昔の日記

9/11〜9/20


9/11(金)

 ぼんやりネームをやりながら、メフィストの他の作品を読む。
 『ボストン幽霊絵画事件』
 御手洗ものの短編。
 よかった〜、事件があった!(←失礼なヤツ?)
 だって、ここ何年も、短編と言やあ、『近況報告』レベルだったんだもん(;_;)疑心暗鬼にもなろうというもの。あのまま、で終わってたら何だったけど、不可思議状況があったので、満足ざんす。ただ、友人に「変人」と言われてはいるものの、外国にいる御手洗って、結構普通の人ね。短編集が出ると言う噂を聞いたけど、幻の『ige』も載るのかな。読んでないので楽しみ。
 『片方のピアス』
 森さんの書きっぷりが実に苦手なのに(単に文体、と言うことでなく、セリフまわしとかジョークとか、そゆとこね)読んでしまうのは、すばる氏の挿絵に原因があると思う。ま、短編だし。
 今回、ラストで、おお、こういう行き方あるよね、と思ったけど、前半の恋心が全く理解不能。ダメかも。デフォルトの美しさって、何?「足りないのは貴方だけ」ちゅうセリフで、机に頭突きしてしまいました。やっぱりダメかも。パロディ4コマにはできるけどね。うずうず>するなよ>わし
 『カーニバル・コレクション』 
 コレもダメと言いつつ、ザカザカと開いたページだけ、流しよみしてしまう。わたしのバカカバ。なぜ文中に★飛んだり、長音(ー)の代わりに、矢印(↓)してたり、にょろにょろ(〜)してたり、ましてや、長音のはいる余地のなさそなとこまで、にょろにょろしてるんだろう。(←9/16 メール下さった方。この『なぜ』は質問ではありませんので、真面目にお答えされませんように(^_^;)でもありがとう)
 ex.)P91「長い〜永い〜夜もどうやら明けたようだ」
 ふと思いついて、広沢虎造の浪曲みたいに読んでみた。お、イケてる、と思ったが、数行だけだった(笑)>するなよ>わし ×2
 いや、学生な人の手紙文で、長音代わりの矢印がはいってるってのは知ってるけど、この作者の記号の入れ方って、その約束をも踏み外してる気がする。
 こうやって、ダラダラ読むのは、思うツボにはまるってヤツだよな、いかんいかん(笑)
 話を読んだら、世をはかなみそうになると思うので、これで終わり。
 ファンタジーと割り切ればいいんだろうけど。(いいんだろうか?)
 でも4コマになるか。>コレばっかし。

 そういえば、今回いしいひさいちが載ってないよ。いやーん。しくしく。


9/12(土)

 『オランダ靴』は捨てて、『人狼城』にしぼって読む。…でも、まだ最後までいかなーい。マジで読む速度落ちてるかも。次から次へ解決される密室の謎は快感。城の謎に関しては、すげえアホな推理をしてましたのでわたし、はずかちい。

 トトの7種混合予防注射。
 前はおとなしく車に乗ったのに、今回は逃げる逃げる。やっぱり避妊手術がよっぽど堪えてるんだな。車の中では、はあはあしっぱなし。病院の駐車場でも遁走を企てる。が、診察台に乗るとおりこう。先生の顔をなめたりする。…はいはい、服従してるんですね。内弁慶なヤツ。
 帰ると早速、「遊べ」と綱を持ってくる。注射をした日は元気がなくなりますよ、って、先生言ったのにい。


9/13(金)

 綾辻さんのサイン会で、渋谷へ。3時開始なので、4時到着を目標にする。道々『人狼城』進む。でも、渋谷駅前スクランブル渡りながら読むのは止めたほうが。>自分

 スペイン坂あがってすぐだな〜、と思いながら、やっぱり迷う。パルコに入ったのは、裏口みたいなトコからだった。
 で、たどり着いてみると、やはり長蛇の列。
 並ぶのはやめて、C塚さんや由香さんを探す。パルコの外側をぐるっと半周したとこで、大森さんと立ち話するC塚さんを発見。津原さんや室井さんもいる。
 と、振り向くと、距離にして30センチのところに貫井さん発見。
 正面をさっさと通りすぎたわたしであった。デカ過ぎて見えなかったんだよ〜。
 タニグチリウイチさんと初お目見え。福井さんも来る。が、福井さんはいつの間にかフェイドアウトしてしまう。

 今日の目的は、『眼球奇譚』の時にあがったという噂の『綾辻さま』コールを聞くこと。だって、ほら、少女漫画描きだし。
 歓声があがるのは、きっと終了間際だから、と言うことで、ミステリハードカバーのコーナーでC塚さんと読みたい本を見つくろっていると、由香さんと喜国さんと、無事邂逅。場所決めなかったのに、やはりその付近に来るあたり(笑)
 と、歓声があがったので、C塚さんと共にサインしているカウンターに走る。しまった、綾辻さまは既に退場しかけてるではないか。あああ。見損ねた。歓声が上がったと言うことは、目的のイベントはその瞬間に過ぎ去ってしまったのだな。失敗。

 しばらく店内をうろうろして、一同で2階の喫茶店へ。でも津原さんはビール。喜国さんと『SMスナイパー』という雑誌の怖い話なんかしてるし(笑)。暫くして、綾辻さんも、歌手の篠原さんと共に登場。いつの間にか大人数に膨れ上ったみんなで他愛のなーい話をして、ダヴィンチ打ち上げ組と別れ、C塚さんと大森さんと109−2の『壁の穴』でご飯。そうそう、大森さんの今日のシャツは『赤ザク』。胸のトコにザクの眼があります。いいなあ。喜国さんは日野日出志シャツ。ひー(;_;)。綾辻さんも家のおソロがあると言う。この人達ったら(;_;) 津原さんのわんこの足跡ポイントのあるボトムはかわいかったすね。

