善鸞04

2022年04月

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04/01/金
4月になった。昨日の夜中から急に寒くなった。真冬のような寒さ。温暖な浜松ではあるが、9時に起きて半地下の寝室からリビングルームに上がっていくと、早朝から起きている妻が石油ストーブをつけていた。木造家屋なのでここでは夜にはストーブをつけている。この仕事場を建ててくれた大工さん来訪。ここの管理も任せている。正月に断末魔のような悲鳴を上げていた洗濯機を新しいものに換えた。その手配を到着した時の立ち合いをやってもらった。ありがたいこと。レモンやミカンの木の施肥についても不土バイスを受けた。このあたりで桜の名所といえば? と尋ねると、新城の桜淵公園ということだったので、午後から出かけてみる。新城は低い山を一つ越して愛知県になる。このあたりは『天海』に登場した長篠や設楽の近くだ。豊川という大きな川の両岸にぎっしりと桜が咲いていた。川の近くまで下りていけるので、桜の季節以外でもいいところだと思った。車で30分くらいのところ。愛知県に入ったせいか急に気温が高くなった。寒気と暖気の境目を越えた感じがした。浜松側に戻ってくるとやっぱり寒かった。『天海』の校正の作業は10章が終わった。あと2章だが、もう戦さはないので、直すところもあまりないと思う。

04/02/土
『善鸞』と題したノートが4つめに入った。とはいえ『少年空海』と『天海』の校正作業が続いたため、実質的には時々資料を読むということしかやっていない。『少年空海』はすでに単行本が発売されている。『天海』は6月発行予定でまだ初校の段階だが、担当者の厳しいチェックが入っていて、一ヶ月近くの作業期間をあてている。いまは全12章のうち11章が終わったところ。最終章は家康が早い段階で死んでしまうので、修正すべきところはあまりないはずで、あと2日ほどで完了するだろう。今朝も寒かったが昼頃には温かくなった。土曜日ということで、四日市にいる次男が来ることになっている。それでスーパーで食料を買い込み、さらに甘夏の苗と肥料などを買い込んだ。全国的に晴れなのにこのあたりだけ曇りで雨の可能性もあるとのこと。昨日の夜中、ワールドカップの組み合わせ抽選の実況があった。競合が並ぶ第1ポットは開催国のカタールと当たればラッキーだが、日本は同じアジアなので当たる可能性はゼロ。あとの7チームはすべて勝てる相手ではない。第2ポットには第1に入らなかったドイツが含まれていて、ドイツにだけは当たりたくないと思っていたら、当たってしまった。スペイン、ドイツと同じ組。あとの1チームは北中米3位とオセアニアの勝者。4ポットにはスコットランドなどが入る可能性があったので、「死のリーグ」というほどではないが、スペインとドイツには勝てそうもない。引き分け狙いで北中米に勝って勝ち点5を狙うしかない。それでスペイン対ドイツのどちらかが勝てば、負けたチームは勝ち点4なのでグループ2位になる可能性がある。いずれにしてもワールドカップは夏の暑さを避けて11月開催なので、すでにアメリカのFootballシーズンが始まっている。サッカーどころではない。まあ、孫がスペインにいるので、スペインを応援したい。夕方、四日市の次男が到着。彼はこのところ山登りに凝っていて、本日は福井県の山に登ってからこちらに来たとのこと。何を考えているのかよくわからない人物だ。

04/03/日
次男がいるのでいつものようにテーブルにゲラを広げることができない。次男は企業に所属する研究者なので、自分のパソコンで何かのデータを作っているようだ。すごいスピードでキーを叩いている。そのかたわらでこちらもパソコンのキーを叩く。しばらく遠ざかっていた『善鸞』の冒頭部分を読み返す。主人公の内面の説明が少し長すぎる。カットして、父の親鸞との対面を早める。説明抜きでいきなり父と子の対面ということになる。大きなテーブルの端にはテレビが載っている。次男は末っ子なので、子どものころからチャンネル権を掌握していた。ここでも勝手にチャンネルを換える。巨人戦の中継。ぼくも巨人ファンなので問題はない。次男と巨人戦を見るのは楽しい。夕食後、次男は四日市に帰っていった。

04/04/月
朝10時半から文藝家協会事務局長とZOOMで打ち合わせ。午後は庭作業。斜面に植わっているレモンの木の斜面の下側にレンガを並べて、土と肥料を入れた。それから上の方の庭には甘夏を植えた。残った肥料をミカンの周囲にも巻き、本日の作業はここまで。あと1章だけになった『天海』の本ゲラも夕食後に完了。去年の春から書き始めた作品で、ぼくとしては初の戦国末期を舞台とした作品。完成までに丸一年かかったが、草稿を書き終えた直後に『少年空海』を書き始めて2ヵ月はかかったので、その間は作業を中止していた。編集者に渡して一度修正した原稿を入稿したのだが、校正者の手の入った本ゲラが届くまでに白ゲラを渡され、編集者のアドバイスに従って大幅に加筆挿入した。別紙として挿入する部分は東京にいる間にパソコンで打ってプリントしておいた。別紙は10枚ほどになった。この別紙の他にも白ゲラにかなりの挿入をした。浜松の仕事場に来てからは、校正者の疑問点に手を入れつつ、白ゲラに加筆した部分を本ゲラに転記し、別紙の部分も挿入箇所を指定して用意したプリントを添付。この作業が2週間ほどかかった。明後日には東京に帰る予定なので、仕事場にいる間にこの転記の作業が終わってよかった。仕事場には大きな作業テーブルがあるので、白ゲラと本ゲラを付き合わせる作業がスムーズに出来た。これで庭仕事も含めて、仕事場で予定していた作業はすべて完了した。明日はのんびりと湖でも眺めていたい。

