鍋山の湯

分岐点
鍋山は右、ヘビん湯は左
 温泉好きを自称する人は別府に来たならば、別府の秘湯と呼ばれる、「鍋山の湯」「ヘビん湯」「鶴の湯」は必ず行かねばならないと、どこかのサイトの管理人が言っておられていたので、この3湯は必ず行こうと心に決めていました。計画の練り初めは、誰でもそうであると思うが、勢いがあり「3湯全て必ず回るんだ」と当然のように計画を立てていましたが、3つの秘湯を調べていく内に、場所が判りづらいという内容のサイトを複数目にしてしまうと、軟弱・お手軽な自称温泉マイスターは、「1つ行けばいいかな」とか、「車で近くまで行くことが出来て、せいぜい車を降りてから5分以内のところかな〜」とか、旅行直前にはついそんな事が頭に浮かんでしまって、3つ制覇することは内心不安、というより「かったるいな〜」という気持ちがあったことも事実です。

 そんなこんなで3つの秘湯で最初に行ったのがここ「鍋山の湯」です。国道にある「えびす屋温泉」を曲がってから10分ほど走ったところに、事前調査したサイトで「最初の分岐点を右へ」と思われる分岐点に到達。「よしよし、ここまではあっているな」と不安をかき消すように独り言を呟きながら、ハンドルを右に向ける。しかしほぼ一本道でありながらも、分岐点らしき道?と思われる箇所が何カ所かあり、しかも行けども行けどもダートの連続で、事前調査をしていったのにも関わらず不安をかき立てた。後半になると道が「これはバイクじゃないとむりだな」と思うほど、道が不規則にえぐられており、車から降りてどうタイヤを運ばせたら良いかと検討するほどでした。最悪パンク?亀の子状態?という事が頭に浮かんできました。さすがにここではマジに引き返そうと思ったのですが、でももう来ないかも知れないし、来るとしても何年後になるやらと思うと踏ん切り?がつき、なんとかというより、一気に車を走らせた。悪路にも関わらず、車の底を擦ったのは往復で1回のみで、自分の運転テクもまんざらでは無いなと、少しほくそ笑んでしまった。
道路
えぐられた道路

行き止まり
行き止まり ここで車を降りる
 そうこうして車を走らせると少し広くなっている所に出て、行き止まりになった。右手に草に覆われた灯籠?に「鍋山温泉」の文字が。「とりあえずここまでは正解っぽいぞ。」と思いつつも、立ちふさがっている木々で見通しが悪く、「ここまで来ても本当に正しいのだろうか?」という不安は拭いきれなかった。目の前には2つの細い道が奥へと続いているようだけど、どちら?とりあえず左にいってみたが、すぐに道が無くなり、結局は右の道と合流していた。不安がよぎるなか、せせらぎ沿いを登っていくと5分ほどで目の前が開けて開拓のあとと思われる場所に出た。「おいおい、本当にあってるんだろーな」、と思いつつ顔を上げると、ん?左奥にかすかに煙が?思わず小走りになり近づくとありましたよ、石造りの小さな浴槽が並んで2つ。プチ感動です。ついつい「お〜」と自然に声が出てしまいました。浴槽の縁には洗面器が置いてあり、「日々管理している人がいるから、こんな山中でも維持していけているんだろうな」と感謝。お湯の温度は熱いとの情報とは裏腹で、かなり温度が低く、温水プールなみでした。

 次に行くヘビん湯で出会った人に聞いた話だと、ここは以前は車で浴槽まで登って来ることが出来たそうな。また、後日webで調べたら300m離れたところに泥湯があるとのこと。う〜ん、調査不足だった・・・。少し残念。
せせらぎ沿い
せせらぎ沿いを登る

目の前がひらけたー、いよいよか〜
目の前がひらけた〜
お風呂ですよ
やっと辿り着いた〜、風呂ですよ