07/02/火
今週はわりとひま。歴時賞の作品賞候補作4篇を読了。自分のなかでは4作品の評価がきっちりと順番ができた。1番の作品を強く推したい。2番の作品との同時受賞でもいいと思っている。次は新人賞5篇。とりあえず読み始める。
07/03/水
新人賞1篇読む。1番に推せる、と感じた。他の4篇をまだ読んでいないが、とにかくこの作品は推奨したいと思った。さて、『文芸思潮』が届いた。ここに、まほろば賞の候補作が掲載されている。5篇。中篇なのでこれを先に読んでおきたい。
07/04/木
文藝家協会常務理事会・理事会。新しいメンバーになって大幅に若返った感じがした。赤川次郎さんが体調を気遣って辞任され、新たに副理事長に三浦しおんさんが加わった。こちらもそろそろ引退したいのだがそういうわけにもいかない。この時期の三つのコンクールの日程は、日大文芸賞、まほろば賞、歴時協会賞の順番。すでに日大文芸賞の候補作は読み終えて順位もつけてある。昨日届いたまほろば賞を早急に読んでしまいたい。ざっと読んで優劣を決め、それから熟読をする。ざっと読んだ感じではリアリズムをスッとばした作品が多く、何となく寂しい気がする。現実をリアルに書いてもつまらないという、息苦しさが広がっているのではないか。そういうぼくも歴史小説しか書かなくなった。これは逃避ではなく、自分という自我を歴史領域に拡張する試みで、ついに釈迦と提婆達多にまで及んだ。40歳すぎのころに、イエスとユダの関係を書いた『地に火を放つ者』という作品がある。それから30年の間隔をおいてついに釈迦に到達した。『釈迦と維摩』という作品があるが、これは維摩経のアレンジしただけのもの。今回はいちおう歴史を舞台にしたリアリズムで描いている。さてまほろば賞の方は、現代の問題点に斬り込んだ作品が乏しいのは残念だが、ただのファンタジーではなく、何かに救いを求めようとする誠実さが感じられて好感をもった。歴時協会賞の作品賞は、ものすごくレベルの高い作品があって、これはすごいと感じている。もう一つ、スケールは小さいのだが不思議な感触の作品があって、2作受賞になればと思っている。新人賞は推したい作品が2つあって、これも2作受賞になってほしい。とにかく強く推したいと思う作品があったのでよかった。あと文庫新人賞という部門があって、これはまだ読んでいない。時代小説はいまブームが来ていて、中規模の書店に行っても時代小説だけの棚がある。それはいいのだが、新人賞などを設けてハードカバーで売り出される新人だけでなく、いきなり文庫本でデビューする新人がいる。ぼくの子どものころは、文庫は岩波、新潮、角川しかなく、いずれも文学の名作ばかりを並べたものだった。文庫になっている作品は歴史的な名著であり、必読の書だとされていて、高校生のころは一日に一冊と思って読んでいたことがある。ぼくが大学を出て社会人になったころに、角川が推理小説などリーダブルな作品を文庫化するようになって、文庫の権威が失墜し、大衆向けの廉価本というイメージになった。文春、講談社、集英社、河出、中公などの純文学の版元も次々に文庫を出すようになった。当時はそれでも、単行本が評価された作品を3年後くらいに文庫化するという一種のルールがあったのだが、出版不況が長びくにつれて、書き下ろし文庫が出るようになった。それも流行作家のシリーズものだけでなく、いきなり新人に文庫本を書かせる。初期投資が少なく売れなくてもリスクにならないということだろうが、初版部数が少ないので、それでは生活できない。2ヵ月に1冊くらいは出さないと生きていけない。新人作家を使い捨てにするような試みではあるのだが、無名の新人にとっては、文庫でも本が出るだけで嬉しいということになる。そういう新人を評価して、次は単行本を出せる有名作家になってほしいという思いがあって、この文庫新人賞という部門を設けたのだが、いまや押しも押されもしない有名作家が、この文庫新人賞を受けて勢いをつけたという実績もあるので、この選考も重要な意義があると思っている。
07/05/金
