奇盤ストリート

このページでは、ちょっと気にはなってもふつーの人はなかなか買わないであろうCDについてレビューしてみます。
おカタイねたは一切なし。なので資料的価値は(あんまし)ありません。
なにかしらみょーな御利益をうたってるものが多いです。でも能書き通りかどうかは保証しません。

一覧

駅発車メロディー・特急車内メロディー〜 閉まるドアーにご注意くださいIt's new
CHECKFLIGHT ZERO〜 ぶるぶるぶる〜ん
SUPERSONICS〜 バイバイ、ブラックバード
幽霊〜 ひゅーどろどろどろ
開運〜 マインド・コントロールで開運
ダイソー百円シリーズより〜 羊が65535匹
ポジティブエンジェルズ〜 追悼。ミス・ミナコ・サイトウ
超能力に挑戦〜 笛と太鼓で超常三昧
臨死体験/NEAR DEATH〜 セラピスト推薦版!!
陸上自衛隊 富士総合火力演習〜 この演習にかかった費用は●億円です
音質向上委員会〜 原音は絶対に出せません
恐怖の霊症体験ゾーン〜 サブリミナル
アシッド〜 酸性音楽
サウンドLSD/サブリミナル セックス〜 気持ちいいらしい
サウンドLSD/幽体離脱体験〜 とびます、とびます
デモテープI〜 こんばんは。坂本龍一です。
前世体験I〜II〜 周波数スイッチを思い浮かべてください。
Thunderstorm〜 ぽつぽつ雨だれ
アニマルくん〜 にゃーこけっこーうもー
乗り物いろいろ〜 ぶぉーきーんしゅっぽしゅっぽ
音に注意!! 音当てクイズ〜 どんぎゅわーんちゅっばたん


JR東日本 駅発車メロディー・特急車内メロディー 音源集 〜山手線全駅+α〜
音源:JR東日本?
発売年月:2005年6月
会社とか:企画・制作:(株)スイッチ
番号:TECD-25522
価格:税込2,500円
収録音
省略
 ありそうでなかったJRの駅の発車メロディ集です。

 山手線全駅の他、全駅ではないですが京浜東北線、青梅線、中央線、総武線、常磐線、成田線の駅のメロディと、都内発の主要特急の車内メロディが収録されてます。東京駅みたいにホームによって違う場合には、ちゃんとそれぞれ収録してある代わりに、近くの駅で同じメロディを使ってる場合は一つのトラックにまとめて一回だけ入ってます。それでも同じのが何度も繰り返し出現しますけど。
 メロディのタイトルも「JR-SH1」みたいな記号のばかりじゃなくて、「せせらぎ」とか「あさの静けさ」なんてちゃんとした(?)題のもあるんですね。高田馬場の「鉄腕アトム」や青梅の「ひみつのアッコちゃん」、蒲田の「蒲田行進曲」もちゃんと入ってます。あと、総武線の千葉駅は発車ベルを全廃したので、当然ながら千葉駅のはありません。
 しかしこのCD、京葉線がないんですよね。従って舞浜駅のアレも入ってません。てゆーか舞浜があるから収録できなかったのかな。

 発車の合図がベルからメロディに切り替わってしばらくした頃、流浪の番組「タモリ倶楽部」にこのメロディをピアノで演奏する人が出演して、このメロディはどの駅でしょう、みたいなクイズとかやってたことがありましたけど、このCDがあればそう言うのも簡単にできますね。




CHECKFLIGHT ZERO
録音者とか:Conceived & Produced by John Altmann
録音年:2001年
会社とか:AIRCRAFT RECORDS
番号:AC-1011
価格:税込2,400円
収録音
 1. Zero Engine start
 2. Zero Start-up and Run-up
 3. Zero In-flight
 4. P-40 Engine start
 5. P-40 In-flight
 6. FM-2 Wiledcat Engine start
 7. FM-2 Wiledcat In-flight
 8. P-38 Engine start
 9. P-38 In-flight
10. F4U Corsair Engine starts
11. F4U Corsair In-flight
12. Many Mustangs
13. Zero Inside Flight
14. Steve Hinton Conversation
 世界で唯一、オリジナルの栄二一型エンジンで飛行可能な状態で現存する三菱零式艦上戦闘機五二型、いわゆるゼロ戦の爆音CDです。
 この機体、アメリカはロサンゼルス郊外にあるPLANES OF FAMEって航空博物館の所蔵品です。これを飛ばしてエンジンスタートから、そばを飛行していく音、さらに飛行中のコクピットの音なんかが収録してあります。
 でもゼロ戦だけじゃCD一枚もたないみたいで、第二次世界大戦当時のアメリカの戦闘機も一緒に入ってますね。

 最後のトラック14は、この録音とかいろんな映画なんかでこのゼロ戦のパイロットをやってるヒントンさんが、ゼロ戦とはどんな飛行機かみたいなことをインタビューに答える形で解説してます。

 このAIRCRAFT RECORDSって会社はこの種の飛行機の音の専門メーカーみたいで、機種別、テーマ別に似たような作品を出してます。アメリカにはこういうの買う物好きが多いんですかねー。他人の事言えないけど。




