2017.09.30
      梅田から阪急電車で「大山崎山荘美術館」に行った。これは中国新聞で「有元利夫展−物語をつむぐ」を見つけたからである。ここは多分5年位前に初めて来ていて、記憶がよみがえった。絵はまあ一種のシュールリアリズムかな、と思う。絵が感じさせるもの、それは言葉にすればそれぞれの絵のタイトルにもなっているのだが、いつも絵の中心に居るどっしりとした女性の想念であろう。彼女の想念がそのままその風景となって出現している感じで、そういう意味ではこれは夢を描いた絵であるとも言える。絵を見る側としては、女性が描かれているということでその夢の中に入り込みながらもその夢見る主体を外からも眺めているという二重の視点を経験することになる。いわば、詩の構造を最初から保証されているようなスタイルである。

・・・彼は古楽もやっていて、リコーダーを吹く他、作曲もしていて、その演奏CDがあったので買ってきた。聴いてみたのであるが、ルネッサンス風の短い曲がハープ演奏で数トラック繰り返されているだけであった。どうも音楽療法用のCDらしい。睡眠導入に使えそうである。
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