チェンバロ・デュオ「バッハとソレール」

ニコラウ・デ・フィゲイレド
西山まりえ

2007年6月8日 自由学園明日館


(デデちゃんち屋上にて)

デデ: 盛んに「雨が降るぞ、降るぞ」って天気予報で言っているわりに、全然降らないねぇ。大雨になるとか、雷雨になるとか、突風が吹くとか・・・何一つ当たらないじゃない。水やりを控えていたんだけど、植え付けた苗がシオタレてるよ。

ガンバ: と池袋農民が怒っています。

ブチッケ: 今年の参院選の争点は気象庁問題ですニャ。

CoCo: 何でも東京地検特捜部も気象庁を詐欺で立件すべく、着々と内偵を進めているとか。

デデ: 詐欺?

CoCo: うん、「フルフル詐欺」。

ガンバ: ったくぅ。昨日もちょっと暑くて、じめっとした日だったけど、夕方からちょっと涼しくなって、自由学園までルンルンとお散歩。演奏会も爽やかな雰囲気だったわね (=^^=)

ブチッケ: ですニャ。この数年、毎年今ごろやってきて、演奏会をこなしているフィゲイレドですが、今年も魅力的なプログラムを持ってきました。

デデ: 目白バロック音楽祭というのの一環で、“こだわり”のリサイタル・シリーズという見出しが付いた「追加公演」でしたが、どこで知ったのか、明日館の講堂にはかなりのお客さんが来ていました。昨日は弟子の西山まりえとの共演で2台のチェンバロでの演奏。

ブチッケ: 2台チェンバロというとなかなかレパートリーが限られてくるんで、一夜の演奏会に仕立てるのは難しいですニャ。でもいろいろ工夫して・・・最初にバッハのブランデブルクの6番を2台チェンバロに編曲した物。立ち上がりでちょっと息が合わなかったようで、ハラハラドキドキでございました。

デデ: まあ、曲が曲だから・・・でも第2楽章からぴたっと呼吸が揃ってきました。でも聞き手としてはちょっと不満の残る演奏でした。まあ、楽器の問題もあると思うけど。

ガンバ: そそそ、下手側にまりえ嬢(フレンチ)、上手側にフィゲイレド(ジャーマン)っていう配置だったけど、ジャーマンの鳴りが悪くて、二人の掛け合いがフォルテとピアノに聞こえちゃうのよねぇ。聞いているうちにだんだん慣れてきて、「こういう音が鳴っているはずだ」って、頭の中で補正しちゃうわけだけど・・・フレンチもさほどの楽器とは思えなかったし、ジャーマンの方は細かいニュアンスは出る楽器だけど、まあ録音用なのかなぁ。実演ではあんまり魅力がないね。

CoCo: 2曲目に弾いたモーツァルトの連弾ソナタ。ニ長調K381はなかなかよかったね! かわいらしい曲だけど、モーツァルトのオペラ風のフレーズが随所に出てきて、思わず顔がほころんでしまいました。ゆったりした第2楽章も、和音の微妙な移ろいがピアノで弾く場合よりもはっきりと伝わってくるし、曲想の変化につれてどんどん変わっていくフィゲイレドの表情が楽しかったですニャー (=^^=)

デデ: 後半は有名なソレールの協奏曲。これはトン・コープマンとティニ・マトーがかわいらしいオルガンで弾いた名盤がありますが、昨夜は2台のチェンバロで演奏しました。これはまあ、バロックというのかロココというのか、まあ古楽のカテゴリーでは一番末期の曲になるんでしょうが、二人が丁々発止とやり合う姿は楽しかったですねぇ。

ブチッケ: まりえ嬢の方が技巧的なパートを弾いていたと思うんだけど、彼女のソロに対するフィゲイレドの絶妙な合いの手、そしてトゥッティを弾きながら「ほ〜ら入っておいで」って感じでソロの登場を促す仕草、あそこらへんの呼吸はおみごと。

ガンバ: で、最後にボッケリーニのギター五重奏からフィゲイレドが編曲したファンダンゴ。これは去年の演奏会でも最後に弾いて、大いに盛り上がった曲だったわね。あの時は響きにまとまりがない立教大学の食堂だったんで、いまいち細部が見えなかったけど、今回はなかなか面白い演奏でした。二人の呼吸もぴったり。思わず踊り出したくなるような舞曲のリズム。

CoCo: そう、一定のようでいて、微妙に揺れ動く3拍子のリズムですニャー。ちょっと湿って、哀愁を帯びたリズム。

ガンバ: フィゲイレドってラテンのリズムの人だよね。

デデ: ソレールにもファンダンゴがありますニャー。13日にはソロの演奏会がありますから、ひょっとしたら聞けるかもね。

CoCo: あ、そうだっ。自由学園の前庭のフェンスにつるバラがからんでいるんだけど、その品種がわかりました。ピエールドロンサールとニュードーン、それにもう一つ何タラカンタラ。どれも名うての暴れん坊だけど、高さ1mちょっとのフェンスにうまく誘引してあったねぇ。

デデ: ありゃもう、シュートを切って切って切りまくって、力業で横に倒して引っぱったんだろうけど、よくあれだけこぢんまりとまとまっていますねぇ。休憩時間に見つけたんで、薄暗くてよく見えなかったけど、ロンサールはもう花が終わっていて、遅咲きのニュードーンが少し残っていましたか。



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