SUPERSONICS
録音者とか:Conceived & Produced by John Altmann
録音年:1997年
会社とか:AIRCRAFT RECORDS
番号:AC-1008
価格:税込2,400円
収録音
1. A-10 Low level maneuvers
 2. A-10 Taxi-back
 3. F-117 Take-off, two fly-pasts and landing
 4. C-5A Three fly-overs
 5. F-16 High performance flight demonstration
 6. SR-71 Engine start
 7. SR-71 Taxi-away
 8. SR-71 Take-off
 9. SR-71 Three Sonic Boom passes
10. SR-71 Taxi-back and engine shut-down
11. On the Ramp at Edwards AFB
12. Rogers Smith conversation
 ジェット機マニヤのための爆音CDです。
 SUPERSONICS! 超音速! きっと凄いに違いない! と思ってかけてみると、最初は低速が取り柄のA-10攻撃機です。いきなり看板に偽りが。トラック4までは前座てことですか。
 メインはやはりジャケットにもなってるマッハ3の偵察機、SR-71ですね。圧巻はトラック9の衝撃波! と言いたいとこですけど、かなり遠く(高く?)で音速を超えてるみたいで、なんだか遠雷が「ぼーん」と鳴ってるみたいです……

 あとトラック11はエドワーズ空軍基地でいろんな飛行機が飛び立ったりしてるところで、12はSR-71パイロットのスミスさんがブラックバードのひみつとか語ってます。
 まあ、飛行機に興味がない人には(ある人にも)ただの騒音ですね。




幽霊
演奏者とか:解説/野口いさを  音楽/堅田喜三久、山屋 清
      邦楽打楽器/堅田喜三久社中  笛/中川善雄、望月太八  演奏/山屋 清
発売年月:1997年6月21日
会社とか:日本コロムビア
番号:COCF-14311
価格:税込2,039円
収録曲
1. ひとだま
2. 四谷怪談
3. 牡丹灯籠
4. 番町皿屋敷
5. 真景累が淵
6. 三途の川
7. 耳なし芳一
8. 誰哉灯籠(たそやとうろう)
 怪談話なんかで効果音に使う「ひゅ〜どろどろどろ」ってアレです。話によっていろいろ違いがあるんですね。知りませんでした。お化け屋敷とかで効果音に使うと古典的な雰囲気が出てグッドかも。意外と実用性あり?
 解説の野口いさをさんは「この”幽霊シリーズ”に関わってから(中略)毎年のように四谷のお岩稲荷にお詣りするようになった」そうです。私も行った方がいいですかにゃ。永代橋近くの於岩稲荷ならお詣りしたことあるんですけど。……化け猫が何言うかって? 失礼にゃ。




開運 〜マインド・コントロール・サウンド
演奏者とか:不詳
発売年月:1995年7月25日
会社とか:Della
番号:SBB-107
価格:税抜1,600円
収録曲
全1トラック  50:29
 サブリミナルものです。シンセサイザーで演奏されるほんわかした和音やぴろぴろ上昇音階や鐘の音など、数種類の音形が代わる代わる現れては消えるパターンで、小一時間ほど延々と進行します。アンビエントを始めたばかりのプライアン・イーノに近い感じですね。

 肝心の効果があるかどうかですけど……そんなものあれば今頃はねぇ、あなた。




おもしろCDシリーズより
作曲(?)とか:不明
録音年:不明
会社とか:大創産業
番号:CD-D18, CD-D19, CD-D20
価格:各100円
CDタイトル
めざまし元気君〜甘口編
めざまし元気君〜辛口編
おやすみメリーさん「ひつじが1匹…」
 この不況の折から各地で猖獗を極めている100円ショップですが、その中でも大手のダイソーではオリジナル商品の開発も行っていて、もちろんCDもあるわけです。
 そんなオリジナルCDから、睡眠関係のCDシングルを一気に三点紹介します。
 まずめざまし元気君は、CDラジカセなんかのタイマー再生機能を利用してめざまし時計として使うものですね。甘口編と辛口編の二つがあって、どっちもちょっとしたドラマ風の構成になってます。
 名前からすると辛口編の方が効きそうですが、意外と甘口編が凄くって。辛口はまあだいたいこう作るだろうなって予測の範囲なんです。ところが甘口は……おきろ族って……そんな……

 めざましがあれば寝る方もあって、言うまでもなくおやすみメリーさんがそれですね。
 このページの下の方にある『前世体験』と同じような系統のBGMにのって、「羊を数えると眠くなるって、ほんとかなぁ」って前振りのあと 羊が一匹、羊が2匹……と延々と数え続けます。2、3秒に一匹くらいのペースかな。出演の男の人の声もなんだか眠たい声です。
 途中150匹数えたところで音楽がフェードアウトして、終わりかなとか思うと「ほぁー、まだ数えるのぉ?」ってまた続きを始めます。んなフェイントかけてどうする。
 え? 最後いくつまで行くかって? うーん、いつも途中で寝ちゃうからなぁ<ホントか?




ポシティブエンジェルズ
作曲と演奏:斎藤澪奈子
録音年:2000年
会社とか:YMW
番号:???
価格:2,500円
収録曲
曲名不明
 今年(2002年)の1月13日、斎藤澪奈子さんが亡くなりました。どうやら乳癌だったみたいです。そう、知っている人は知っている、ポジティブシィンキングで超一流主義のミス・ミナコ・サイトウです。なんというか、のちの叶姉妹の先駆けみたいな人と言えばわかりやすいですかね。
 ポジティブシィンキングてのは、乱暴に言うと「強く願えば望みはすべてかなう」みたいなやつです。そのネタで本を書いたりセミナー開いたりそれを収録したビデオなんかを売ってたりしました。なので訃報を聞いたときに、将来の珍化を見越してCDを買っておきました。いわゆるサブリミナルもので、ここのコンセプトとも合いますしね。
 購入先は上のリンクからたどれる通販サイトの「月のわしょっぷ」ですが、今はもうミナコ・サイトウものは扱ってません。本人の死亡にともなって製造元のYMW(斎藤澪奈子個人の会社らしい)が活動停止して、仕入れ不能になったビデオやCDがどんどん品切れになっていくので、ちょっと慌てて注文してなんとか間に合ったってとこです。どうもセミナービデオとかの高いモノから売れてったみたいな感じで、中でも一番安かったこのCDはわりと後まで残ってました。