SARTRASの共通目的委員会の下準備の事前審査。理事長とぼくと2人だけで、申請のあった案件を、委員の皆さんの審査票を参考にしながら、可、否、継続審査の3種に分けていく。来週の委員会の審議のスピードアップのために、あらかじめ理事長見解として、○、×、△をつけて示す試みだ。理事長が委員長を兼任しているのは、異例の状況で、8月からは新しい委員長を招くことになっている。ネット会議なのだが、話すのが事務局をて3人だけなので、たえずしゃべっている感じだ。
07/06/土
このノートのタイトルを変えバックの色も変えたのは気分転換のためであり、また『デーヴァ』については白ゲラに赤字を入れ終えただけで作業は終了したと感じたからだった。本ゲラが届いてそこに白ゲラの修正を転記し、校正者のチェックに応える作業はこれからだが、大きな直しがなければ機械的な仕事をするだけでいい。そう思っていたのだが、昨日、あとがきに物足りなさを感じて、ページが増えないようにあいているスペースいっぱいに17行ほど追加することにした。それは作品を書き終えたあとの感想めいたものと、それから作品も最も重要なコンセプトを種明かしのように示した部分とを加えた。あとがきから先に読む人がいないわけではないが、推理小説ではないので、コンセプトを受け止めてから読んでいただいても差し支えはない。ぼくの提婆達多は悪人ではない。釈迦に対する渇愛のよえに大きな事件を引き起こすことになる。そのことを釈迦も理解していて、最後に大団円が訪れる。そのエンディングについては、書き始めた時はまだ何も考えていなかった。どうやって終わるかというのは、長篇小説の場合は書きながら考えるしかない。書いているとストーリーの流れというものができる。その流れから必然的にもたらされるようなエンディングでないと読者を裏切ることになるが、逆に読者の予想をある程度裏切らないと感動的なエンディングにはならない。このエンディングの着想を得たのは3分の2くらいまで書き進んだ時だった。アイデアがひらめいた時は、うまく書くのは難しいと感じられたのだが、結果的にはうまく書けたと思っている。この新たな17行は既存のあとがきの前に挿入した。
07/07/日
七夕。老夫婦二人の生活だから七夕といってもどうということはない。都知事選の投票に出かけた。住んでいる集合住宅の敷地の道を挟んだ向かい側に高齢者施設と保育園がセットになった建物がある。集合住宅と同時期に再開発されたところで、千代田区の公園と小学校跡地が敷地の半分ほどを占めているので、区の意向でこういう施設が建設されたのだろう。投票するわれわれにとっては近くてありがたいのだが、本日は猛暑で、わずかな距離だが疲れた。藤井くんと渡辺さんの王位戦第一局。フリゴマで藤井くんの先手だったが二日目の午後になって千日手となり、渡辺さんの先手になった。第一局だから両者とも先手、後手の両方の作戦を立てていたはずで、残り時間が少なくなった状態では先手有利かと思われ、実際にじわじわと渡辺優勢で、ついに99%の表示、さらに19手詰みというコンピュータの判断が示された。しかし両者とも1分将棋なので、コンピュータの思惑どおり指せるものではなく、二転三転しているうちに藤井くんが99%となり、そこからは一手も間違えることなく藤井くんが勝ちきった。妻が藤井くんを応援しているので、機嫌がよくなって、こちらとしても喜ばしい。
07/08/月
猛暑が続く。とても外に出られない。昨日は選挙に行った。本日は小川町の交差点あたりまで行ってみた。それだけで疲れた。日大文芸賞、まほろば賞、歴時協会賞、すべての候補作を読み終えた。日大は賞金が大きいので他の選考委員としっかり議論したい。まほろば賞は強く推したいものはないがいちおうの順番は決めた。歴時賞は新人賞、文庫新人賞、作品賞どれも2作推せるのではないかと思っている。他の委員が別の作品を推すようだと議論になるだろう。これで仕事は何もなくなった。本ゲラはいつ来てもいいのだが、いま『三体V』を読み始めると途中で中断することになるので、まあ、次の作品の構想でも練りたいと思う。いちおう『デーヴァ』を絶筆と考えているのだが、公表しないデッドストックがいくつかあってもいいと思っている。
07/09/火
