これはバージョン4を使ってみるとすぐに便利だと感じた機能です。フォーループを作ったとき繰り返し数の端子"N"に定数を接続しようとしたとき、以前は関数パレットから定数を取り出して配線する必要がありましたが、今度は、端子"N"のポップアップメニューから「定数を作成」を選ぶだけで配線された定数ができてしまいます。
LV3まではフロントパネルオブジェクトはフロントパネルでしか作成できませんでしたが、LV4では端子のポップアップメニューからも作成することができます。(但し、一度作ったものを削除するには従来通りフロントパネルで削除しなくてはいけません。)
操作上の一貫性をくずしてまで導入したのは、私の勝手な想像ですが、サブVIの自動作成機能を実現するためなのでしょう。
下のダイアグラムはInfo-LVでイギリスのLiangさんが紹介していた移動平均を行うVIです。
通常は平均する個数だけシフトレジスタの端子を作って実現するのですが、10個、20個の移動平均を計算したいときには、わずらわしくなってしまいます。Liang方式はシフトレジスタ方式よりわずかに遅いのですが、平均化する個数の自由度やプログラムのわかりやすさの点で優れていると思います。
実験的に組んでみたのですが、ホワイルループのところをサブVIにしてしまいましょう。ホワイルループ全体を選択しておいて編集メニューの選択範囲をサブVIに変換を実行します。
ダイアグラムはいきなり下のように変換されます。配線は少し手直しが必要なレベルですが、なかなか良いですね。ダイアグラムには名称未設定(サブVI)というアイコンができましたが、サブVIは画面には表示されていません。アイコンをダブルクリックするとフロントパネルが表示されます。
オブジェクトに名前をつけて、アイコンをデザインして出来上がりですね。
この機能によりサブVIを簡単に作れるようになりました。しかし、考えてみると、サブVIにする部分が整理されていないとサブVI化したい部分をきれいに選択できないので、過大な期待はできません。派手な雰囲気を持った機能ですが、お手伝いさん程度の役にしか立たないかもしれません。
私が本当に嬉しかったのは、冒頭に書いた定数、制御器、表示器の作成機能です。
"Adding Constants, Controls and Indicators Automatically" is designed for me!
1997.03.15
大橋 康司