泌尿器科医・木村明の日記
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エクセルによるカイ二乗検定
[木村泌尿器皮膚科
公式ブログ](2012年春)
昨日のブログ
の続きです。
死亡率のわずかな差を統計的に有意というためには、何人でスタディーすればよいでしょう?
生存曲線の有意差検定はカプランマイヤー法で行います。
これは
統計学教室にデータを持って行って統計のプロにやってもらう
ことで、私には無理。
教養学部時代に統計学で習ったカイ二乗検定なら、なんとかできそう。
で、カイ二乗検定のやり方をネットで調べてみたら、
島根大学生物資源科学部のページ
が出てきました。
エクセルにカイ二乗検定の関数 =CHITEST(J7:K8,J14:K15)というのがあるんですね。
Pict
731例ではカイ二乗検定による危険率は43%ですが、
Pict
仮に5000人全員がくじ引きに参加してくれて、全摘群2500人の死亡率が47.0%、経過観察群2500人の死亡率が49.9%だったとすると
5000例ではカイ二乗検定による危険率は4%となり、
全摘手術は死亡率を有意に下げた、という結論になります。
僅か3%の低下をどう評価するかは、議論の分かれるでしょうが、
「
【悲報】前立腺癌は手術してもしなくても“死亡率は変わらない”と判明!!!
」という報道にはならないでしょう。
この論文の対象者の中には、くじ引きの結果に従ってくれなかった方もいました。
明日のブログ
に続きます。
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