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燦めく星座
南旺映画「秀子の応援団長」主題歌
作詞 佐伯 孝夫
作曲 佐々木俊一
唄  灰田 勝彦
1.男純情の 愛の星の色
  冴えて夜空に ただ一つ
  あふれる想い
  春を呼んでは 夢見ては
  うれしく輝くよ
  思い込んだら命がけ
  男のこころ
  燃える希望だ憧れだ
  燦めく金の星
2.何故に流れくる 熱い涙やら
  これが若さと いうものさ
  楽しじゃないか
  強い額に 星の色
  うつして歌おうよ
  生きる命は一筋に
  男のこころ
  燃える希望だ憧れだ
  燦めく金の星
1940年(昭和15年)

 歌手「灰田勝彦」の略歴については「新雪」を参照されたい。 なお、この歌は、「強い額に星の色、うつして歌おうよ」と、歌詞に軍人の 帽子の星のマークを織り込んだこともヒットにつながっていると思われる。
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 1937年(昭和12年)、豊田正子(まさこ=22年生)という無名の少女が、小学生時代に書いた綴り方を文集にまとめ 刊行した。
 貧しい家庭に育った豊田が、素直な、しかし鋭い観察力で書いた作文を2人の教師が注目。発刊の運びとなったのである。これは雑誌 赤い鳥」を中心にした新しい綴り方運動を推進させ、大きな話題を呼んだ。折から日中戦争が始まった直後。軍国熱と戦勝気分にわく 庶民の胸に、この文集は一服の清涼剤のような、さわやかな印象を与えた。
 「綴方教室」は、翌年、映画化される。東宝製作で監督山本嘉次郎、正子に高峰秀子、父親役は徳川夢声。母親役は先ごろ 亡くなった清川虹子。高峰の演技がすばらしかった。彼女は松竹蒲田時代、天才子役とうたわれた。うまい子役はとかく大成しない ものだが、高峰はこの作品や「馬」「秀子の応援団長」 などで難しい時期を乗り切り、戦後の大女優へと進んでいく。
【芸能この日何の日 8月3日】より(http://www.hochi.co.jp/html/whatday/index.htm)

秀子の応援団長
製作=南旺映画 配給=東宝映画 1940.01.31 日本劇場 8巻 1,935m 71分 白黒
【物語】秋晴れの後楽園球場では巨人軍と対戦した高嶋二郎監督(千田是也)率いるアトラス軍は、猛打を浴びて大惨敗を喫した 。高嶋監督の姪の秀子(高峰秀子)は、従妹の百合子(音羽久米子)とともに「青春のグランド」の応援歌を作りアトラス軍を 声援する。大会社の娘の秀子が野球に熱中することに母親(澤村貞子)と父親(小杉義男)はよく思わない。特に母親は稽古事をさせる ために甘やかす祖母(清川玉枝)に抗議するが、秀子の父親の商談相手が大の野球ファンだったことから野球に理解を示すようになる。 秀子たちの応援にも支えられてアトラスは優勝することができた。高峰秀子が若さ溢れる女学生役を好演。
 灰田勝彦は映画にもプロ野球の新人投手の役で出演している。誰もいない後楽園球場にユニフォーム姿の灰田勝彦が一人立ちバットを 片手にヘイにもたれながらじっくりと暮れ行く夕空を眺めつつ《燦めく星座》を歌った。
【『女優 清川玉枝さん』の世界 】(http://homepage2.nifty.com/ysotake/page513.html)より
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監督 ................  千葉泰樹
脚本 ................  山崎謙太
原作 ................  高田保
撮影 ................  中井朝一
音楽 ................  佐々木俊一
出演 ................  高峰秀子 小杉義男 清川玉枝 若原春江 千田是也 灰田勝彦 沢村貞子 音羽久米子

 なお、この映画の1年前に、この歌と題名が全く同じ「燦めく星座」という映画が作られているが、残念ながら物語のあらすじは探し出すことが できなかった。
燦めく星座
製作=新興キネマ(東京撮影所) 1939.03.01 10巻 2,515m 白黒
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監督 ................  曽根千晴
脚本 ................  畑本秋一 小出英男
原作 ................  加藤武雄
撮影 ................  古泉勝男
音楽 ................  中川栄三
 
配役     
政之の次女夏子  ................  淡島みどり  
老牧師江副政之  ................  菅井一郎  
政之の長女冬子  ................  高野由美  
素封家の息子山村晋作  ..........  井上清  
片野静吉  ......................  日下部章  
女給海老名美代子  ..............  平井岐代子 
婆やお霜  ......................  浦辺粂子  
周吉の妻お兼  ..................  池田園子  
横瀬の女房  ....................  田中筆子  
桐原周吉  ......................  三桝豊  
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