04/05/火
明日、東京へ戻る。『天海』の初校ゲラの作業が昨日の夜に完了した。東京に戻ってもう一度、最初からチェックするが、それは校正者のエンピツでの疑問を見落としていないかを見るだけ(見落としはたまにある)。本日はすることがないので、伊良湖の近くまでドライブ。海に面した道の駅に車を止め、郷土料理でもあるかと思ったら、ここの食堂はサーファー向けに特化していて、バーベキューとかロコモコなど、ハワイふうの料理しかない。売店でパンを買って海岸で食べる。近くに眺めのいいホテルがあり、以前はそこでランチビュッフェを食べたことがあるのだが、昼にビュッフェを食べる元気がぼくにも妻にもない。パン1個で充分。野菜を買って仕事場に戻る。快晴。到るところに満開の桜があった。今年は寒い日が続いて桜が長持ちしている。昨日、東京は真冬並の寒さだったようだが、浜松はそれほどでもなかった。本日は温暖で半袖シャツで充分だった。

04/06/水
2時半に御茶ノ水到着。工事の箇所が多く運転する妻は疲れただろう。年度末を留守にしたので郵便受けが満杯になっていた。その郵便物の仕分けをするだけで1時間以上かかった。パソコンを設定して本日のメールをチェックし、この文章を書いている。明日から『天海』をもう一度、チェックする。校正者のエンピツ書きの疑問にすべて応えているか。見落としがないか確認する。仕事場には2週間いた。毎日、「刑事モース」を1話ずつ見た。ついにビデオを収録した最終話まで見てしまった。主人公の暗さが好きで、バーナビーのとぼけた味わいやポアロのわざとらしさとは違い、奇妙にあとをひく魅力がある。まだ日本では放送されていないシリーズがあるようで、放送を楽しみにしている。

04/07/木
近所の医者に行く。『天海』のチェック。3章まで。集中力が必要なのでとても疲れる。ウクライナ戦争。横這いの状態で進展なし。コロナも同様。アメリカの野球が始まるらしい。アメリカのFootballは週に1試合だけだが、野球はほぼ毎日やる。毎日やるからピッチャーのローテーションが必要だ、先発6人、中継ぎ、押さえと、人数を揃えないといけない。FootballのQBは1人いればいい。怪我に備えて代役が1人必要だが、中継ぎとか抑えとか、そういうものは必要ない。ヘッドコーチとQB。その優劣で試合が決まる。ただゲームはつねに11人で進行するので、穴があるとそこを憑かれる。優れたQBは穴を見つければすかさずそこを衝いてくる。QB以外は疲労を回避するために多少のローテーションをやる。オフェンス、ディフェンス、キッキングチームにローテーションのための補助。野球よりも多くの選手を抱えることになるが、野球の2軍にあたるようなものはない。野球よりもFootballの選手の方が高額のギャラをもらっているように思う。まあ、怪我が多く、選手生命がとても短い。今月の末にドラフト会議がある。今年はQBが不作のようで、ドラフトでチーム力が大幅に変わることはないだろう。テキサンズとシーホークスはまだQBが決まらない。ジャイアンツとパンサーズもQBが弱い。この4チームが新人QBを入れるかに注目が集まるのではないか。

