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泌尿器科医・木村明の日記(2008年2月27日)

腎尿管結石・前立腺癌・肥大症の診断が得意な超音波医学会専門医。


幸か不幸か当院の診療時間は週29時間


2008年4月からの診療報酬改定では、管理料や検査の判断料などが下がりますが、平日の午後6~10時や、土曜の正午~午後10時などに受診した場合は、初・再診料に500円加算される、とのことです。

そうなら4月からは「土曜は12時過ぎにいらしてください」、とは言えなくなると思っていたのですが、診療所の夜間診療を加算できるのは週30時間以上開業していて、しかも開業時間を分かりやすい場所に掲示していることが要件だそうです。


当院は平日が6時間、土曜日が5時間で、木曜・日曜が休みですから、合計29時間。

センター南医療ヴィレッジの他の先生達が9時から診療されているので、患者さんも勘違いされて9時にいらっしゃる方もいます。

9時から9時15分までの清掃が終わり次第診療を開始しているので、月火水金の午前の診療時間を9:15~12:30にすればちょうど30時間にはなるのですが、広告や名刺・診察券を全部書き換えるのには数十万円かかりそう。


一方、土曜の12時以降にいらしている患者さんはせいぜい20人。その人たちが今後も午前にシフトしないとしても、看板書き換え代を取り戻すのに1年かかります。

でも、患者さんは150円(500円の3割)多く取られると分かって入れば、11時59分までに受付を済ませ、浮いた150円で丸亀製麺でトッピングの一品(野菜のかき揚げ:130円)多い讃岐うどんを食べながら、順番をお待ちになりそうな気がします。

しかもこの診療報酬、不評につきすぐに廃止されるかも知れません。開業医に夜間の診療を負担させようとのこの加算、患者さんはかえって17時59分までに受付を済ませるようになるように思えます。

そして高い人件費を払って夜間職員を確保した開業医は、18時以降に来院される人はいないという状況のなか、人件費に苦しめられる気がします。

報酬を加算して医者を夜間診療に誘導しようとしても、患者さんの3割負担がそのままなら、患者さんはその時間帯を避けるはずです。

というわけで、当院は診療時間は変更しません。したがって要件を満たしていないため、夜間診療加算はいただきません。4月以降も土曜日は12時から13時半までの受診をお薦めいたします。

平日も18時以降にいらしても加算はありませんが、18時までにいらしていただけるとありがたいです。職員に残業費を払うゆとりがないので。患者さんへ、冗談です。くノ一の皆さんへ、本音です

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