6月20日付け天声人語について




 天声人語って、子供のころのすり込みから、えらいひとが書いた偉い文章だ、っていうイメージがあるよね。
 大手予備校がある駅には、天声人語がよく試験にでるから、受験生は朝日新聞を読みなさい、っていう広告があるし。

 それにしては、ちょっとお粗末なんだよなあ。

 あっ、ぼくは決して熱心な読者じゃないから、天声人語だって毎日読むわけじゃない。だから、たまたまぼくの目にとまったその日だけ、っていうことも大いにあるのだろうけど。

 今回のテキストは6月20日の天声人語。

 どうやら、これを書いた人はよく首都高に乗る人らしくって、このごろトラックが少なくなったんじゃないか、って言う疑問を抱いた。そこで、道路公団に尋ねたら10%近くも減っているらしい。
 さらに、トラックが減ったら倉庫の回転も落ちるんじゃないかな、ってことで、倉庫協会に尋ねたら、どうやらどん底の回転率らしい。
 そのむかし、走っているトラックの量で景気を占えるってどっかの人がいってたけど、なるほどこれは当たってるらしい。っていうのが前半の内容なんだけど。

ほんと?????

 詳しくはよく覚えてないけど、北陸自動車道、磐越道、東北自動車道とかが乗り入れて、東北から関西に荷物を運ぶのに首都高を使わなくてもよくなったのって、そんなに昔のことじゃないよね。その流通経路が、どんどん普及していったら、首都高を通るトラックの量って、減って不思議はないんじゃない?
 だいたい、だれがいったの、その説。よくわからない説を持ち出して、景気が悪い、悪い、悪い、っていってるだけだよね、この文章。
 あっ、ガレージセールで不良債権問題をたとえてるんだ。それで、イギリスの新聞が、社説で橋本さんを皮肉ったのが結び。

 結局、わけわからない仮説を強引に持ってきて、事実に目をつむって現象面だけで自分の直感の正しさを謳いあげてるのが枕で、でもガレージセールすりゃあいいじゃん、橋本さんだけだよ、わかってないのは、っていうおち。

 ぼくはもう、大新聞が正しい、っておもう歳ではないからいいけど、国語の試験にだけはでないでほしいよね。こんな文章。


 この文章、書いたのは6/21で、朝日新聞社にメイルしたものです。その後、向こうからはなんにもいってこないのだけれども、近日中にホームページにアップしますっていってあったから、そのままアップします。
 橋本首相がもう過去の人になってたりして、時事ものは風化するのだけれども、まあ、しょうがないね。

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