 タイトルは「ポシティブエンジェルズ」として売ってて、CDのレーベル面にもそう書いてありますが、ブックレットには「Love & Harmony」とあります。この「Love & Harmony」の方があちこちに書いてあるんで、もしかするとこれがほんとのタイトルなのかもしれません。さらにこのCDは「Vol.1 Unconditional Love」もしくは「Unconditional Love Vol.1」でもあるみたいで、なんだかよくわかりません。
 内容はなんか短いピアノの練習曲みたいのが単調に延々と繰り返してて、死者に鞭打つのもなんですが聴いててちょっとつらいです。一応、作曲も演奏も御本人だそうです。(ついでにブックレットの絵も本人の作です)
 サブリミナル・メッセージは斎藤澪奈子自身による日本語、英語、スペイン語で収録されてるそうですが、当然聞き取れません。でもCDと一緒に送られてきた案内パンフにちゃんと書いてあります。(通販サイトにも書いてありました)

みんなはいつもたくさん愛されています。お父さん、お母さん、そして神様からたくさん愛されています。いつでもみんなは無条件にたくさん愛されています。何も心配することなどなく、みんなはいつでも守られています。みんなは、いつでも元気で丈夫で、健康で、いつも明るく、楽しくにこにこ毎日を過ごしています。みんなは、元気で、豊かで何でももっています。みんなは、頭が良くて、元気で、明るく、毎日楽しいです。みんなな、自分が大好きだし、お父さん、お母さん、そして周りの友達もみんな大好きで、毎日がとても楽しいです。みんなは、何でもできるし、他の人を助けたり、他の人に優しくしているのが大好きです。みんなは、元気で頭が良くて、周りの友達といつも仲良しです。みんなは、毎日が楽しくて、いつもにこにこしています。
 とまあこんな感じらしいです。でもサブリミナルって中身ばらしちゃったら意味ないんじゃないのかな。
 それでは最後に通販サイトにあったこのCDの紹介文をどうぞ。
澪奈子さんからのメッセージ
ポジティブエンジェルは、子供達の幸せな未来の為と、私たちの中にいる、インナーチャイルド(実は、この存在が全て潜在意識のカギを握っている。)を、ポジティブで癒してあげる為に、作ったCDです。
娘のマリーナは、 もう約1カ月毎晩このCDをオートリバースでぶっ通しで聞いていますが、もうすごい効果で、いい子でポジティブで、愛で一杯の子になってしまいました。恐ろしいCDの威力に、我ながらびっくりしています。
全世界の子供達にこのCDを、ばらまきたいと思っています。World Peaceのために、このCDは必ず役立つと思います。ど うぞ、楽しみにしていて下さい。
それでは、 See you soon.
 恐ろしい威力のCDをばらまく……怖っ。




超能力に挑戦 サマーディ
演奏者とか:豊田貴志 バイオリン、笛、太鼓 石丸祐子 笛、太鼓
録音年:1989年
会社とか:キング レコード
番号:KICS 2330
価格:税込1,980円
収録曲
1. 天の恵み   10:15
2. 地の恵み   10:40
3. 海の幸(*)    12:29
4. 山の幸    10:56
    作曲、編曲/豊田貴志(*作曲/石丸祐子)
 これはミュージック・カウンセラー・シリーズと銘打ってありまして、他にも『記憶力の強化』『創造力の開発』『恋愛専科』などいろいろあります。全部付き合ってるときりがありません。なぜその中から超能力のやつを選んだかと言うと、そりゃもう一番胡散臭かったから。
 どうやらこれ、本当のタイトルは『サマーディ』らしいです。『三昧』って意味みたいです。サンスクリット語かなんかでしょう。
 あと、帯には二カ所に「決定番α波!」と書いてあって、なぜか番の字にだけ傍点がついてます。版や盤じゃないんです。意図は不明。
 作曲者の他に技術監修及び測定:渡辺茂夫、という名前が上がっていて、ブックレット見るとその人の解説がいろいろ書いてあります。脳波の種類とか、もう一つのウリである1/fゆらぎとか、そんなやつです。これ聴いた人の脳波のグラフとか、それらしい機材の前で神妙な顔でヘッドホン着けてる写真とかで、否応なく科学的気分を盛り上げてます。
 解説によると、この音楽を聴いてると脳からα波が出て、トランス状態になって、普段見えないものが見えたり聞こえたり感じたりするようになるんだそうです。「これらの現象は、幻覚と共通した部分があり、理性がどこまで関与しているかが、異常知覚か超能力かの分かれ道になります。」ということで。
 要するに予知能力とかそっち系の超能力に挑戦することになるんですわ。スプーンが曲がったり、時計が直ったり、写真が撮れたり、ふたを開けずに薬瓶から錠剤が出てきたりはしないみたい。ちぇ。

 それでは聴いてみます。
 最初の二曲はエスニックで素朴な感じです。二曲目はインドっぽいかな。三曲目は波の音をバックに朗々と笛を吹き鳴らして、そこはかとなく和風。四曲目はなんとなくゴンチチ風(?)かな。
 でもって肝心の超能力。おっ。出たぞα波。見えてきた見えてきた。それっ、テレポート!(違う)