三田和代さんの朗読の会。いつもの中野の地下劇場。和代さんは元気そうだった。『三体V』を読み始めた。昨日読みかけたのだが、『三体U』のエンディングをすっかり忘れていることに気づいて少し読み返してみた。そうだったのだ、と思った。智子と呼ばれる陽子を裏返しにしてAIを組み込み、量子もつれで瞬時に情報を伝達する装置の仕組みははっきり覚えているのだが、結末を忘れてしまっていた。『三体U』はいちおうそれで完結していて、『三体V』はその続きではなく、並行する新たな物語として始まっていく。主な登場人物のページを見ると、智子がただの極小AIではなく、姿をもったアンドロイドとして登場するらしいので楽しみ。このシリーズは何よりも文化大革命時代の紅衛兵の暴挙による悲惨な公開殺人から話が始まっている。よくこんなものが中国で出版されたと驚いてしまう。紅衛兵と同時代を若者として生きたわれわれの世代は、とてもひとごととは思えない状況で、そこからこんな壮大な物語を創っていく作者を称賛せずにはいられない。
07/10/水
日大文芸賞選考会。いつも新宿の京料理の店でやっていたのだが、今回は市谷の本部で選考して、向かいの私学会館で懇親会。こちらは自宅に近いのでよかった。ぼくは魚の顔を見るのが苦手だった。京料理屋ではこの季節は盥に入った生きた鮎をわざわざ部屋ま店にくる。魚の顔を見せておいてから、串刺しにして焼く。残酷な行為だとつねづね思っていた。私学会館になってよかった。ハイボールを数えきれないほど飲んでいい気分になった。コップが空になるとすぐに新しいのをもってきてくれるので、ワンコそば状態でハイボールを飲んでいた。
07/11/木
SARTRAS分配委員会。分配は難しい。事務局の労苦を考えればあまり無理もいえないのだが、正確に分配するのは困難で、どこかに綻びが出る。猛暑が去ったとテレビでは言っていたが、まったく去っていない。歴時賞の候補作を読んでいたら江戸時代には昌平橋と万世橋の間に筋違橋というのがあったそうで、そのあたりに行ってみると、JRの高架の前に解説のパネルがあって、明治4年撮影の写真が出ていた。確かに門があった証拠だ。将軍が上野寛永寺に行く時と、日光に出向く時に使用した門があって、これを筋違御門といっていたらしい。筋違というのは、将軍が上野に向かい道と、中仙道とが、筋違いに交差していたかららしい。
07/12/金
SARTRAS共通目的委員会。途中で議長担当の理事長が都合で退席されたので、こちらが議長を引き継ぐ。議長はしゃべり続けないといけない。決議をしたり、発言を求めて手を挙げている人を確認しないといけない。iPadで参加しているので画面に映っている人数が限られているのだが手を挙げるボタンを押した人は優先的に表示されているようなので問題はなかった。ぼくの古いiPadだとZOOMは表示できるのだが、最新のGoogleMeatはiPhoneで参加している。まあ、いまのところ多くの会議はZOOMなので何とか対応できる。議長を引き継いでからむ1時間しゃべり続けたので疲れた。昼食は軽いものと奥さんに頼んでいたので簡単に終えて、午後のリアル会議に出向く。著団連の総会。ここは写真著作権協会の主催なのだが会議室がとれなかったのか近くの日脚連でのリアル会議。日脚連に行くのは初めて。半蔵門線の半蔵門駅のエレベータの前にあるビルの2階ということで傘を差さずに済んだ。半蔵門へは新宿線で九段下乗り換えで行くことが多いのだが、本日は朝から雨で一日中降るということなので千代田線で大手町乗り換えにした。これなら傘を差さずに済む。傘を干したり畳んだりが面倒なので、極力、傘を使わないようにしている。
07/13/土
今週は毎日何かスケジュールが入っていてハードワークだった。朝から晩まで働くサラリーマンの人に比べれば大して働いていないのだが、もうリタイアしている年齢の高齢者にとっては、何かスケジュールが入っているだけで緊張を強いられる。週末になってようやくのんびりと過ごせる。といいながら、SARTRASの共通目的委員会の事前審査票を仕上げる。けっこう手間がかかる作業だ。
07/14/日
