ、カウボーイズの東地区の3チームとバイキングスは当確。南地区と西地区は地区優勝するしかないだろう。これで6チームになる。残り1枠は現在負け越しのチームが争うことになる。3勝4敗のチームはコマンダーズ、パッカーズ、ベアーズ、バッカニアーズ、ファルコンズ、カーディナルス、49ナーズ、それにラムズが3勝3敗1休で続いている。このうちパッカーズ、バッカニアーズ、ラムズはスーパーボウル出場を争う実力チームと見られていた。ベテランQBの不振が目立つ。ベテランだけに体力の限界ということもあるのだろうが、ぼくはここに大きな時代の流れを感じている。近年エッジラッシャーというポジションが脚光を浴びている。ディフェンスラインの左右のエンドと、ラインバックの左右のエンドで、走力と体力を兼ねそなえた選手が相手QBに襲い掛かる。ドラフトの上位で指名されるのもこのところエッジラッシャーが多く、大学でも体力のある選手をエッジラッシャーとして育てる傾向がある。ブレイディーもロジャースもスタッフォードも、オフェンスラインに守られたポケットの中からロングパスを狙うオーソドックスなQBだ。優秀なエッジラッシャーが増えたのでのでオフェンスラインがもたなくなっている。数年前、ブロンコスがスーパーボウルを制覇した時、QBペイトン・マニングがいたにもかかわらず、エッジラッシャーのボン・ミラーがMVPになったのが、一つの潮流を作った。昨シーズンのスーパーボウルもディフェンスラインのドナルドとラインバックのボン・ミラーが活躍してラムズが制覇した。そのボン・ミラーがビルズに移籍したためにラムズが低迷している。エッジラッシャーの突撃をかわすことができるのは、レイブンズのラマ―・ジャクソンやイーグルスのハーツのようなモバイルQBか、ロングパスが得意だがいざとなれば走ることのできるジョシュ・アレンやマホームズのような選手で、ロジャースやブレイディーのような体力の衰えたベテランQBでは対応できなくなっているのではないだろうか。今シーズン、QBの怪我が多く、控えQBで凌いでいるチームが多いのもエッジラッシャーの層が厚くなったせいだとぼくは考えている。コロナの接種圏が来たので予約を入れる。今月インフルエンザの接種をしておいてよかった。

10/26/水
日本点字図書館理事会。リアルな会議なので高田馬場まで電車で行く。この会議ではいつも議長を任されるので会議中の内職はできない。予算や決算のない会議なので議題も少なくすぐに終わる。浜松の仕事場にいたころから冒頭からの読み直してしていて、ここまではほぼ完全に仕上がっている。新たな領域に入ったのだが、信楽という弟子に絡んで新たな展開が始まる。このあたりもう伏線を張る段階ではないのでどんどん核心に迫っていかないといけない。信楽の議論で最も重要な部分にいま迫りつつある。

10/27/木
日大文芸賞の授賞式。この2年は表彰式だけだったが、それまでは表彰式のあとに会食があった。今回は3年ぶりで会食もある授賞式。受賞者との会話ができるのでこの会食は大事だ。日大本部の向かいにある私学会館なので、フルコースのフランス料理が出てくる。老人になったので量を食べられなくなっているのだが、がんばって出されたものは全部食べた。乾杯のシャンパンの残りももらったので昼間から少し酔った感じでなかなか麗しい午後だった。自宅に帰ってすぐに仕事にとりかかる。もしかしたらここが作品の山場かというところにさしかかっている。善鸞と信楽の対話。ここはじっくりと考えたい。

