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"WORKING QUADS" News Letter 2001-008
「無用の用」と「体で気をつけること」
黒山 宏志 さん／Mr. KUROYAMA, Hiroshi
Research Association on Work of the persons with severely disabilities;
スズキ電動リクライニング車いす
WQNL2001-008 「無用の用」と「体で気をつけること」 by 黒山宏志
"WORKING QUADS" News Letter
on January 17, 2001
清家一雄＠WORKING QUADSです。
"WORKING QUADS" HomePage writerの
黒山宏志さんから、
「この頃少し体調が良くなったので、
こんなことを書いてみました。
良かったらこれを載せて下さい。
私の経験です。」
という、
以下の原稿が寄せられました。
とても参考になる情報だ、と思います。
「体で気をつけること」
は、
頸髄損傷者にとって、
毎日の生活の上で、
役に立つことばかりです
また、
「無用の用」
は、"WORKING QUADS" HomePageが、
一番弱いところを、ズバリとついている、
耳の痛い、重要なご指摘です。
読んでいただければ幸いです。
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「無用の用」と「体で気をつけること」
黒山 宏志
2001年1月17日 13:57
体で気をつけること
私たちはどこか麻痺したところがあるので、健常者より
自分の体の変化には常に気を配ることが必要です。また
付き添っている方も見落としてはならないことと、あま
り重要でないことの区別がつけられるようにしたいもの
です。
痙攣について
健常者に痙攣が起きれば、大変なことで大騒ぎですが、
脊損者の場合は殆ど普段は意味のないことと思って十分
だと思います。
でも暑くもないのに汗を流していれば、何か大変なこと
が起こっているかも知れません。
冷や汗
痛みは感じませんが、顔に汗をかくときには、汗をかく
のと反対側の脚やお尻に強い力がかかっていて、褥瘡に
なりかけている場合があります。頸損の場合いくら暑く
ても普通は汗をかきません。
腹痛について
頸損者は腹が痛くなることは無いので、ものを吐いたり
したら十分注意する必要があります。まず付き添ってい
る人に腹をよく見て貰って、もしも堅いところがあった
ら、そこに炎症を起こしている可能性があります。まず
病院に駆けつけた方が良いと思います。
小便について
夕方になって急に高い熱が出るのは腎盂腎炎の疑いが高
いのです。勿論医者にかかって抗生剤を投与してもらう
必要があります。何回もこのようなことが起きる場合は
腎臓に石がたまってる場合もあります。こうならないよ
うにする一番の方法は沢山の水分を採ることです。
それ以外に自分の小便には十分注意しましょう。たとえ
ば色。赤みがかったりしたら要注意。尿量。特に少なかっ
たら要注意。
リハビリ
動く関節はなるべく動かすのに越したことはありません
が、特に肘と肩をうごかすことが必要です。指は握った
状態にならないようにだけ気を付けた方がよいと思いま
す。
起きあがること
これが意外と大切なわけです。体の全ての働きがよくな
あると思います。
エアーマット
普通、脊損の人はエアーマットを使っていると思います。
私は空気が交互に入れ替わる物で、もう一つ蒸れるのを
防ぐために空気が出る穴もついた、３本の管を使った東
芝製品を使っています。割合調子よいです。
問題はたまにスイッチを入れ忘れたり。管が外れていて
気がつかない場合もあります。何回かこれで褥瘡を作っ
てしまい、考えました。静かなときに音を聞いていると、
１分一寸の時間で空気の入って来る音がします。２本あ
るので その一本が外れているときは、２倍の時間の間
隔で音がしますので区別できます。
後、時々、マットにピンホールがあいていて失敗するこ
とがあるので、付き添っている人などに、手を当てて調
べてもらっています。
体位交換
これは面倒ですが生きていく限り、っずっとやらなけれ
ばならないようです。人によって右向きが楽で左向きは
辛いと言うことがあると思いますが、両方やらなければ
駄目のようです。そして真横と３０度くらいの両方で２
時間ぐらい我慢できるようにしておく必要があります。
熱などが出たときに、特に褥瘡に気を付けたいものです。
ずっと起きている人は座骨部を、寝ている人は仙骨部を、
側臥位の多い人は大転子に気を付けたいものです。
薬
薬は毎日取る下剤のようなものは、偶に医師と相談の
上、変える必要があります。私の場合１０年ほどアロー
ゼンという下剤を使っていて良く効いたのですが、腹が
張るようになって困っていたところ、カマーという薬に
変えたところ腹が張るのが無くなって、疲れやすかった
のが改善しました。
歯磨き
これが意外と大変な仕事ですが、寝ていると歯は非常に
悪くなりやすいので、よくみがきたいものです。特に裏
側の歯茎を
無用の用
これは私の独断ですが、つまらないものにも価値がある
という気持ちを持ち続けることも大事な気がします。そ
うすると気持ちが楽になれます。経済的にだけが生活で
はないと思います。
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ご意見、ご感想、ご助言をお聞かせいただければ幸いです。
2001年01月17日、福岡にて
清家 一雄
重度四肢まひ者の就労問題研究会; 代表
『ワーキング・クォーズ』編集部
"WORKING QUADS" HomePage 制作提供
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清家一雄、代表者、重度四肢まひ者の就労問題研究会
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