『三体V』の上巻を読み終えた。なかなかおもしろいしロマンチックだ。文章の書きぶりもうまい。もう絶筆となる作品を書き上げた高齢者にとっては、他の作家から何かを学ぶということはないのだが、読者としてささやかな評価をするということはある。読者としてこの作品は絶賛に価すると思う。
07/15/月
世の中は3連休。仕事関連のメールが来ないのはありがたい。本ゲラがまだ来ないので『三体V』を読み進んでいる。下巻も半分を越えたのだが、どんどん時間が経過している。ヒロインが何度も冬眠するのでそのたびに何十年も経過してしまう。
07/16/火
深川ギャザリアへ行く。本屋で劉慈欣の文庫2冊買う。『三体V』は最後の章に入った。本ゲラがまだ来ないので、読む本がない。劉慈欣の短篇集は1冊読んだ。文庫で読めるのは今日買った2冊だけ。まあ、そのうち本ゲラが届いて自分の仕事ができるだろう。『女帝』という作品を書こうと思っている。デッドストックになっている『人麻呂しのびうた』のなかから、阿閇皇女の話を切り取って、そこから話を発展させていく。人麻呂の活躍はすべて隠蔽する。ただヒロインにするのに、阿閇という名前は何とも読みにくい。どうしたものか。
07/17/水
昨夜、担当編集者から本ゲラ送付の知らせが入ったので、『三体V』を一気に読み終えた。結局、宇宙人は出てこないのだが、スケールの大きな太陽系崩壊の物語と、ヒロインが巨大な時間の流れのなかをさまようことになるエンディングがなかなかよかった。『三体U』のエンディングもよかったが、今回もすばらしいエンディングだし、ハードSFの楽しさがあった。さて、本ゲラ。登場人物はすべてインドの人でサンスクリットの名前、また主要な言葉にもすべてサンスクリットのルビをふったので、膨大な数になるのだが、こちらの打ち間違いもあり、濁音と半濁音の混在もあり、けっこうたいへんだ。とりあえず白ゲラをじっくり読んで修正した部分を転記。それだけで疲れたが、あとは文章を読む必要はなく、校正者に指摘に従って対応していくだけでよい。ただ根気のいる疲れる作業になりそうだ。
07/18/木
本ゲラ。自分でじっくり白ゲラを読んで修正した赤字がある。これを転記する作業はけっこう集中力が必要で、前日は半分で力尽きた。本日は残り半分を完了した。されから校正者の、ルビの不統一のチェックが紙に4枚分くらいあって、すべてをチェック。「長老」に「アズラミン」というサンスクリットのルビをつけているのだが、それが「スタヴィラ」になっている箇所があった。これはロシア語だ。真理や原理は「ダルマ」だが、これに「ロゴス」というルビがついているところもある。頭の中が混乱していたのだ。「アズラーマ」が「アズマーラ」になっているところは自分で白ゲラで発見したのだが、その種の間違いが山ほどある。とりあえず校正者がページを指定した箇所はすべて修正した。あとは文章を読みながらギモンに対応していく。
07/19/金
昨日、ルビの不統一はすべて修正したので、最初から読んでいく。文章そのものは白ゲラでじっくり見たので、編集者のチェックが入ったところだけを見ているのだが、校正者は確認のてめにエンピツで印をつけたところがあまりに多いので、編集者のエンピツのチェックが埋没しがちだ。結局、じっくりと読んでいくしかない。疲れるので休みながら前進している。
07/20/土
第二部までチェック。慣れてきたのでスピードが上がった。これで半分だ。
07/21/日
完了。少しスピードが速すぎたか。見落としがあるといけないので、もう一度、最初からチェックしてみる。今月中には完了するだろう。
07/22/月
最初から再チェック。今回はじっくりと確認していく。果てもなく続く猛暑。スペインの孫が来るまでに少しはましになるのか。スペインは暑いところだが、彼らが暮らしているサラゴサは砂漠のような荒野に囲まれた街で空気が乾燥している。日本の湿度は信じがたいのではないか。
07/23/火