04/08/金
朝の10時から会議。共通目的委員会。本日はこちらがお願いした文学館のプレゼンテーション。なかなかいいプレゼンだった。こちらも2度ほど補足の発言をして、いい感じで終えることができた。東京での日常が始まった。今日はいつもの散歩ではなく遠出をした。といっても茗荷谷まで電車で行って歩いて帰ってきただけだが。茗荷谷から歩くという散歩は何度か試みているので、なるべく知らない道をたどっていたら、凸版印刷の前に出た。昔、月に2度くらいここに通って議論をしていたことがある。まだ世田谷三宿に住んでいたころだ。往路は妻に車で送ってもらったが、帰りは江戸川橋まで歩いていた気がする。何の会議だったか。漢字の文字コードを国産でできないかといった議論だった。無理だった。さて、ウクライナの戦争は新しい段階に入った。アメリカが模型飛行機みたいな自爆兵器をすでにウクライナに運び込んでいて、そのためのウクライナ兵士の訓練を昨年の秋から始めていたことが判明した。アメリカはプーチンが切れることを最初から想定していたようだ。というか、ウクライナの兵士がアメリカで訓練していることがわかって、プーチンが切れたということかもしれない。そうなると、この戦争はアメリカが綿密な計画のもとに仕掛けたと考えることもできるのだが、どう見ても切れたプーチンが浅はかだし、これほど世界のマスコミから袋叩きになるとは、イエスマンに囲まれたプーチンには想定外だったのだろう。ロシア軍の侵攻が始まった時、10日以内にキエフは陥落すると言われていたが、そうはならなかった。アメリカ製の対戦車砲がすでにウクライナ軍に装備されていたからだ。それでもロシアはウクライナの東部を制圧しようとしている。そこを線引きとして停戦に到るというのが、最も楽観的な見方だが、そうはならないだろう。ウクライナは東部地域の奪還を目指して闘い続けるはずだ。米軍の兵器がさらに送り込まれ、NATOに加盟している旧共産圏からウクライナ兵が慣れている旧ソビエトロシア製の戦車が送り込まれれば、クリミア半島の奪還も視野に入ってくる。そこでウクライナが正式にNATOに入って、いちおうの決着がつくということになればいいが、メンツを失ったプーチンがABC兵器の使用に踏み切ると、核戦争という最悪の事態が勃発する惧れがある。そうならないための可能性が2つある。ロシアの民衆や兵士が放棄してプーチン政権を倒すこと。もう1つの可能性は西側の大手資本が、アメリカ中心の国家統制に反発すること。ただロシアを経済封鎖するという驚くべき国家統制はかなり成果を挙げているうえに、ロシアとプーチンが弁解の余地のない悪者になっているので、マスコミが安直なヒューマニズムで大衆を煽っている。大資本といえども大衆の支持を失えば袋叩きになるので、商品販売の会社も統制経済に参加するしかなくなっている。ただ半年くらい経てば、エネルギー資源が枯渇して電気代の高騰などで大衆が離反する可能性はある。半年以内にロシア経済が破綻するか、西側経済が破綻するかの、統制経済の我慢くらべみたいなことになるだろう。日本はどうなるのか。エネルギー資源と食料の大半を輸入に頼っている日本は弱い立場だ。ヒューマニズムなどと言っていられなくなる。中国がロシアの味方をして、日本に対して経済封鎖などということにはならないだろうとは思うが、調子に乗ってロシアを虐めない方がいいのではないか。どうやらアメリカは、世界中に武器を売り込もうとしているようだ。ウクライナは格好の見本市のようなもので、対戦車砲や模型飛行機を台湾や日本に売り込もうとするだろう。だがその前に中国が台湾に攻めてくる。アメリカは武器を売り込むだけで、台湾の兵士が闘うしかない。日本はどうするのか。日本の自衛隊がウクライナの兵士のように勇敢に戦うとは思えない。中国と台湾の戦争となれば、米軍基地のある沖縄は標的とされるだろう。さあ、どうする。沖縄は江戸時代に薩摩藩に侵略されるまでは独立国家で、中国に貢ぎ物を送り、冊封と呼ばれる周辺国であったので、中国の中華思想によれば、琉球はかつての中国の支配地ということになる。そんなことが起こる前に、プーチンが脳溢血にでもなって戦争が終結することを神仏に祈るしかない。

04/09/土
週末は何もない。『天海』のチェック。ついに最後の「あとがき」に到達した。この初校でかなりの加筆をした。加筆をした部分がとくに重要というわけではないが、もとの原稿は少し先を急ぎすぎてテンポが早かった。無駄のような描写や対話を加えることで、流れを少し緩やかにした。それで読みやすくなったのではないかと思う。本日も茗荷谷から散歩を始める。樋口一葉も渡ったとされる「からはし」を渡る。東京の街は谷が多い。以前住んでいた三宿の近くの散歩コースにも同じような陸橋があった。池尻大橋と中目黒の中間くらいのところ。昨日と今日の散歩は8000歩くらい。体が元気になった気がする。

04/10/日
『天海』のゲラを発送した。これでしばらく手が離れる。再校は出るだろうが、大幅な直しはないと期待している。またFootballの話題。スティーラーズの控えQBハスキンスが交通事故で亡くなったそうだ。ああ……ハスキンス。すごいQBではなかった。4年前のドラフトだったか。カーディナルスの先発QBとして定着しているマレーと同じ年、ジャイアンツがジョーンズ、当時のレッドスキンズ(現コマンダーズ)がハスキンズを指名した。ジョーンズはいまだに不振が続いているのだが、ジャイアンツはエースとして育てるために気長に使い続けている。これに対し、ハスキンズは初年度のシーズンに先発起用されたのだが、不振が続いたため控えに回り、スティーラーズに放出された。まだロスリスバーガーがいたため出場のチャンスはなかったのだが、そのロスリスバーガーが引退したため、今年は出場のチャンスがあるかと思われた矢先の不運だった。もっともスティーラーズは控えQBの中ではキャリアのあるトルビルスキーをトレードで獲得していて、ハスキンズは2番手か3番手くらいの控えではあったが、チャンスに恵まれれば活躍するだけのポテンシャルのある選手だった。背が低いというのが難点で、パスをカットされやすい。脚力もラマ―・ジャクソンやマレーほどではない。ただ戦術眼を鍛えればラッセル・ウィルソンのようなスターQBになる可能性もあるとぼくは見ていたので、この突然の不幸は残念だった。歩いていて車にはねられたようで、どうしてそんなことになったのか、続報があるかもしれない。
妻がNETでアンドラのサキソフォン国際コンクールの中継を見ている。課題曲の伴奏をしているのはぼくの長男で、毎年、この季節にはアンドラに出稼ぎに行く。アンドラとは地続きで、名古屋へ行くくらいの感じか。例年の恒例の仕事で、いつもは車で行くのだが、今年は大学に通っている長女に車をとられたので、バスで行くという話だった。それにしても、息子がピアノを弾いている姿をリアルタイムで見られるというのはすごいことだ。