臨死体験/NEAR DEATH
録音者とか:Henry Kawahara & Ecosystem Software Co.,Ltd.
発売年:1992年
会社とか:Green Energy
番号:GECA1049
価格:税込3,000円
収録曲
1. 臨死体験
2. ミートザハイヤーセルフ
 パラサイコシリーズ第1弾だそうです。第2弾は『変成意識体験』らしいですが、持ってません。下の方の『幽体離脱』とかの続きみたいなやつですね。
 趣旨としては「自分自身のネガティブな部分、行き詰まってこれまでのやり方ではどうしようもないと感じた事などを一度すべて思い出し、仮想の死とともにそれらを消滅させよう。また、臨死の意識状態で高次の意識と出会い啓示を受け取ることにも挑戦する。」てことで、「セラピスト等専門家からも高い評価を受けて」いるんだそうです。
 とにかく音によって脳の働きに影響を与えて、アレをナニしようとかいう魂胆らしいです。説明書には精神に影響する音の例として、ガラスを爪でこする音、なんてのが書いてあって、読んだだけで背筋がぞくぞくしたりします。
 内容はアンビエント系です。純音の不協和音が一定レベルで延々と続いていきなり音量が飛び上がったり、心臓の鼓動風のどっくんどっくんが出たり消えたり、しゅわしゅわって音が左右を行ったり来たり、尺八みたいな音がほぇ〜と続いたり。あんまり聴いてて愉快なものじゃありませんです。
 まあ死にたくなったときにこれ聴いて、ハイヤーなセルフに啓示をもらって、生きる希望が湧いてくるならめっけもんってとこですね。




陸上自衛隊 富士総合火力演習 1998年&1999年
録音者とか:小川洋 長岡鉄男
発売年月:2000年10月4日
会社とか:キング レコード
番号:KICS 2340
価格:税込2,500円
収録音
1. '90式戦車の射撃(再生音量調整用)            [0:15]
2. 1998年総合火力演習、1999年総合火力演習        [18:56]
3. F4ファントムによる対地攻撃               [1:47]
4. 偵察部隊の行動と偵察ヘリ〜輸送ヘリによる偵察車両の投入 [4:57]
5. 攻撃準備射撃〜対戦車ヘリの射撃             [2:38]
6. '79式対戦車誘導弾〜'90式戦車の射撃
    〜装甲戦闘車の射撃〜攻撃前進支援射撃       [5:18]
7. 装甲戦闘車の射撃〜戦車小隊の射撃
    〜陣地変更〜障害処理支援射撃           [4:03]
8. '92式地雷原処理車の掃射〜突撃支援射撃〜戦車小隊の射撃  [3:21]
9. 機動部隊による戦火拡張追撃               [1:34]
 轟音王シリーズの一枚だそうです。帯には「FM fan 別冊、オーディオ・ベーシックに掲載され話題沸騰。スピーカー破損注意!!」「追悼、長岡鉄男」と書いてあります。
 長岡鉄男さんは亡くなりましたが、自作スピーカーの制作記事とかで有名なオーディオ評論家で、オーディオ・マニアの人には説明不要ですね。特にマニアでもない私でも名前は知ってるくらい。
 この人は以前に『日本の自衛隊』ってLPを絶賛してたけど本物の大砲の音は聞いたことがなかったんで、それじゃあ自衛隊の富士総合火力演習(総火演)を実際に見て、その感想をオーディオ・ベーシック誌に書いてもらおう、って企画があったんだそうです。その演習の音を録音したのがこのCDです。ライナーノートにはその記事も転載されてます。それからジャケットも155mm榴弾砲の前の長岡さん。
 こういう成立過程からして、いろんな音響ソースに関して原音の忠実再生を追求するオーディオ・マニア向けのCDだということは明らかです。
 でもこの次に紹介する音質向上委員会じゃないけど、こんな音の原音再生なんて無理です。ていうか長岡さんもそう書いてます。大砲の音なんてもとは衝撃波だから、再現するにはスピーカーのコーン紙が超音速で動かないといけない理屈でしょ。まあ実際には砲口からそれなりに離れたところで見学するわけだから、衝撃波そのものが鼓膜に届いてるわけじゃないですが、それでもかなり鋭いパルス波形には違いないし。それ以前に音を収録するマイクの方がついてってないないでしょう。いや、そもそも「音」と呼んじゃいけないのかも。

 さて、録音内容です。まず最初のトラックに90式戦車の砲声が一発入ってます。ボリュームを下げてから、これを繰り返し再生しながら徐々にボリュームを上げて最適に、というか限界を超えないように調整するためです。
 総火演はだいたい二部構成で、まず最初に各兵科のデモがあって休憩の後、侵攻してきた敵を食い止めて反撃するってシナリオに沿った演習があります。トラック2が1998年の第二部を通して収録したもの(多少編集有り)らしくて、トラック3以降が1999年の第二部みたいですね。現場での見学者向けアナウンスも入ってるので、何の音かはなんとなくわかります。

 でもねぇ。これオーディオ的興味を除いたらただの騒音ですよ。効果音として使うにはアナウンスとか観客の声がじゃまだったりするし。ミリタリー趣味の人にはこの手のやつでビデオとかも出てるんで、そう言う映像つきの方が面白いでしょう。
 第一、説明があっても絵がないと何が起きてるかわかりにくいです。例えばヘリボーンでロープを伝って空挺隊が降りてくるところなんか、延々とヘリの音しかしないです。特科の榴弾砲で遠くの敵陣を制圧するところとか、「だんちゃ〜く、いまっ」って合図にぴったり合わせて土煙とか上がって、見てると「おおーっ」となるんですけど、音は遅れて届くからCDでは「いまっ」の瞬間にはなんにも起きないのね。見学者の「おおーっ」って声が少し入ってるだけ。
 なので、迫力を求めるなら実際に東富士演習場へ総火演見に行きましょう。毎年六月ころに見学者を募集して、九月始めにやってます。服がびりびり揺れる極超低音は味わえるし、衝撃波の光輪現象も見えるしね。




