とられてたまるか! 4.完成

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4.完成

 

 本体、カメラ、ビデオ、電灯スイッチすべてを組み合わせて、ようやく完成しました。

4-1 各機器の説明

1)本体

PICマイコン(PIC16F84A)と電源、電源切断時用のバッテリー、解除キー用のトグルスイッチ郡、そしてカメラ・電灯スイッチ・焦電センサ・ビデオコントロール用赤外線LEDへのインタフェース用コネクタから構成されています。

  

本体概観

本体内部

 

解除キーは、5個のトグルスイッチ(2進数コード)から構成され、センサに引っかかってから20秒以内に、あらかじめ設定してある2通りの2進数を設定しないと防犯装置が働きます。5個のスイッチを2回、すなわち解除コードは約30×30=900通りとなるので、解除コードを探し当てるのは困難かと思います。解除コードを探すくらいなら、壊すか、逃げるほうが賢明でしょう。そもそもこのスイッチが解除コードスイッチであることを知る由もないですし。

本体内部にはバッテリーを内蔵してあり、電源コードを切断されても、動作ができるようにしてあります(ただし、ビデオだけは別電源で、ビデオ部の電源をはずしたり切断したりできないようにメカ的に対策しています)。警報機がどうさして、こりゃまずいと、警報装置本体を分解してバッテリーをはずそうとしても、その現場さえもしっかりビデオ録画しますから、かえって犯人の映像を捉えることができます。

ほかにも、カメラのケーブルを切断したりしても警報装置が作動してあるようにしておりますから、この回路の内容を理解していないと、何らかの形で警報装置の動作を動作させてしまうはずではと踏んでいます。

 

2)カメラ

秋月で購入したピンホールレンズのカメラです。意外に画質がよくびっくりしました。これなら防犯用カメラに十分使用できます。このカメラをアルミケースに入れて完成。

カメラ概観

カメラ内部

 

3)焦電センサ

秋月キットの改造品です。

 

4)電灯スイッチ

防犯装置本体からの信号により電灯をON/OFFします。中身はラッチングリレーですから、電灯がついて犯人が慌て本体をぶっ壊しても、電灯はつきっぱなしになります。

この回路は、屋内配線に直結させました

(注:このような工事をするときは、電気工事士の資格が必要です)

 

5)ビデオ

不要になった8mmビデオを利用しました。ビデオテープを犯人に持っていかれては元も子もないので、もっていかれないようにビデオデッキを隠し、固定しておきます。警察へ勤めている友人の話ですと、24時間動作の防犯ビデオを使用しているところは、場所によってはビデオテープを使い回ししているため、せっかく犯人を捕らえても画質が悪く、解析が大変となり犯人逮捕に時間がかかってしまうようになるため、早期解決のためにも鮮明な画像、っていうかできるだけ使いまわしはやめてくれといっておりました。特に8mmビデオは使いまわしに難点がありますし。とりあえず作成したこの回路は、24H録画ではなく、必要なときのみ録画を行うため、テープの使いまわしの必要はまったくなく、その点では、しっかりとした画像を見せることができそうです。

 

4-2 使用感

ためしに、家族に泥棒役になってもらい、それなりの行動を起こしてもらったところ、とりあえず、期待したとおりの動作がおこなわれ、しっかりとそのときの様子がビデオに納められました。最近、自転車のほかに、一株だけおいておいた鉢植えも盗まれてしまい(やっと咲いたのに(T_T) )、悔しい思いをしておりましたが、これで、こんどなんかあったら犯人の正体がつかめそうです。いたずら心にせよ、人のものを勝手に持っていくのは泥棒なんです。たとえ100円で買った球根だって。