04/11/月
久し振りにリアルな仕事。日本文藝家協会に赴いて、日本出版インフラセンターの人と打ち合わせ。少し間を置いてから、文化庁の著作物流通推進室長と顔合わせ。どちらも顔を見て挨拶して、軽く語り合うだけの用件なのですぐに済んだ。こういう顔合わせというのが重要で、NETを通じた顔合わせではアバターと対面しているようなものでリアル感がない。疫病の流行が収まって、実物の人間と顔合わせする機会が増えてほしい。ぼくのように自分の想像力の世界の中で架空の物語を構築する仕事をしていると、自分がリアルに生きている感じがしなくなる。その意味で、文藝家協会の仕事は貴重なのだ。作品社に送ったゲラは届いたようだ。ワープロでプリントした紙を挿入した箇所が9箇所あった。データを送ってほしいというメールが来たので送付。メールにデータ9個はりつけてよいものか不安だったので、2通のメールに分けて送信した。会議の資料が送られてくる時はファイルごと冷凍されているのだが、こちらから大量にデータを送ったことがないので、生のままで貼り付けた。作品1つ送るのと比べれば数が多いだけでわずかなデータ量だから大丈夫だろう。

04/12/火
文藝家協会常務理事会および理事会。昨日は協会の事務所だったが、本日は近くの都市センターホテル。通常は協会の事務所で開かれる理事会だが、手狭なので距離をとるために、事務所のある文春ビルの隣にある大学の教室を借りていた。その大学の建物が建て替えになるとのことで、ホテルの一室ということになった。ここも新年会などでよく使うところで勝ってはわかっている。半分くらいの理事はリモートで参加。終わって岳真也さんと明日の打ち合わせ。明日は加賀乙彦さんを忍ぶ会といった趣の会になるだろう。亡くなられたわけではないのだが、施設に入られたので、もう飲み会に参加されることはないということで、集まった人々と加賀さんについて語りたいと思っている。

04/13/水
加賀乙彦さんの会。加賀さんご自身は出席されなかったが、30人ほどの出席者があって、賑やかな宴会になった。とくに作家の藤沢周さんとじっくり話せたのでよかった。二次会まで参加した。3日連続で外出したので、いささか疲れた。

04/14/木
SARTRAS分配委員会。朝から雨で外出せず。

04/15/金
ウクライナのミサイルがロシアの旗艦となる戦艦モスクワを撃沈したというニュースは、小兵力士が蹴たぐりで横綱を倒したようなもので、座布団が舞うような快挙だと思う。どうしてもウクライナを応援したくなる。しかし相撲やサッカーと違って、これは人の命がかかった本物の戦争だ。ゼレンスキー大統領が男を上げ、アメリカの兵器産業が利益を挙げ、大国を相手に互角の戦果を残していることは確かだが、追い込まれたプーチンが何をするかわからないという懸念がある。原子爆弾を使用しないまでも、総力を挙げての空爆といった事態が考えられる。ただ戦艦モスクワの撃沈で、ロシアの防空システムが破綻するということも想定されているようだ。戦闘機に対してウクライナがどれほどの対応が出来るか。逆にドローンとヘリコプターでクリミア半島の奪還を目指しているのかもしれない。戦闘が拡大して、ウクライナ全土が壊滅的な打撃を受けることも考えられるが、どこかの時点でNATOの軍隊が応援部隊として参戦するのか。そうなれば第三次世界大戦ということになる。ぼくは戦後生まれで、朝鮮戦争やベトナム戦争、中東戦争などをただ傍観するばかりだった。漠然と、良識をもった近代人は、世界平和への道を模索しているはずだと思っていたのだが、そうではなかった。地球温暖化を防ぐための脱炭素運動などというものは、戦争の前には影がうすくなる。戦争は大量の二酸化炭素を発生させる。さらに天然ガスの供給が断たれれば、石炭の燃焼でエネルギーを得るしかないだろう。休止している原発の再稼働ということになるのかもしれない。困ったことだが、どうも事態は悪化の方向に向かっているようだ。

