奇人達の晩餐会
フランシス・ヴェベール監督/1999年作品


あらすじ

主人公は出版社を経営するピエール。彼と金持ちの仲間達は、毎週水曜日にある晩餐会を開いている。それそれが一人ずつ自分が発見した”バカ”な人物を連れてきて、(当然、本人達にそんなことは感づかれないように)晩餐会の席で、お互いの連れて来た人物の”バカっぷり”を密かに競い合うという非常に悪趣味な晩餐会なのである。 さて、今夜の晩餐会のためにピエールが用意した人物はフランソワ・ピニョンという会計士の男。彼は、マッチ棒で大きな建造物の模型を作るのが趣味で、その模型に対する果てしない熱意と語り口は周囲から見るとあまりにも”バカ”で、ピエールは自信を持って彼を晩餐会に連れて行こうとしていた。しかし、思わぬアクシデントがピエールを待っていたのだ……。

主な出演者
ジャック・ヴィルレ / ティエリー・レルミット / フランシス・ユステール / ダニエル・プレヴォスト


感想

 これも映画館では観ていなくて、DVDが出てはじめて「どうしようかな〜」って悩んで悩んで悩んだあげくに買ってきた作品。 タイトルは「奇人たちの晩餐会」。監督はフランシス・ヴェベール……すみません、僕は存知あげてない監督ですね。 タイトルで惹かれて、パッケージまわりを読んだらなかなか面白そうで、セザール賞とかもとってることだし大丈夫かな???……と思ってとりあえず買ってみたのだが(それで、よく失敗するのが僕なんですが)、これが久々の”スマッシュヒット!”だったのです。 ストーリーは左に書いたとおりなんですが、 ピニョンという、確かにあきれるほど”バカ”な行動をしてしまうおかしな人物の、反面、非常に人が良く善意にあふれた人間の姿と、とっても頭の良い人生の成功者=ピエールの姿を並べて描くことで、本当にバカなのはどちらなのか? 本当に幸せなのは誰なのか? と、観る者に問いかける、ブラックユーモアあふれる作品。 なぁ〜んて言ったけど、実際はあまり難しく考えずに気軽に観ても全編、ピニョンの予想を超えた破天荒な行動っぷりで、最後の最後までゲラゲラと笑わされてしまう傑作。 ホントに予想外だったけど、「奇人たちの晩餐会」は大傑作です(笑)!
僕のお気に入り度
DVD買って大満足。みんな知らないので、ついつい薦めたくなる意外な傑作です。



(C) Tadashi_Takezaki 2002