加賀乙彦賞の授賞式。二回目までは加賀さんご自身が選考。三回目の昨年はそれまでの受賞者3人で選考して四方田犬彦さん。そして今年は宮内悠介さんが受賞。宮内さんには以前から注目していた。純文学とエンターテインメントの中間を行く文学の王道を目指している方だ。今回の対象のなった『ラウリ・クースクを探して』もエストニアの孤独なコンピュータ少年のささやかな評伝という体裁をとっていながら、書き手自身の孤独と無力感と秘めた野心が描かれたまさに純文学だ。ぼく自身も三十歳前半のころにコンピュータ中年で、ベーシックのプログラムで「素数風鈴」というのを創って楽しんでいた。素数を発見するプログラムに風鈴の音をつけただけのものだが、これを一日中作動させていくと、風鈴の間隔が遠くなって、不思議な感じになっていく。そんな挨拶をしたら、祐介さんは本物のコンピュータ少年だったようだ。それからお父さんの宮内勝典さんから、早稲田に入ったということを聞いていたので、ぼくの授業に出てくるかと期待していたのだが、名簿にのっていなかった。しかし実際は聴講の抽選に外れたけれどもモグリで時々聴講していたそうで、だとすれば教え子といっていいだろう。嬉しかった。この賞は貰っていただけるだけでわれわれは嬉しい。二次会までつきあってくださったことに感謝したい。
07/24/水
SARTRASの役員会。事務所が移転して、溜池から永田町に移った。以前は古いビルだったが、今回はなかなか充実したビルで、ドアがあかないのでどうやって入るのかと思ったが、電話の受話器みたいなものがあって呼び出すと開けてくれた。セキュリティーが充実していて、事務所の所員がもっているカードがないと開かないのだそうだ。3時から4時までの会合で、終わってから5時開始の文藝家協会の会議に向かう。タイムラグがあったので時々いくパティスリーでコーヒーを飲む。会議は再来年の百周年記念行事についてのもの。林真理子さんを中心に記念イベントをやるのだが、こちらがプロデューサーということになってしまった。また仕事が一つ増えたが、まあ、絶筆となる大作を書いたあとだからひまになっているだろう。
07/25/木
SARTRAS理事会と、海外調査説明会。こちらは聴いていただけ。iPadの電池が弱くなっているので、説明会の方はiPhoneを利用。イヤフォンの差し込み口の形状が異なっているので、違うイヤフォンを探さないといけなかった。
07/26/金
文藝家協会の教育講演会と懇親会。デジタル教科書の話。勉強になった。懇親会では多くの人々と名刺交換した。スタッフの慰労を兼ねた打ち上げの会も楽しかった。明日、早起きしないといけないので、お酒を控えようと思っていたのだが、けっこう飲んでしまった。早寝することにした。
07/27/土
昨夜は飲み過ぎたと思ったが、早く寝たので元気に出発。年に一度の宇都宮での講演。楽しく語って弁当を食べて戻ってきた。3時には自宅で仕事ができた。
07/28/日
今週はハードスケジュールだったが、昨日の宇都宮の講演が無事に終わってほっとしている。講演というものはとにかく自分の体を会場まで運んでいくのが第一の仕事だが、宇都宮は毎年の恒例の行事で、駅まで迎えに来てくださるので、東京駅で新幹線に乗り込めば、半分仕事が終わったようなものだ。初校ゲラは第四部をじっくり見たが、第二部の六師外道との哲学議論が気になるので読み返す。わずかな修正をしたので見てよかった。これでほぼ終わりだと思う。
07/29/月
深川ギャザリアへ行く。ゲラを送り返すのに大きな封筒を買おうと思ってダイソーに行ったらレジの前に大行列ができていたので、イトーヨーカドーの売場で購入する。あとは食品を買うのを手伝っただけ。
07/30/火
新宿三丁目のマッサージ。それだけの一日。スペインの孫たちは出発の準備をしているころだろう。日本に来る前にタイに行くらしい。
07/31/水
午前中にネット会議で共通目的事業の事前審査。それからまほろば賞選考委員会へ。『文芸思潮』に近い下丸子の大田区の施設。充分間に合う時刻に出発したのだが、京浜東北線が品川でストップして三十分以上の遅刻。賞の選考は順調で、その後の飲み会も楽しかったのだが、帰りの電車が豪雨でまたストップ。三十分以上、帰宅が遅れた。山の手線は動いているのに、京浜東北線は各駅で止まっていた。こちらは田町でようやく山の手線に乗り換えることができた。さて、今月も終わった。後半はハードスケジュールが続いて疲れた。初校ゲラはまだ手元にあるが、明日で完了にしたい。