4連スロットル
某吸気系交換マニア氏の涙の物語

これはある一人の男の涙の実録物語である。あくまでもある一人の男のケースである事を理解した上で読んでね(笑)。

すっごく前にネタにしようと思って仕入れたAE101カローラのスロットルバルブ、すでにお忘れの人も多かろう(笑)。


↑これだ。これを無理矢理付けてしまおうという話である。

私は資金難と4連スロットルへの疑問を感じてくじけてしまたのだが、吸気システム交換マニアとして密かに知られている某友人が1年ちょい前に実際に付けてしまったので、それを紹介してみよう。

実験に使ったエンジン本体は256-264のカムにハイコンプピストンに面研、ヘッドチューン、などとりあえず一通りは手が入っている。ノーマル吸気システムの時点でちゃんとROMセッティングをやってそこそこの性能は出ていた。セッティングには高精度A/F計とデータロガを使用していたのでセッティングの間違いは無いだろう。256-264のカムで8500まで使えるが、低速トルクはノーマルと同等かそれ以上出ているというなかなか出来の良いエンジンだった。そのエンジンに4連スロットルを付けたというお話。


で、私と同じくフラップ式エアフロを愛する吸気系交換マニア氏は当然ながらエアフロ付きで4連スロットルを制御してしまった(笑)。もちろんECUはB63HベースのROMチューンだ。B6のマニを切断して、カローラのマニと合体溶接、ワンオフのインダクションボックスとインテークパイプを作ってエアフロを接続した。スロットルが4つ有って独立してたとしても、エアフロの口径は同じなんだし、インテークパイプのレイアウトも同じようなモンで、コレだと単にスロットルが4つになって下流に移動したってだけカモ(笑)。インダクションボックスの入り口は一つなんだしこれじゃ全然意味が無いような気もする。それでもエアフロを付けるメリットは大きいのだ。でもそれじゃ4連の意味が...(^^;;;

エアフロを使う事により、どんな吸気システムだろうが、実際にエンジンが吸入した空気の量を測定してそれに見合う燃料を噴射するわけで、燃調を取るのは実に簡単だし狂いようが無いのだ。燃調は微調整で済むわけで、あとは充填効率が変化した分だけ点火時期マップを書き換えてやれば良いだけ。このセッティングの簡単さと正確さ、そして一度セッティングを出してしまえば狂いにくい精度の高さ、これこそがL-ジェトロの最大のメリットである。


インジェクタやフューエルデリバリなどの部分はB6のマニに付いてる。フューエルデリバリパイプのステー部分まではB6のマニが生かされているわけ。


↑名付けて「アイドルスピードコントロールエアディストリビュータ」である(笑)。多分、熱帯魚屋で買ってきた部品と思われる。ISCVを経由したエアパイプはこれで4つの独立したマニに分配される。ISCV本体はマニに付けるわけにいかないので、単体で適当な所にブラ下げてある。

B6の場合、ワーモワックスバルブはインマニのサージタンク部分にボルトオンされる構造ゆえ、それを流用する事は出来なかったようで冷間アイドルアップはISCVのみに頼っている。従って、完全冷機時にはファストアイドルがイマイチうまく効かないので1000回転程度でボロボロとアイドルする。ま、止まらないみたいだから良いのでは?


スロットルセンサは回転方向がB6やBPと逆になってしまうのでマツダ用は使えず、トヨタのスロットルセンサをそのまま使ってアイドル接点だけを生かしている。全開接点は残念ながら死んでいる。B6は元々アイドル接点と全開接点が有るだけで、リニアなセンサにはなってない。アイドル接点が生きてるだけでも半分は機能してるって事だ(笑)。全開接点のON−OFFによってECUがナニを制御しているか調べてみると、大した事はやってないようなのでアイドル接点が生きてれば他の部分のセッティングでなんとかカバー出来るみたい。

スロットルワイヤーは適当なモノを探して使ったらしいが、一説によるとペルソナというレアなクルマのモノを使ったらしい。

んで、セッティング。


なんつー物々しい風景でしょ。そりゃもう大騒ぎ(笑)。接続されているのは、A/Fと点火時期と回転数をリアルタイムでモニタしながらログを採れるというAF640、某rs501謹製ROMチェンジャ、某リアルタイムROMエミュレータ、など。でもエアフロ付きシステムなら、こんな大袈裟なモンを使わなくても空燃比計が有ればセッティングは容易に出せるんだけどね(笑)。


実際にシャシダイで負荷をかけながらのリアルタイム書換えでセッティング。結果、184馬力を記録。同時に測定したFire号99年仕様(O/H前です)の171馬力を大幅に上回った。さすが、スロットルバルブ面積がでかいだけの事は有る。

んが、完成したこの4連スロットルシステム、実際に走ってみるとトンでも無い事に...(笑)。

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