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消費者は「契約」という
ハンドルを握るドライバー

この社会は,全て契約で成り立っています。自動車や家を購入する等の高額の契約もあれば,お店で缶コーヒーを買うような少額の契約もありますが,私たちの生活の全ては,契約によって支えられています。
さらには,お役所が公共事業をできるのも,電車が走ることができるのも,全て契約があるからであり,契約は社会のもっとも基礎的なインフラともいえます。

契約について人々が理解し,適正で公平な契約を選択できる社会は,人々が自らの人生を豊かにし,社会を公正なものにしていける社会ともいえるでしょう。
消費者は一人ひとりが「契約」というハンドルを握るドライバーであり,ハンドルの使い方次第で,消費者被害も生まれれば,自分や他人の役に立つこともできます。
消費者が,「契約」というハンドルの使い方を十分学ぶことができず,消費者被害がはびこる現在の社会は,変えていかなければなりません。

「隠れたコスト」に気づき
持続可能な社会へ

また,消費者被害の問題だけではなく,違法な森林伐採,食品ロス,児童労働,プラスチックによる海洋汚染など,私たちの消費生活に直結する問題が,社会のあちこちで起きています。グローバル化の中で東京一極集中が進み,地方都市はますます疲弊しています。
私たちが普段手にする,安い商品の値札には,しばしば,「隠されたコスト」があるのです。それは,野生動物のすみかである熱帯雨林であることもあれば,児童労働により過酷な労働を毎日強いられる子どもたちの未来,さらには衰退する地方都市の未来であることもあります。
こうした「隠れたコスト」がないか考えながら,環境や地球,将来の世代に負担を押しつけない消費を心がける消費者が増えるなら,私たちの社会は持続可能性を取り戻すことができます。

私は,消費者教育が社会と人々の人生ををよりよいものとすることを信じて,消費者教育に関する講演・執筆に取り組んでいます。
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