音質向上委員会
編集者とか:EXECTIVE PRODUCER 千葉 和利 他
発売年月:1999年6月
会社とか:バッド・ニュース
番号:BN-115
価格:税込3,000円
収録曲
 1. 始業のベル…旅の始まり                      1:38
 2. チャイコフスキー                         3:38
 3. 阿部真理亜(アベ・マリア)                     3:49
 4. 経験(ラテンバージョン)激突!新旧ファンの集い/アラスカ・バンド  6:20
 5. 爆音体験劇場…エスティマの巻                   0:45
 6. 尾林さ〜ん なんだボンネットの向こうか!(奥行きチェック)     1:12
 7. TAGU/Mamadou Doumbia                       5:51
 8. 音質パンチDEデート(相性チェック)                 4:16
 9. ディアマンテス/バンボレオ                    5:29
10. チエコ・ビューティ/おどりあかそう                1:27
11. 音質時事放談…尾林、吉田の場合 パート1             1:40
12. 音質時事放談…尾林、吉田の場合 パート2             1:20
13. フランキー堺…いやフランキー・ポール/SHAME DEM          2:22
14. 音質向上委員会の主張(NHK、青年の主張より)             0:21
15. SOBE/Mamadou Doumbia                       5:30
16. 締めのお言葉                           2:40
17. 風の道/ディアマンテス                      5:50
18. Vol.0                               1:00
19. 音質時事放談パート3 オーディオ人生、その熱き思い        1:25
20. サッカー王国 ペレを生んだ「ブラジル」              3:16
 これはオーディオ・チェックCDです。一応カー・オーディオ用のものです。でも珍盤探偵で取り上げるからには普通のオーディオ・チェックCDではありません。
 主に音楽ソースを使っていろいろチェックをしていくわけですが、随時ナレーションが入ってチェック・ポイントなど解説されます。担当は、尾林音吉さんと吉田マメ吉さんです。音質向上委員会としてはこれがデビュー盤だそうで、ナレーションの途中で「あー、少し緊張がほぐれてきた」とか言ってたりするのが初々しいです。
 尾林さんはカーオーディオのショップとミニバンのパーツメーカーをやってるそうです。ミニバン? と、ふとライナーノートを見ると、姉妹盤の広告に『BASS野郎』シリーズとか『日本音圧協会』とかがありますね。そう、つまり強力な重低音を追求するために、ミニバンとかの中をサブ・ウーハなんかで埋め尽くしてうはうはな人たちのためのCDなのでした。さすがに低音が効いてます。
 あと内容とは直接関係ないですが、最初ライナー・ノートのブックレットの前にこんな紙(裏は姉妹盤の宣伝)が入ってたので、買ったときは『日本音質協会』がタイトルかと思ってました。まぎらわしい。

 さて収録曲です。2曲目の『チャイコフスキー』はピアノ協奏曲第1番の冒頭です。次のはシューベルトのアヴェ・マリアですが、これをこういう表記とせずにいられないあたりは、やっぱり血が騒ぐのでしょうか。
 4曲目は辺見マリの歌で、新旧ファンてのはマリかエミリかってことです。ちょっと飛んで8曲目、『音質パンチDEデート』はジャンルを問わずいろんな曲の断片をつないであって、自分のオーディオ・システムと相性のいいものを探しましょう、というもの。最後の方の『Vol.0』は無音のトラックです。
 放談や主張のやつは音質向上委員会としてのカー・オーディオに対する考え方を語ったもので、「原音(元の音)は絶対に出せません」とか、ホーム・オーディオで億単位のお金をかける人は「そんなにお金があるならオーケストラを雇っちゃえばいいのに」と、それなりに同意するところがないでもない見解が繰り広げられます。そして言いたいこと言った委員のみなさんは、栄町へと「仕事」に消えていくのでありました。




恐怖の霊症体験ゾーン
作曲者とか:構成・音楽 かわさきみれい
発売年月:1995年6月
会社とか:Della
番号:SBB-002
価格:失念
収録曲
第一の扉 移動体霊症体験ゾーン  〜終電の憑依霊〜
第二の扉 学園生活霊症体験ゾーン 〜卒業式の心霊写真〜
第三の扉 住宅霊症体験ゾーン   〜浮遊霊の溜り場〜
第四の扉 未開地帯霊症体験ゾーン 〜ボルネオの蛇女〜
第五の扉 暗い夜道霊症体験ゾーン 〜あなたを狙う殺人鬼の霊〜
 関東に展開するディスカウント・ショップのドンキホーテ京浜蒲田店で買いました。値段は忘れました。五百円だか千円だかの格安コーナーにあったと思います。
 いわゆるサブリミナルもの。「実践的な音響効果とサブリミナル・メッセージを融合した究極のCDで、意識と潜在意識の両方に働きかけることができる」んだそうです。
 内容は第一の扉から第五の扉までに分かれてそれぞれタイトルが付いてて、ライナー・ノートには設定のようなものが書かれてます。

 実践的な音響効果と言うだけに、音楽と言うよりラジオドラマの怪談から台詞を抜いたような感じ(BGMも入っています)。『終電……』では電車の走行音が延々と入ってたり、『学園……』ではチャイムが鳴ってみたり。
 後の方の曲で前に聴いたような音が聞こえるのは、各楽章の有機的な統一、というやつでしょう。決して使い回しなんかじゃないに違いないです。
 なお、これと下のアシッドは各曲の演奏時間が書いてありません。




アシッド
作曲者とか:??
発売年月:1995年7月
会社とか:Della
番号:SBB-004
価格:失念
収録曲
1.脳死
2.甦生
3.虐殺
4.黒魔術
5.精神異(ママ)
6.拷問台
7.幻覚
 上の霊症と一緒にドンキホーテで買いました。値段も同じだったと思います。
 これも同じシリーズのサブリミナルもので「トリップCDの決定版」で「暗い密室の中でヘッドフォンを使用して聞いて下さい」だそうです。「健康のため聞きすぎに注意しましょう」とも書いてあります。

