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リゾート通勤の損益計算 ('99.05

田舎暮しを始める人が増えているようだ。自然の中で充実した人生を送りたいと思うのはごく普通の感覚なのかも知れない。しかし 雑誌などでIターンやUターンの「田舎暮し」の記事を多く見かけるがが、そんなに生易しいものじゃないだろう。
地元に勤めるとか、農業をするとか、いわゆる田舎暮しは、リスクが多すぎる。ローンや資金の問題もあるし、立場的にも簡単に会社を辞めるわけにもいかない人がほとんどなはずだ。軟弱な僕としては、正直なところ田舎に勤め、田舎に暮らすのは、この年齢からいってもちょいと自身がない。
自然いっぱいの田舎の暮しも楽しんで、都会の便利さや刺激、都会ならではの収入もほしい。都会と田舎のいいとこ取りをして、快適で気楽にすごしたい。と、夢物語の様な生活をめざしている。具体的には「遠距離リゾート通勤」だ。あまり現実的に思えないかも知れないが、マンションや郊外の一戸建ての一般的な都会暮しと比べると、これが以外と現実的なのだ。

僕は埼玉県の浦和市(最寄り駅から徒歩5分、都心の会社までドアツードアで45分)に住むが、この付近の不動産物件の価格を見てみよう。
下の表がこの辺の平均的な価格だ。都心に近づけばもっと高くなるのはいうまでもない。

不動産物件の平均的価格(埼玉県浦和市付近)

 新築マンション (4LDK)  75〜80A(23坪〜25坪)

4,500万円

 新築マンション (4LDK)  85〜90A(26坪〜27坪)

5,500万円

 新築分譲住宅

土地33坪

 のべ床面積93A(28坪)

5,500万円

    土地は、駅から徒歩10分ぐらいで坪100万円以上、20〜30分歩いても60万円はする。
 新築ログハウス 土地80坪  延べ床面積35坪

5,500万円

また住宅地にログハウスを建てようとすると、一般住宅に比べひとまわり大きな土地が必要になる。普通は建坪20坪の家なら最低60坪以上の敷地が必要になる。最近は建築基準法第22条(防火の関係で隣地と3m以上離す)をクリアする建物がでてきたが、まだ一般的ではないし間取り外観とも選択肢が少ない。
仮に80坪の土地を浦和市付近で求めたら、不便なところでも5,000万円前後になる。そもそもそんな広い物件はない。みんな30坪ぐらいに切り刻んで売っているのが現状だ。
現実的に80坪の物件を求めるとさらに遠いところになる。埼玉県内で、都心まで通勤時間1時間30分!のところでも、3,500万円はする。ログハウスの安価なプラン(延べ床面積35坪程度)でも2,000万円、合計で5,500万円。
いずれにしても、そこそこの物件にしようと思ったら5,500万円は覚悟しなくてはいけない。

すがpapaのリゾート移住費用

土地 坪単価5万円 200坪  

1,000万円

建物と設備 坪単価72万円 延べ床面積
41.74坪

 

3,000万円

土地は坪単価5万円で200坪、ログハウスが延べ床面積41.74坪3000万円、合計4,000万円だ。

合計 4,000万円

通勤にともなう年間諸経費

通勤定期券FREX 3ヶ月定期 312,550円
1ヶ月当換算104,184円
通勤手当支給額100,000円/月 支給額との差額
4,184円
50,200円
自宅から駅までの
ガソリン代
往復24km(90円 ×3P) 5000円/月   60,000円
駐車場料金   5,000円/月   60,000円
通勤費の自費分とガソリン代、駅前の駐車場料金の合計は年間で約170,000円、25年で4,250,000円(ログハウスは木造なので公庫の返済は25年が限度)、35年としても5,950,000円である。

1年間  合計 170,000円

25年間  合計4,250,000円

35年間  合計5,950,000円

新幹線の通勤定期券FREXは上野〜那須塩原間で1ヶ月定期120,730円、3ヶ月定期で312,550円、1ヶ月当たり104,184円だ。会社の通勤手当支給額は非課税限度額の100,000円。以前は50,000円だったが法改正により'98年4月から大幅に引き上げられた。大手の会社なら全額支給のところも多いだろう。
3ヶ月定期を購入したとすると会社の支給額との差は1ヶ月当たりわずか4,184円、年間で50,200円。通勤費用だけを考えると年間わずか50,000円程度の支出でリゾート通勤ができるわけだ。

実費は土地建物と通勤関連費用の25年間の合計で4,425万円だ。35年としても4,595万円。新築4LDKマンションよりトータルで安くつくのだ。分譲住宅とくらべても断然お得だ。

通勤時間が多少長くなるが、決して悪い話ではないだろう。ログハウスで無ければもっと安くつくし、建坪や土地の面積が少なければ、さらに経済的負担は少ない。なまじ東京に近い辺鄙なところよりよっぽど快適に通勤できる。
僕の場合、通勤時間は最寄りのJR那須塩原駅まで、車で15分、東京のJR上野駅まで67分、ドアツードアで1時間30分だ。

新幹線で1時間前後の地域は、長野新幹線は軽井沢、佐久平。上越新幹線なら上毛高原、越後湯沢。東北新幹線は那須塩原、新白川。東海道新幹線なら、熱海、三島、静岡。

新幹線を利用すれば長距離通勤はそんなに大変じゃない。普通の列車の比べ快適さが格段に違う。ぎゅうぎゅうの通勤地獄に疲れることはないし、通勤の1時間をもっと有意義に活用することもできる。ダイヤや路線の整備もどんどん進んでいる。 新幹線のおかげで、快適なリゾートライフ(田舎暮し)が楽しめるのだ。自然大好き人間で、これから首都圏に家を持とうと思っているのなら、ぜったいお勧め!
新幹線と車を組み合わせればもっと快適な田舎暮しが楽しめる。IターンやUターンの「田舎暮し」よりもっと簡単なリゾート通勤、コンビニエンスな田舎暮し、あなたもさっそくを計画をしてみては!


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