1997/01/31(FRI)

1997/01/31(FRI)



書くことがない。というか、うまく隠れられてしまって見つかりそうにない。
これではいっぽう的に、やられっぱなしって感じで、あまり面白くないですね。
向こうがうまく隠れたのなら、こっちもうまく見つけ出すのでないと、タイじゃない。この、書くことを見つけ出していく方法というのが、なかなか難しい。
一つには、いっぽう的に書きまくるというのがある。書くことを見つける方法を、独立した別個のものと考えてこれを追求していくのではなく、ただもう書き続けることで、そこに何かを見出していくという方法です。
いまも現にそれをやっているわけで、何とか書くことのトバ口が見つかればと思いながらキーを叩いているわけです。
ここで書くことはそれこそもう何でもいいわけで、完全にアナーキーといってもいい状況にある。一種のカルチェラタンのような区域ですね。
これは有難いシチュエーションだといえる。
おまけのブロックを貰ったようなもんだから、たとえば、詩の話でもいいわけなんだ! 何もこんな時に選りに選って詩の話をしなくてもなんて言いっこなし。
わたしはもう断然、詩の話をすることに決めてしまった。
詩はいいもんですよ。何といっても詩はいいもんです。決して悪いもんじゃあない。
詩は、それにしてもムツカシク、気取っていて、とっつきが悪い。
詩は何よりも敷居が高くてちょっとやそっとじゃ寄りつけない。
そこを何とかすれば、詩は、これほど人間的で、優しく、美しいものは、他にないことをもっと多くの人に分かって貰えるはずなのだ。

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夏際敏生日記 [1997/01/21-1997/02/22] 目次| 前頁(1997/01/30(THU))| 次頁(1997/02/01(SAT))|