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歩くうた
作詞 高村光太郎
作曲 飯田 信夫
唄  徳山  l
1.歩け歩け 歩け歩け
  南へ北へ 歩け歩け
  東へ西へ 歩け歩け
  路ある道も 歩け歩け
  路なき道も 歩け歩け

2.歩け歩け 歩け歩け
  目ざすは彼方 歩け歩け
  けぶれる行く手 歩け歩け
  果てなき野づら 歩け歩け
  *こごしき磐根(いわね) 歩け歩け
3.歩け歩け 歩け歩け
  身をやく日照り 歩け歩け
  塩ふく背中 歩け歩け
  身を切る吹雪 歩け歩け
  凍てつく目鼻 歩け歩け

4.歩け歩け 歩け歩け
  思いは高らか 歩け歩け
  大地のきわみ 歩け歩け
  海さえ空さえ 歩け歩け
  吾等をとどめず 歩け歩け
1941年(昭和16年)
*「こごしき」:けわしい、ごつごつした


 昭和16年5月、徳山lの歌唱でビクターより発表された歌である。当時国民の体力増進のため「歩け歩け運動」が提案され、NHKではこれに因んだ国民歌謡を作った。作詞はめずらしく「智恵子抄」の高村光太郎が担当している。近年になって”万歩運動”が提唱されると共に、この歌もリバイバルされているようだ。

高村 光太郎(たかむら こうたろう、1883年3月13日 - 1956年4月2日)は、日本の彫刻家、評論家、詩人。東京府下谷区(現・東京都台東区)出身。本名は光太郎と書いて「みつたろう」。 本職は彫刻家・画家と言えるが、『智恵子抄』等の詩集が有名になり教科書にも掲載されるようになったため、詩人として認識されることも多い。評論や随筆、短歌の著作もある。