 サブタイトルのおどろおどろしさに比べて音楽はおとなしめで、ジャンルとしてのアシッド・ジャズやテクノで言うアシッドを期待すると肩透かし。シンセサイザーで作ったいろんな音を重ねてこしらえた、どっちかっていうとアンビエントな感じ。




サウンドLSD/サブリミナル セックス
作曲者とか:ヘンリー川原
発売年:1991年
会社とか:Green Energy
番号:GEPD-001CD
価格:税込3,800円
収録曲
SONG 01  SEQUENCE BED 1.    13'22'
SONG 02  3P           9'18'
SONG 03  69 with B-DOG      4'55'
SONG 04  COME!!         14'53'
 どうもサブリミナルと書いてあると買ってしまう傾向があるような気がするな。もしかするとそれがサブリミナルのサブリミナルたる所以なのかも知れません。

 さて、この手の音楽ではいろいろと御託が並んでいるのが常ですが、これも御多聞に漏れなくて「使用上の注意(ささやかなお節介)」というのが書いてあります。11項目あるうちの面白いのを書くと、

  1. できるだけ大音量で聞いて下さい。鼓膜が破れる一歩手前が適音と報告されています。
  2. あの際に使用すると、確実にエクスタシーをむかえます。
  3. 頭がボーッとすることがあります。直後の車の運転などは自殺行為とみなされ保険金がおりない場合があります。
  4. 最近Sound LSDと偽って薬物の販売を行っている業者がいます。だまされないよう注意しましょう。買うならこのCDにしましょう。
 ボディ・ソニック用の重低音が入っているそうですが、私はそんなもの持ってないので効果は不明。他に使用ソースには"Earth vibration sound"や"Ecstasy voice(♂×3,♀×3)"なんてのもあります。

 音楽的にはミニマル系で、うねりのある低音と銅鑼のような音に乗ってマリンバ風の音が短いフレーズを延々と繰り返すもの。テンポや音量を振って変化を付けてます。
 それはそうとSONG 03 のB-DOGってなに? バター?




サウンドLSD/幽体離脱体験
作曲者とか:ヘンリー川原
発売年:1992年
会社とか:Green Energy
番号:GEPD-002CD
価格:税込3,000円
収録曲
1. Slow     21:00
2. Speed    21:00
 上のと同じサウンドLSDシリーズの一枚。このシリーズにはもう一枚『へんな気持ちになる』と言うのがありましたが、売り切れていたかなにかで入手できなかったんで、どんな気持ちになるのか不明。

 このCDにも「使用上の注意(どうでも良いお節介)」が12項目書いてあるので抜き出してみると、

  1. 実験では約70%の人が意識と肉体の遊離感を体験しています。
  2. 現在まで戻ってこれなかったという報告はありません。
  3. 頭がボーッとすることがあります。人生を左右するような大事の前には使わない方が良いでしょう。
  4. 意識と肉体が遊離したからといっても肉体はそこにあるままです。夜逃げには使えません。
 12番には上の11番と同じ事が書いてありました。

 これもやはりミニマル系で、低い持続音とホワイトノイズの上で単調なフレーズを繰り返すものです。ときどき低音が途切れたり、耳鳴りのような高音が乗ったりもします。タンジェリン・ドリームとかヴァンゲリスあたりを思い出すようなとこもちょっとあります。

 実はこの文章って二日酔いを押して実際に聴きながら書いているわけですが、別に幽体離脱なん……………………すいません、ちょっと離脱してました(嘘)。しかしさっきトイレで流したアレは、もしかしてエクトプラズム?




デモテープI
produce:坂本龍一・矢野顕子
発売年:1991年
会社とか:MIDI
番号:MDC4-1070
価格:税込2,000円
収録曲
1. 両眼微笑(番組テーマ曲)
2. モンゴロイドが来るぞ! 3. かしくれロックンロール 4. TELEPHONE SINGER 5. ヒンドゥー語ラップ「チベタン・ダンス」 6. Womb 7. SISTER COMPLEX 8. GIAPPONE 9. 棒が一本あったとさ 10. HI,HI,HI 11. OLD GOOD DAY'S WORKER 12. ああ最後の日本兵 横井庄一さん
13. こんなのはもー
14. だれにもあげない
15. 福岡市ゴジラ
16. MARBLE WATER
17. 逆さ戦メリ
18. チャイムの歌
19. さよなら
20. はい、いいえ(Yes,No)
21. うさぎとかめ
22. CRY
23. HALF
24. 開演の辞
25. 両眼微笑
 1980年代、NHK-FMにサウンド・ストリートって言う番組がありました。曜日によってDJが替わり、火曜日を坂本龍一が担当してました。
 今でこそ世界の坂本ですが、当時の坂本龍一はもっぱらYMOで有名で、映画『戦場のメリー・クリスマス』の音楽を担当して話題になったりしてました。相変わらず『教授』と呼ばれてはいたものの、今ほどエラそーじゃなくて、むしろ声はぼそぼそで難しい漢字の葉書は読めない史上最悪DJを自称してたくらいでした。
 番組では概ね当時のテクノ・ポップとその周辺を扱っていたわけですが、時には(上のリンクのサイトによれば1983/5/17)YMOのメンバーをゲストに呼んで番組を乗っ取り、彼らがスネークマン・ショーや三宅裕司率いるスーパー・エキセントリック・シアターと組んで作ったアルバムみたいに、悪い冗談にしちゃったりもしてました。末期にはなぜか植木等を呼んでクレージー・キャッツを特集(1985/7/2)したこともありました。私はエアチェックしたんで、探せばどこかにテープがあるはず。

