血ぬられた墓標 | |
マリオ・バーヴァ監督/1960年作品 | |
1960年制作のマリオ・バーヴァ実質の監督デビュー作「血ぬられた墓標」を再見。 17世紀、王女アーサは魔女とみなされ実兄たちに処刑される。内側に棘がついた鉄仮面を顔に打ち込まれ、火炙りにされながらアーサは一族への呪いを叫んびながら息絶える。 この冒頭のシーンのスピード感と迫力はモノクロながらなかなか凄まじく、このシーンが映画全体を支えていると言っても過言ではない。 200年後、アーサは蘇り、完全復活のために子孫となる美しい娘カティアの肉体を乗っ取ろうとする。冒頭シーンにはかなわないが、屋敷の隠し通路や変化する肖像画などゴシックホラーとしての仕掛けやムードが満点で飽きずに見られる展開。 復讐に燃える魔女=アーサと、かよわき無垢な美女=カティアを二役で演じるバーバラ・スティールはまるで異なる役を見事に演じており、本作が出世作となることも納得。 カティアが精気を吸われて徐々に老婆の姿へと変わっていく様子をワンショットで捉えた特撮も1960年時点でよくここまでやったなぁ!と感心する出来映えです。 今回初めて知ったのは、本作がゴーゴリの怪奇小説「ヴィイ」を原作とした映画化作品であること。つまり、僕の大好きな1967年のソビエト映画「妖婆・死棺の呪い」と同じ原作だったのですね。あまりに違う内容なので、同じ原作だとは気づきませんでした。 | |
僕のお気に入り度 何度か見ていますが、クラッシック名作ですね。またいつか見るでしょう。 |