歌枕紀行 壷の碑

―つぼのいしぶみ―

多賀城碑
多賀城碑 近世以降、これが「壺の碑」と考えられた。

 近世以降、天平宝字年間に建てられた多賀城碑のことと信じられた。ただし、西行などが歌ったものは、青森県上北郡天間林村にかつてあった石碑であろうとも言う(青森県の外ヶ浜の西行の歌参照)。

思ひこそ千鳥の奧を隔てねどえぞ通はさぬ壺の石文(顕昭)

みちのおく壺の石文ありと聞くいづれか恋のさかひなるらん(寂蓮)

陸奥のいはでしのぶはえぞ知らぬ書きつくしてよ壺の石文(源頼朝「新古今集」)

思ふこといなみちのくのえぞいはぬ壺の石文かきつくさねば(慈円)

地図(Mapion)

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©水垣 久 最終更新日:平成12-08-22
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