10/28/金
金曜日はテレビ中継がある。レイブンズ対バッカニアーズ。接戦になったが肝心なところでパスが決まらずバッカニアーズの惜敗。どうしたブレイディー。いよいよ今シーズンで引退だろう。いまのブレイディーを見ていると、Footballを楽しんでいない。楽しくなければ家族と離れてアメリカ全土を飛び回る意味がないだろう。そうなるとバッカニアーズも控えQBを育てなければならない。負けが込んでビリ争いに加わるようだと、来年のドラフトでQBを指名することも考えられる。ただ数年前、全体1位でウィンストンを指名してうまくいかなかった過去がある。QBを育てるのは難しい。昨シーズン2年目QBバローでスーパーボウルにまで進出したベンガルズは幸運だった。去年は5人の新人QBが1巡で指名されたのだが、その5人のうち初年度に活躍したのはペイトリオッツのマック・ジョーンズだけだった。そのジョーンズも今シーズンは苦しんでいる。ドラ1だったジャガーズのトレバー・ローレンスも苦戦している。49ナーズのランスは開幕直後にリタイア。ジェッツのザック・ウィルソンも勝ち越してはいるがQBとしての見せ場は出せていない。ベアーズのジャスティン・フィールズが先週の試合で走りまくって活躍したが、まだパスの精度に疑問が残る。ということで、5人とも充分には活躍できていない。マホームズは2年目から大活躍だし、同世代のジョシュ・アレンもいよいよ本物になってきた。ラマ―・ジャクソンも堂々としたフランチャイズQBになっている。ドラフト1巡ではなかったイーグルスのハーツが今シーズンは別人の活躍でまだ全勝を続けている。ここ5年くらいの新人でチームの中心になっているのはこの4人くらいか。まだベテランQBの名声が轟いている状態だが、今シーズンはブレイディーとロジャースの不振、移籍したラッセル・ウィルソンとライアンも不振で、いよいよベテランが退陣して世代交代が起こりそうな気配がする。とにかく今シーズンAカンファはジョシュ・アレン、マホームズ、バロー、Nカンファはハーツ、カウボーイズのプレスコット、それになぜ勝つかよくわからないジャイアンツのダニエル・ジョーンズなど、5年目以下の若手QBがプレーオフで活躍することになるだろう。

10/29/土
妻と小石川植物園を散歩。行きは茗荷谷から。帰りは菊坂下まで歩いて文京区の100円のバスに乗った。このバスは後楽園からかなり遠回りで御茶ノ水に到達し、千代田区のゾーンに入り込んでわが自宅の集合住宅のすぐ近くまで来てくれる。そこから先は湯島天神のある丘の上から御徒町のマツザカヤに向かい、さらに本郷から菊坂を下って後楽園に向かう。逆回りはないので、ルートをよく考えて乗らないといけない。土曜日なので植物園は子どもづれが多かった。子どもは元気に走り回る。ぼくは孫が6人いるけれども、もう幼児はいなくなった。一番上は大学生だが、スペインの大学の医学部にいて、まだ先は長い。生きている内に曾孫と対面できるかもわからない。もはやスペインに行く元気はないので、ラインで写真が見られたらと思っている。

10/30/日
日曜日になると、ああ、明日は月曜日だと考える。サラリーマンではないから月曜に出勤するわけではない。朝からFootballを見ないといけないというプレッシャーみたいなものを感じる。先週は早起きしなかった。各チームのようすがわかったのでリアルタイムで見る必要はなく、結果だけを知り、あとはYouTubeでダイジェストを見ればいいと思うからだ。明日もたぶん早起きはしない。チーフスはバイウィークでお休み。ただ気になる試合がある。パンサーズ対ファルコンズ。パンサーズは数年前のドラ1とドラ2のQBを擁しながら、ブラウンズから移籍で入ったメイフィールド不調、ダーノルドは開幕からリタイアで、先週は初めてウォーカーという第三のQBを先発させたら何と勝ってしまった。これで2勝5敗。これではプレーオフ絶望の勝敗だが、実はそうではない。サースデーナイトでブレイディーのバッカニアーズが負けて3勝5敗になった。ブラウンズの明日の相手は3勝4敗のファルコンズ。これに勝つとベアーズは3勝5敗となり、3チームが並ぶ。同地区のセインツが勝つと、Nカンファ南地区は全チームが3勝5敗となり、負け越しでも地区優勝の可能性が出てくるのだ。しかもパンサーズのこれまでの2勝は相手が同地区のセインツとバッカニアーズで、明日ファルコンズに勝てば同地区の全チームに勝ったことになり、ベアーズが暫定首位ということになる。彗星のように現れたウォーカーがどこまでやれるか注目される。ぼくはファルコンズのQBマリオタのファンなのでファルコンズに勝ってほしい。勝てば4勝4敗となり、五分の星だが単独首位となりプレーオフへの道筋が見えてくる。負けると4チームが並んでしまい、とくに同地区のパンサーズに負けると回復が難しくなる。同地区とはもう1度対戦があるのだが、一つ負けるともう一つ勝っても五分になるだけでアドバンテージはなく、これまでの勝利も他地区が相手なので、並んだ時は不利になる。というわけで明日のパンサーズ対ファルコンズは南地区の優勝を争う大事な試合となる。他の試合ではジャイアンツ対シーホークス。ジャイアンツはまだ1敗のままだがどれも接戦で危うく勝っている感じ。この勝ち運がどこまで続くのか。シーホークスは控えQBだったジーノ・スミスが大活躍しているのだが、まだ好不調の波が大きい。この試合で本物かどうかが判明するだろう。カーディナルス対バイキングス。バイキングスも1敗。この強さが本物かどうか、ホプキンスが戻ってきたカーディナルスに活用だと本物で北地区で独走を続けるだろう。コマンダーズ対コルツ。コルツは不調のライアンを諦めて控えQBを先発させる。コマンダーズも控えQBのハイニケなのでいい勝負になるだろう。タイタンズ対テキサンズ。タイタンズも控えQBが先発するのだが相手はビリのテキサンズなのでたぶん勝てるだろう。タイタンズにはヘンリーという怪物のようなRBがいる。QBはヘンリーにボールを手渡すだけの仕事をすればいい。全勝のイーグルスは新人QBのピケットが苦しんでいるスティーラーズ。油断すると死に馬に蹴られる。相手は守備が強いのでQBハーツの怪我が心配。さて本日の散歩は神保町あたりまで。古本市を見に行ったのだが、ものすごい人で近づけなかった。裏通りのパーキングスペースに車がぎっしり駐まっている。大量の荷物を積み込んでいる人の姿を見ると、本を愛する人がこれだけいるのだなと思う。ただ売れるのは古本ということで、本の書き手にとっては微妙な心境だろう。

