前立腺癌放射線療法は70シーベルト


[木村泌尿器皮膚科公式ブログ]

2週間前のマスコミにはマイクロシーベルト、先週はミリシーベルト、そして、今週はシーベルトが登場するようになりました。

前立腺癌で外照射を行う場合、1日2シーベルト、週5日で10シーベルト、7週間で70シーベルトを照射します。
それにより、手術でガンを摘出したのと同じ効果が得られるわけです。
麻酔をかけられ、輸血が必要かもしれない手術(前立腺全摘)を回避するために選択される放射線照射と、
原発の作業中に足のくるぶしから下の皮膚に2〜6シーベルトの放射線を被爆してしまった作業員とでは、
まったく比較にならないことは承知の上ですが、
全身、特に血液を作る骨髄が被爆するのでなければ、致死的線量ではないことの参考になれば、と思い、
こんな刺激的なタイトルのブログを書くことにしました。
前立腺癌の患者さんが放射線療法を選択された場合、泌尿器科医がやることは、放射線科医に紹介状を書くことだけ。
だから、被爆量についてそんなに詳しいわけではありません。

ただ私の場合、若い頃(28年前だから息子と同じ年の頃))、こんな論文を書く機会を与えていただいたので、今日書いた内容には自信があります。

一方、小線源療法についてはまったく関与したことがないので、今日は触れません。
前立腺体積の90%(D90)に140シーベルト照射するのが理想のようで、それを目指して、シードを等間隔で前立腺に植え込むわけですが、
シードに入っているI125(今話題のI131とは別物)の半減期や、1シードあたり何ベクレルか、などのことを調べた上で、後日アップします。
換算式を間違えて、小線源療法の順番待ちをしている患者さんに不安を与えたり、
その結果、患者さんがドタキャンして、シードを仕入れたのに廃棄しなければならなくなる、など、病院に「風評被害」を与えてはいけませんから。
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