 それはどうでもいいとして、この番組では年に数回「デモテープ特集」と言うのをやってました。要はリスナーが送りつけてきた作品の録音テープを紹介するわけです。その中から傑作を選んでまとめたのがこのCDなのでした。
 デモテープって言うと、普通はミュージシャンとしてデビューを目指す人がプロダクションに持ち込んだりするものですよね。しかしこの番組で流したのはDJがDJだけに、作品の方もユニークでした。シンセサイザーを駆使した本格的なのあり、リコーダーなど有り合わせの楽器を使ったものあり、既存の曲のコラージュやら、果ては家事をしながら歌っているだけのものまでありました。
 このCDでの珍盤探偵的おすすめは、伊福部昭の『怪獣大行進』に勝手な歌詞をつけて歌う『福岡市ゴジラ』、テープを遅く回しながら録音することで再生時に声が甲高くなるようにして子供のけんかを歌った『だれにもあげない』でしょうか。リコーダーの伴奏で歌う『モンゴロイドが来るぞ!』や忌野清志郎ばりの声でナサケない歌詞を歌う『かしくれロックンロール』も捨てがたいです。説明してもわかんないので、是非CDを入手して聴いていただきたいです。
 鄭東和(ていとうわ)とか言う人が、まだ無名な頃に応募した作品も二曲(11,22)入っている、らしいですが、何の人だかよく知らなかったりします。

 どうでもいいですが『デモテープII』は出ないのかな。




前世体験I 前世体験II
催眠誘導:桜井ゆみ
発売年:1993年
会社とか:Green Energy
番号:GECA1028, GECA1029
価格:税込各3,500円
収録曲
前世体験I
 1 前世体験I 解説
 2 前世体験I 導入編

前世体験II
 1 前世体験II 解説
 2 前世体験II 上級編
 タイムトラベル・シリーズと銘打っていくつかあったうちの一つ。しかし他に何があったかはもはや忘却の彼方です。タイムトラベルして調べねば。と言うかこの会社のサイトでカタログ(PDF,1.5MB)見れば出てます。

 それはさておき、このCDではほんわかふんわりした天国的、涅槃的な癒し系の音楽に乗って、エコーのかかった声でアドバイスが聞こえてきます。それに従って深呼吸したり、いろいろイメージを思い浮かべて行くうちに、自分が前世で体験したもろもろを(もう一度)体験することができる、って趣向のものです。この「ら」行がちょっと舌足らずな感じの声の女性が、臨床催眠療法家の桜井ゆみ先生なのでしょうか。

 前世体験Iでは、自分の『内的ガイド』や霊的存在『スピリット』と出会って、それらのお導きで宇宙空間に移動、そこに現れるスクリーンに写し出される映像を見ることで、簡単な前世のイメージ体験をします。
 キーワードは『周波数スイッチ』。このスイッチを作動させると映像がいろいろ切り替わって見えてきます。「周波数スイッチの存在を感じてください」って言われて、ニキシー管が並んだ妙ちきりんな装置を思い浮かべる私は古い人間です。

 前世体験IIはもっと進んで過去生そのものを体験します。今度はまず海辺に移行して太陽の光を体内に宿し、その光に包まれながら宇宙空間のトンネルを抜けて過去生に退行します。
「男性であるように感じますか? 女性だと感じますか?」「幼いと感じますか? 年輩だと感じますか?」など質問に答えてくことでイメージが形作られるしくみです。「(前世で)他界した後で、どのような体験をしていますか?」なんてむつかしー質問もあります。うっかり幼くして亡くなった過去生に退行しちゃうと「大人になってからの仕事や暮らしぶりがわかる状況に移行してください」などと指示されて途方に暮れるかもしれません。

 もう一つ特筆すべきは、このCDのジャケットが島田ひろかずの描く内容説明まんがになってることでしょう。さすが女の子がキュートです。

 さて、それじゃ聴いてみましょう。聴く度に違う前世に移行できるらしいです。
 おおっ見えてきた、見えてきた。私の前世はナポレオンだったのか。ではもう一度。ああっ、今度はジーザス・クライスト! やや、かつては仏陀であったのか!! なんと、私の前世は大川○法……まだ生きてるって。




Thunderstorm
録音者とか:Dan Gibson / Gordon Gibson
発売年:1995年
会社とか:Solitudes
番号:CDG013
価格:失念
収録音
全1トラック  50'43"
 ラスベガスに行ったとき、ホテル『シーザーズ・パレス』のショッピング・モール内にあって、アイデア雑貨のたぐいを扱ってる店『ブルックストーン』で買いました。

 自然音を録音したCDは特に珍しくもないんで、普段は手を出さないんですが、これはジャケットに凄まじい稲妻の写真が使われていて、"dramatic"とか"spectacular forces"やら"scary"とそれらしい単語が書いてあるのが目に付いたんで買ってみました。サンダーストームって言うからには、轟く雷鳴、吹き荒ぶ暴風、篠突く雨とさぞかし凄かろうと。
 CDのレーベル面にも、注意書きとしてボリュームを上げすぎるとスピーカーが壊れる事がある旨、書かれています。
 どきどきしながら聴いてみると、雷は雷でも遠雷で、しとしととそぼ降る雨音の方が大きいです。ときどきなにかの生き物の声が聞こえます。むむ、英語の「ストーム」はこの程度ですか。日本語でストームと言ったら……日本語じゃないか。
 改めてジャケットの説明を読むと、"distant thunder"とか"gentler"とか"unthreatend"やら"strangely soothing"、"comfort"とも書いてあるじゃないですか。soothingなんて単語、買って帰って辞書引くまで知りませんでした。むむむ。アメリカ人(と言うか作者はカナダ人)は雷で癒されるんですね。