04/16/土
勤めていた大学の三鷹サテライトという社会人向けのカルチャーで、何人かの先生方と共同で森鴎外をやることになった。没後百年ということらしい。ぼくは漱石が好きで、相対的に鴎外にはあまり好感をもっていないのだが、研究費で買った文庫本の文学全集があったので森鴎外の巻を少しずつ読んでいる。「舞姫」などは他の先生が担当するので、とりあえず「高瀬船」ということにしてあるが、同時期に書かれた歴史小説について語ることにしたいと思っている。鴎外は漢文がすらすら読めたし、漢籍や江戸時代の記録を読むのが好きだったようで、資料をなぞって作品を書いている。資料を見つけたところまでが手柄で、書かれた作品は資料そのままという感じがする。「高瀬船」と「山椒大夫」は文章がこなれた感じがするのだが、他の作品は漢文をそのまま書き下しただけのような感じがする。それでも話としてはおもしろいのだが、まなぶべきものがあまりないなという気がする。ただ「寒山拾得」はいい味を出している。「高瀬舟」が「わかりやすい話」だとすれば、「寒山拾得」は「わかりにくい話」というか、「わからないことを愉しむ話」だ。といったところを語れば、90分1コマが何とか楽しく過ごせるとのではと思っている。

04/17/日
名古屋の孫1号が急に来た。昨日から東京に来ていて友だちのところに泊まっていたようで、帰る前に寄ったとのこと。妻が早めの夕食を用意していて、東京駅まで送っていった。名古屋は近く、スペインは遠い。

04/18/月
オーファン委員会。その後、軽く散歩しようと思ったが雨が降ってきたのでさらに短めに。ウクライナの戦争は先が見えないまま。ロシアは戦力は思ったほどではないが、大きな国なので人員と物量には果てがないほどだ。ウクライナは兵員に限りがある。武器の支援を受けても兵員に限りがあれば長期的には戦えないだろう。どこかでNATOが支援しなければ、国土の全域が壊滅状態になる。コロナはいまのところ収束に向かっているようだ。だが完全に撲滅することができるのか。昔のスペイン風邪もワクチンも特効薬もないままに収束した。自然の摂理のようなものがあるのか。

04/19/火
月の一度のマッサージ。ここには十数年通っている。当時はラップトップパソコンを文字どおり膝に載せらて原稿を書いていた。そのため膝に負担がかかったようで、片方の膝が痛くなり、歩くことにも支障が出た。まだ世田谷区三宿に住んでいたころだ。近くの形成外科に行ってレントゲンを撮ってもらったが、まったく問題ないと言われた。役者をやっている姉の紹介でこの治療院に通うようになった。膝の痛みはすぐに治ったのだが月に一度はマッサージしてもらっている。肩の凝りが癒される。ただパソコンを打つとすぐに肩はカチカチになってしまうのだが。今月の29日にドラフトがある。今年は「フットボールマガジン」というものを買って備えている。トレードやフリーエージェントの動きはほぼ終わった。あとはドラフトの動勢で、今シーズンの各チームの戦力が確定する。Footballは持ち駒に優劣のある戦略ゲームなので、どれだけの持ち駒を揃えるかで勝負の趨勢が見えてくる。ぼくが数年間応援していたチーフスは絶望的な状態になっている。ワイドレシーバーのヒルがドルフィンズに移籍した上、ディフェンスのベテラン選手がごっそり抜けてしまった。明らかに戦力ダウンだ。まあ、仕方がない。Footballはフェアなスポーツで、強いチームが観客動員で得られた資金で高額ギャラの選手を集めより強くなることを防ぐためにサラリーキャップというものを設けている。選手のギャラの総額に上限を設けているのだ。チーフスはナンバー1と賞されるQBのマホームズを擁して4年連続カンファ決勝戦に到達した。その決勝戦は2勝2敗、勝ってスーパーボウルに出場した結果は1勝1敗。これだけの成績を挙げると、選手のギャラを上げないといけない。たちまちサラリーキャップを突破してしまうので、ナンバー1レシーバーのヒルのような高額選手や、ベテランを放出しなければならなくなる。しかも成績がよいとドラフト順位は後ろの方になってしまうので、戦力ダウンは仕方がない。後方の順位でいかに将来性のある選手を選ぶか、スカウト陣の能力が試される。それと、戦力ダウンした状態で、QBマホームズがどれほど成果を挙げるか、ドルフィンズに移ったヒルが、3年目の新鋭QBタゴヴァイロアのパスでどんなレシービングを見せるかが楽しみだ。昨シーズン(ポストシーズンは今年になってからだが)のカンファ準決勝、決勝、スーパーボウルは、すべて接戦だった。実力伯仲という状態だった。この戦力が、トレードとドラフトを経てどのように変化していくかも楽しみだが。去年に続いて、今年もQBの大移動があった。FootballのQBは野球でいえばエース投手と捕手と4番バッターが兼ねたような存在だ。将棋でいえば1つの駒が王将と飛車角を兼ねている。QBが換わるとチームの戦略ががらっと変わってしまう。今年のドラフトはQB不作だと言われている。しかしブレイディーはチームの5巡目くらいの選手だった。マホームズも、トゥビスキー、ワトソンの次に採られた選手で事前の評価は高くなかった。QB不在となっているテキサンズ、シーホークスがQBを指名するのか。引退が近いロジャースのパッカーズ、ブレイディーのバッカニアーズの動勢も気になるところ。