10/31/月
今週はチーフスがバイウィークでお休みなので早起きはしなかった。テレビ中継のビルズ対パッカーズもほとんど見なかった。今シーズンのロジャースではビルズに勝てるわけがない。ネットで他の試合の結果を知る。昨日のこのノートに書いたNカンファ南地区の優勝争いにつながるパンサーズ対ファルコンズは接戦をファルコンズが制した。パンサーズの控えQBウォーカーもマリオタに負けるようではメイフィールド以下の実力だろう。マリオタのファルコンズは4勝4敗となって五分の星だが地区の単独首位になった。このままがんばってほしい。ジャイアンツがついに負けて2敗になった。相手のシーホークスはラッセル・ウィルソンの移籍で開幕から去年の控えQBジーノ・スミスが先発しているのだがこれで5勝3敗で西地区の単独首位。4勝4敗の49ナーズとは1差。ラムズとカーディナルスはどうしたことか3勝5敗。これではプレーオフ出場も難しくなる。Nカンファはイーグルスが依然として全勝。バイキングスが1敗、カウボーイズとジャイアンツが2敗。ここまでの4チームのうち3チームが東地区だ。同じ東地区のビリのコマンダーズも4勝4敗なので、がんばれば全チームがプレーオフに進める。そうなると他のチームは地区優勝を狙うしかないが、北地区はバイキングズが独走しているので他のチームはほぼ絶望。南地区はファルコンズ、西地区はシーホークスと、プレーオフ出場チームが見えてきた。4勝4敗のコマンダーズと並んでいるのが、地区単独首位のファルコンズを除くと西地区の49ナーズだけ。プレーオフの最後の1枠をめぐって4勝4敗のコマンダーズと49ナーズが争うことになる。要は勝ち越すだけでプレーオフ進出の希望が出てくる。東地区の3チームが勝ちすぎるので他のチームが低迷している。Aカンファはビルズが1敗。タイタンズとチーフスが2敗で地区優勝はほぼ決まり。北地区は3敗のベンガルスとレイブンズが並んでいる。他地区の3敗は東地区のドルフィンズとジェッツ、西地区のチャージャーズ。これだけですでにプレーオフの枠から1チームが脱落することにになる。Nカンファのように勝ち越せば大丈夫という状態ではない。東地区でビリのペイトリオッツは4勝4敗でがんばらないといけない。本日はザッピーではなくマック・ジョーンズが先発して勝った。このまま調子を上げていけば、まだ可能性はある。タイタンズは新人のウィリスが初先発で初勝利。パスはほとんど投げなかった。ぼくが予想したとおりヘンリーにただ手渡すだけ。ヘンリーは一人で200ヤード以上走った。こういうランニングバックがいれば新人QBでも楽に勝てる。さて、月末になった。自分の仕事も進んでいる。年内草稿完成は難しいかもしれないが、もう半分は越えている。現在4章の後半だが、親鸞の弟子の性信、信楽、信願が登場した。あとは高田の真仏を出すと面授の門弟めぐりは終了して次の章に進める。そこで少し時間を飛ばして、日蓮との対決という段取りになる。


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