 自然音はカナダのどっかの湖で収録した物らしくて、カヌーにパラボラ集音マイクを積んで浮かんでいる写真がライナー・ノートに載ってます。呑気な光景です。




アニマルくん
編集者とか:JAPAN ILLUST MUSIC
発売年:??
会社とか:CD★ワールド
番号:OZ-001
価格:税抜500円
収録曲
省略
 よく東京近郊の駅のコンコースやスーパーのイベントなどで出店を出して、安価なCDを売っているCDメーカー『CD★ワールド』の作品。これと以下の二点はOZシリーズって言う五百円の企画物です。

 この『アニマルくん』は大きく動物編と自然編にわかれ、全部で45曲(?)が収録されてます。最短2秒から長くても2分43秒で、リストはちょっと書ききれません。音質はトラックによってばらっばらです。
 動物編はペルシャ猫(なにやら怒ってます)に始まって、にわとり、馬のいななき、羊の群(これは圧巻)、エミュー(巻いたカレンダーの端を手のひらで叩いたような音)、イルカ、各種の鳥などの声がアトランダムに並んでます。
 自然編は強風の音、トロピカル・ストーム、雨だれ、せせらぎ、滝、急流など、なぜか水関係の音が多いです。しかし排水溝と排水管は自然なんでしょうか?
 みつばちの羽音が自然編なのはまあいいとして、2回収録されているコウロギの一方は動物でもう一方が自然なのはどういう理由でしょう。動物編の峡谷の鳥たちと自然編の熱帯雨林も、場所と鳴いている鳥の種類は違うにしても、趣向としては同じですし。




乗り物いろいろ
編集者とか:JAPAN ILLUST MUSIC
発売年:??
会社とか:CD★ワールド
番号:OZ-002
価格:税抜500円
収録曲
省略
 さて今度は乗り物の音を集めたCDです。これに至っては50トラックもあります。最短10秒なので全体にアニマルくんよりは長いです。
 ジャケットはヘタウマ……なイラスト(なんだこの間は)で飾られていて、隅っこにO-マル1号なる白鳥型の乗り物の扱い方が書いてあります。「第一に、ふたを取り外します。」「第二に、またがるようにして乗り込みます。」とあって、一部が手前のイラストに隠れて読めないものの「おもに、緊急時(急――外宇宙からの襲撃、等)にご使用下さい」なんて書いてあるところからすると、どうやら宇宙船らしいです。他にも「超高校級取っ手」とか「ウルトラダブルウイング(ただの飾りです。)」とか愉快な解説が添えてあります。上のジャケットでは全然見えないんですが、実物を見てもよく見えません。

 収録音は、まずフォード・ムスタングにハーレイ・ダビッドソン、トラック、オートバイ(各種取り混ぜ)、と言った自動車関係に、装甲車、戦車、蒸気機関車のさまざまな情景、飛行機各種、市電などの音が入ってます。海関係がジェットスキーとヨットだけなのは少し寂しいかも知れません。
 やけに充実してるのはジェット機で、727の離陸、727の着陸、727の滑走、737の離陸、737着陸、747の離陸、747の着陸といった感じで機種毎に(違いはよく判りませんが)細分化されています。コンコルドの離陸なんか今後資料的価値が出るかも知れませんね。DC3の飛行ともなると、お好きな人にはたまらない世界ですか。

 買っておいて言うのもなんですが、上のアニマルくんと言い、この乗り物いろいろといい、ターゲットとしてる購買層がよくわかりません。これが著作権フリーの効果音集とかなら、まだ用途もわかりそうなもんですが、そんな記述も見あたりません。「俺はエミューの声が聴きたくてたまらないんだ」とか「清掃車の清掃音を聴かないと夜も眠れない」なんて人がそうそう居るとも思えないし、果たして売れてるのかどうか心配なシリーズです。




音に注意!! 音当てクイズ
編集者とか:JAPAN ILLUST MUSIC
発売年:??
会社とか:CD★ワールド
番号:OZ-003
価格:税抜500円
収録曲
省略
 OZシリーズの3枚目。目下のところこのシリーズはここまでらしいです。

 前2者に比べて、この盤の用途ははっきりしてます。タイトルの通り「音当てクイズ」です。「注意!!して聴いて下さい。50種類の音を全て当てなければなりません」って言われれば、何の脈絡もない取り合わせにも納得がいきますね。
 しかしこれはクイズとしては難しいんじゃないでしょうか。花火大会やトイレを流す音、ドアを叩く音、歯科ドリル(私ゃ通院中だよヤメテ)あたりはわかります。しかしなにかの装置のうなりというか、大量の冷却ファンが回ってるような音を聴いて「CTスキャナー」だとわかる人がどれだけ居るんでしょうか。同様にうなるモーター音で「電器缶オープナー」が連想できるでしょうか。なんか硬い物がコチッとぶつかったような一瞬の音で「クリケット」と答えるのは日本人には困難です。英国人でも困難でしょう。「松林の伐採」やら「キャデラック・タクシー」やら「地下鉄・シドニー」「おもちゃ・ライオンの蒸気機関車」に至っては、どこまで細かく答えれば正解なんでしょうか?
 各トラックのタイトルは日本語の他に英語が添えてあって、スペルの間違いがあったりするのが御愛嬌ですが、両者で記述の細かさに差があるのが面白いです。「キャデラック・タクシー」も英語では"Automovile, Cadillac Taxi in Honolulu"だし、「車のドアの開閉」は"Automovile, Willys Overland 1939model"となってます。

 このシリーズに共通して、ライナー・ノートというものが存在しません。ジャケット裏(表?)に各トラックのタイトルが列記してあって、あとはメーカー等の記述があるだけです。例外的に音当てクイズだけ「50種類の……」の1文がありました。まあ五百円だから?


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