04/20/水
作品社の担当者にメールを出して再校の時期を確認。白ゲラは今週中に届くとのこと。校正の入った本ゲラはもっとあとになるので、来週半ばに仕事場に行くことを知らせておく。資料は『徳川家康』と『天海・崇伝』の2冊だけもっていけばいいだろう。『善鸞』の資料もいくらかは持っていくが、多くの資料は善鸞が東国に行ってからなのでまだ必要ない。いまはオープニングと父との再会のシーンを書いている。善鸞が旅立つのは約20年後。もっとも京での出来事にあまり紙数は割けないのだが、それでも「父と子」というのがテーマだから、全体の20%くらいは当てたいと思っている。

04/21/木
SARTRAS理事会。必要な発言はしたが問題山積、五里霧中だ。まあ、ウクライナの戦争のことを思えば大したことではない。何があっても命をとられることはない。ぼくはFootballに傾いているので日本の野球にはさほど興味はもっていないのだが、巨人ファンではあるので、広島に3連勝したのは、よくがんばっていると思う。今シーズンが始まって1ヵ月もしないのに初勝利の投手が5人もいる。新鋭だけでローテーションが組めるし、中継ぎとクローザーも新鋭だけで、外国の投手は不要だ。とはいえ野球のFootballに比べれば単純なスポーツだ。というか、ホームベースの上のストライクゾーンにひたすら投手が球を投げるだけの単純なゲームで、カーリングほどの深みもない。それでも先発の大谷投手がすでに汚れたユニフォームでマウンドに上がるというのは、新鮮な光景だった。しかもパーフェクトが進行中なのに打席が回るとバントで内野安打を狙うという攻撃精神というか、野球を少年のように楽しんでいる姿はうるわしい。Footballでも時に奇策というものが試みられることがある。QB以外の選手がロングパスを投げたり、ラインの選手がパスを受けたり、キッキングチームがキックをせずに攻撃したりといった奇襲がある。さて、『善鸞』は主人公が山を下りるところまできた。ここで如信の母親と会うことになるのだが、この母親がどんな女性なのか資料がまったくない。山を下りた善鸞が行くところは、叔父の尋有の寺か、母親の甥にあたる摂政九条道家のところだろう。寺には女性はいないから、道家のところの侍女ではないか。十歳以下の子どもが3人ほどいるので、子どもの相手をする乳母や侍女がいるはずだ。『親鸞』の場合は、玉日と恵信尼という、2人の女性との出会いがあった。『日蓮』も幼なじみの女性がいた。『空海』の場合はまったくのフィクションで幼なじみの女性と、蝦夷の女性を創造した。『善鸞』の場合、女性が登場するチャンスはここしかないので、妻となる女性のキャラクターをじっくり考えないといけない。

04/22/金
白ゲラ届く。『善鸞』の資料も同封されていた。自分の気持もすでに『善鸞』に傾いているのだが、この『天海』という作品はぼくの70歳代のベストの作品になるかもしれないので、最後の仕上げに集中したい。まずは第1章を読む。すらすら読める。うまくいっているのではないか。初校でかなり書き込みをしたのだが、どこに何を書き込んだのかまったくわからない。継ぎ接ぎがうまくいっているのだろう。毎日1章くらい読めばいいのか。明日からは2章ぶん読むべきか。1章読んだだけでけっこう疲れた。浜松への移動もあるので、東京にいる間に半分くらいは読み終えたいが、『善鸞』も毎日少しずつ前進させたい。

04/23/土
『善鸞』は如信の母親となる女との出会いを書いた。資料がまったくないので、道家の邸宅の侍女ということにした。茨城県のお寺に伝承があるとの情報があるので、常陸の九条家の領地の荘官の娘ということにしておいた。その地で育ったので、稲田にいる親鸞の噂も耳に入っている。何となくもっともらしい設定になったがまったくのフィクションだ。ここは軽く読み飛ばしていただきたい。『天海』の白ゲラ。昨日は1章だけで疲れ果ててしまったが、本日は2章と3章を読んだ。直すところはまったくない。追加で挿入したところもうまく融け込んでいる。明日は雨らしいので散歩に出ずに頑張りたい。あ、歴時協会の読書会があるのだった。作品は読んでメモもとってあるので参加できる。

04/24/日
ヨーロッパの復活祭は先週の日曜日だったが、ギリシャ正教の復活祭は本日だということで、ニュースなどでもロシアやウクライナの正教寺院のようすが映し出されていた。東京にも正教寺院がある。ぼくの住居の寝室や仕事スペースの直下にあるニコライ堂だ。ここに引っ越した直後には驚いた。復活祭の前日の真夜中に鐘が鳴り出して、白いマントを着た信者が蝋燭をもって堂の周りの周回を始めた。いつからか真夜中の鐘はなくなったのだが、日曜日にはいつも10時に鐘が慣る。ぼくの起きる時間なので目覚まし代わりにはなる。本日は9時に鐘が鳴った。まあ、真夜中に鳴るよりはましだ。さて、本日は4章、5章、6章を読んだ。ちょうど全体の半分まで来た。本能寺の変の前夜、近衛前久の邸宅で徹夜で飲みながらの議論がおもしろく、そこに明智勢が進軍する物音が響いてくる。この作品の山場といっていい場面だ。臨場感があってなかなかいい感じになっている。

04/25/月
7章と8章を読んだ。本能寺の変でひとまづ序盤からの流れが一段落する。そこから中だるみになるのではと危惧していたのだが、小牧長久手の戦さから北条攻めに到るまでの経緯も流れるように展開されていてまったく淀みがない。天海が江戸崎から川越に向かい、そこで豪海僧正から天海という法名を貰うあたりも話がよくできている。これらはすべてわずかな情報を頼りに書き上げたまったくのフィクションだ。天海が江戸城の絵図面を見せるくだりもそれなりに迫力がある。天海が幼少のころに仏画を学んだというエピソードがここで効いてくる。明日は仕事場に移動するので白ゲラのチェックはここまで。残り4章は2日あれば読めるので、本ゲラが届くまでには完了する。

04/26/火
仕事場に移動。東京は曇りだったがすぐに雨が降り出した。途中は豪雨。浜松に到着した時も少し降っていたが、雨雲レーダーを見ると5分後に止むと表示されていた。本当に雨が止んだので荷物を積み込むのが楽だった。

04/27/水
浜松の根洗というところにファーマーズ・マーケットというものがある。野菜などを売っているところで、安いかどうかはわからないが、素朴で新鮮な感じのものがある。近くの業務スーパーのような店(名称は違うのでライバルだろう)により、さらにわれわれが「元ヤオハン」と呼んでいるイオン系の店に寄って、大量の食料品を買い込んだ。白ゲラは9章のみ。このあたり少し展開が中だるみしているようにも思うが、関ヶ原の直前の嵐の前の静けさのようなところだから仕方がない。天海が走り回っている。この人物は足が速いという特色をもっているので、とにかく走り回っている。

04/28/木

朝早く目が覚めたので10章を読む。関ヶ原の合戦はよく描けている。その後の展開は説明だけだが文章のテンポがいい。章の最後に金地院崇伝が名前だけ出てくる。この崇伝は天海にとって一種のラスボス的な厄介な存在となる。さて、いよいよ明日はドラフトだ。今年はQB不作の年と言われている。とはいえ人気の高い大学リーグの戦いは繰り広げられていたのだし、年間最優秀のQBはいるはずだ。現在、正QBのいないチームがいくつかある。ロスリスバーガーが引退したスティーラーズはトルビスキーをトレードで獲得したが、ラムズの控えだった選手で大丈夫かという気がする。ワトソンを放出したテキサンズは控えのミルズでシーズンを迎えるのか。ジャイアンツのジョーンズも頼りにならない。パンサーズのダーノルドも限界が見えてきた。ラッセル・ウィルソンを放出したシーホークスもQB不在だ。さっと見ただけでも5チームが心配なところ。これに対して、新人ランスの控えに回りそうな49ナーズのガロポロ、ワトソンが加入したので要らなくなったブラウンズのメイフィールド、ウェンツが入ったワシントン・コマンダーズのフィッツパトリックなどが余っている。それでも確実に2名は不足している。ピッツバーグ大のケニー・ピケットはビルズのジョシュ・アレンに似た選手。リバティー大のマック・ウィリスはレイブンズのラマ―・ジャクソンに似た選手だと言われている。ドラフト3番のテキサンズ、5番と7番の権利をもつジャイアンツ、6位のパンサーズあたりがQBに触手を伸ばすのではないか。シーホークスは9番、スティーラーズは20番目とかなり遅い順番なのでQBは諦めるか。まさかとは思うがピケットが残っているなら指名してもいいのでは。ロスリスバーガーにも通じる頑丈な体格のQBらしい。他のチームはまずエッジかタックルだろう。ディフェンスラインの外側とそれに対応するオフェンスラインの外側だ。とくにエッジは相手QBに襲いかかるパスラッシャーでいまや花形のポジションだ。タックルは地味だがQBを守る重要なポジションで、とくにロングパスの得意なQBがいるところは新人タックルで強化したいところ。ファルコンズ、ジェッツ、コマンダーズ、セインツ、パッカーズ、チーフスはワイドレシーバーが採るかもしれない。ただどの選手を選ぶかはスカウトの眼力にかかっている。ランニングバックは消耗品みたいなところがあるので、2周目に入ったあたりだろう。明日は9時からスカパーで中継がある。ぼくが応援しているチーフスはサラリーキャップが満杯になって、レシーバーのヒルを始め、攻守の要ともいえる選手が次々に流出した。代わりに1巡指名権を1つ貰ったので、29番と30番に連続して指名できる。エッジが欲しいところだが、このあたりになると優秀なエッジが残っていないだろう。ワイドレシーバーのベスト5位が1人くらい残っているか。そうでなければディフェンスを強化したい。他のチームが1人もランニングバックを指名しなければ、最優秀のランニングバックを獲得できるかもしれない。ただスカウトの眼力が心配。一昨年1巡で指名したヒレアーは凡庸な選手だった。すごいランニングバックが入ればQBマホームズの負担も軽くなる。エッジのナンバーはハッチソンなのかティボドーなのか。セーフティーやコーナーバックで1巡指名の有力選手が出てくるのか。
夜になった。あと10時間ほどでドラフトが始まる。NETの情報によるとパンサーズは現有のQBダーノルドでシーズンを乗り切るようだ。シーホークスもラッセル・ウィルソンと交換でもらったロックで行く可能性がある。テキサンズが控えのミルズをスターターに起用するとすると、QBを指名しそうなのはジャイアンツだけということになる。現在のジョーンズは不振だが控えにテイラーを補強した。新人QBを採るとしてもラマ―・ジャクソンに似たマーク・ウィルスの可能性が強い。というように希望的に想定してみると、20番目のスティーラーズのところまで、ピッツバーグ大のピケットが残っているということも可能性としてはある。昨年はQBが豊作の年だったが、15番目のペイトリオッツまでマック・ジョーンズが残っていた。これが昨年のドラフトの最大の奇蹟だったが、今年も奇蹟が起こるのではないか。ぼくはチーフスを応援しているけれども、今年はレシーバーのヒルが移籍したドルフィンズにも注目している。その次に応援したいのがスティーラーズだ。ピケットが残っていれば地元出身だし、ロスリスバーガーの戦術をそのまま活かすことができる。ただし、直前の19番セインツがピケットを押さえるかもしれない。セインツにはカマラというすごいランニングバックがいる。ここに今年のナンバー1QBが入れば俄然おもしろくなる。とにかく18番目までどこもピケットを指名しないことを祈りたい。

04/29/金
ドラフト。もしかしたらSUPERBOWLに次ぐ大きなイベントだろう。例年、大学の有力なQBがどのチームに配属されるかで、数年後のSUPERBOWLの行方が見えてくるということなのだが、今年はQBが不作で、エッジかタックルがずらっと並ぶだろうと言われていた。フタをあけてみると、確かに1番と2番はエッジだったが、3番と4番はコーナーバック、8番でワイドレシーバーがピックされたあと、18番までで6人がワイドレシーバーということになった。ベンガルズのチェイスの活躍と、チーフスのヒルの移籍で、ワイドレシーバーに注目が集まったのだろう。ぼくの希望どおり、18番のスティーラーズは地元QBピケットを獲得できた。1巡の32人のうちQBはこのピケットだけ。よほどの不作の年なのだろう。前評判の高かったラマ―・ジャクソンの再来といわれるマック・ウィルスは1巡ではパスされてしまった。走るQBの場合、作戦をがらっと変えないといけないので、避けられたのだろう。2巡でラマ―・ジャクソンの控えとしてレイブンズがピックするかもしれない。チーフスは29番と30番をもっていたのだが、この29番を21番のペイトリオッツと交換してコーナーバックのマクダフィーを採りにいった。ディフェンスが手薄だったのでよい選択だ。30番でもエッジをとった。カール・ラフティスはベスト5に入るエッジでよく30番まで残っていたものだ。多くのチームがワイドレシーバーやコーナーバックを採りにいったので余っていたのだろう。ぼくとしてはよいドラフトだったと思う。ジャガーズとジェッツが積極的にドラフトで補強したのが印象的だった。

04/30/土
ドラフト2日目。中継はないので(DOZNでやっていたかもしれないが英語版なので見てもわからないだろうし2巡目以降の選手の知識はない)。結果をNETで確認。1巡目ではタイトエンドとランニングバックの指名が皆無だった。タイトエンドは55番目にカーディナルスがコロラド州立大のトレイ・マクブライドをピック。まあ、タイトエンドは各チーム1人いれば充分なので需要がなかったのだろう。ランニングバックは多くの指名があった。トップ3は36番目にジェッツがアイオワ州立大のブリース・ホール、41番目にシーホークスがミシガン州立大のケニス・ウォーカー、98番目にコマンダーズがアラバマ大のブライアン・ロビンソンをゲット。これより先、63番目にビルズがジョージア大のジェームス・クック、91番目にバッカニアーズがアリゾナ州立大のラシャード・ホワイトと、スカウトがよく見ている。チーフスはランニングバックの指名なし。大丈夫か。ジェッツが攻撃陣をしっかり整備している。これで2年目QBのザック・ウィルソンが本領を発揮できれば、若いパワーが炸裂しそうだ。ただしAカンファ東地区はドルフィンズが大量トレードで戦力アップしているし、ペイトリオッツも2年目QBマック・ジョーンズがさらに飛躍しそうだ。ビルズはもともと強い。激戦区になる。西地区もブロンコスにラッセル・ウィルソンが入ってチーフスと競り合い、ここに3年目QBハーバートのいるチャージャーズが加わる。レイダーズも強い。ここは超激戦区だ。9月からのシーズンはAカンファの方がおもしろそうだ。さて自分の仕事の方は白ゲラを読み終えて本ゲラの到着を待っている。



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