 『壁の穴』では、ここんとこ忙しくてネットサーフィンをやっていなかったC塚さんに、大森さんが自分のHPに書いた、『法月原稿』と『千街原稿』のことを、まあ、殆どそのまま口述している。書評って、漫画界では殆どないに等しいから、その影響力の大きさやらが、概念的にわからない。朝日新聞の書評欄に載った本が、翌日には何万部も売れる、という話を聞くと、小説と漫画って、セールスの構造自体が違うとしか思えない。あ、でも、ミステリは朝日新聞の書評欄に載っても、さほど部数は増えないそうです。『ためになる本』系の受ける影響力がすごいのだとか。ミステリって実用とはかけ離れてるからな。

 ダヴィンチの打ち上げが終わったとの連絡がはいり、109の前で、綾辻さん、喜国さん由香さん、京極さん、竹本さんと合流。ルノアールでお茶。よしこさん到着。
 わたしはここで帰るつもりだったのだが、色々の甘言に乗り、喜国さんをのぞく全ての人と共に竹本さんの仕事場に拉致られる。

 で、『小説な人』が、並んだ机の上で、漫画を描いている、という珍しい情景誕生。京極さんの持ってきたビデオカメラがいろいろ写してたし、カメラのフラッシュがたかれたので、C塚さんの日記か大森さんの日記に写真が載るでしょう。

 漫画の方は、智久くんと桃井くんの対局に突入。植島くんの解説者ぶりがエスカレートしてきて、竹本さん自身が、漫画的にどう進めていいか迷っていると言う。佳境の部分いわゆるこの漫画の一番の見せ場にさしかかっているので、あんまり他人が口出したくないと言うか。
 女性自身の小説連載の執筆部分は、あと2回。なにがなんでも終わらすそうです。

 京極さんは到着後、仕事場に置いてあったアシスタントの覚書ノート(ま、クラブ活動の部室に置いてあるようなもの)に南極オヤジを落書き。…なので、行った人は、本物の絵なので踏んだり蹴ったりしていじめないでね。
 竹本さんの念願かなって、綾辻さんと京極さんのモブがはいる。…いや、綾辻さんは資料がなくてまだだったかな。京極さん作のモブは、ロックコンサートを観に行く鬼太郎と目玉オヤジ。水木師匠が描いたとしか思えん。しかも下書きなし。
 智久@対局中のバックに、水木点描をひたすら打つ京極さん。隣の部屋で業界話をはじめた竹本さん綾辻さんの声を聞きながら「話に混ざりたいよう」と泣くが、点描を打つ手が止まらない。点描やカケアミって、ハマると止まんないのよねえ。「京極さん、刺青師になれるね」と言うと「入れ墨を掘った場合、その人の背中には、水木擬音である、『パヒョーン』とか『ピーー』もはいる」との返事。好事家は頼んでみては。ともあれ、背中の『ピー』字で温泉入浴拒否の事態はイヤだな。

 よしこさんは、固まった筆ペンで3コマもベタを塗る。あんなに固まっていたとは。早く言ってくだせえ。IMacはかなりよさそうです。今の時点ではマウスがお絵描きに向かないような使い勝手だけど、本体が用意に手に入る頃には、もっといい対応マウスが出るだろうってこと。この値段だったら、友達にも勧められるもんな。

 綾辻さんは、「由香ちゃん、『セッション』の文庫版に漫画描いてよ。『がんばれアヤツジくん』とかゆってさ」と依頼している。まだ、あがいてるのか、アヤツジくん。サイバラさんの『わるいアヤツジくん』(←巻末袋とじ漫画・それいけアヤツジくん)に対抗する『いいアヤツジくん』を併録しようというのだな。確かに由香さんが描けば、これ以上ないくらい『よいアヤツジくん』になるだろうが、万が一こっそり喜国さんがネームを切ろうもんなら、ちょっと邪悪なアヤツジくんになるかもよ。甘い。

 メンバーの話題は主に、業界の難しい話。そういうのが好きな方は2・3日中に更新されるであろう大森さんの日記を見てください(リンクのページから行ってね)。 混じってもしゃーないよしこさんと由香さんとわたしは、横でバカ話に興じる。バカでよかった。>わし。 鮎川賞と乱歩賞の会場は色々な意味で大変そう。日程的に鮎川賞の方が穏やかになりそうだから、そっちに行こうっと(;_;)  

 午前2時すぎまで居座り、由香さんと共に辞去。ところが3時くらいまでビルの外で立ち話するあたり(汗)。しばらく振りに、都心からタクシーで帰ったわたしだが、40分くらいで到着。深夜だからだが、鉄道機関乗り継ぐより近いやんけ。金額に目が眩むが。


9/14(火)

 家に到着後、細々したこととしたり、犬の散歩をしたりで、寝たのは8時。正午の時報で起き、また犬の散歩…ははは。その後『人狼城』を読み終わる。波乱万丈でした。わたしは最期の章がよかったっす。こういうの好きだから。で、つづけて『水乃紗杜留の大冒険』(実業之日本社)を読む。 わたしはやはり最後の話が面白かった。ところで…二階堂さん、人名難しい(泣)

 人名で思い出したが、昨日、竹本さんとこの竜ちゃんが書き上げたという本格推理小説『そして幻へ』を見せてもらったのだった。トータルで15枚。竜ちゃんは若干9才だが、途中、手書きの部屋の見取図があったりして、かなり形になっている。読者への挑戦もあるし、物理トリックも作っていて、これはもしかしなくてもコード型本格? 愛読書ははやみねかおるさんの著作らしい。竹本さんの作品は読んでなくて、『匣の中の失楽』をちょっと開き、「ふうっ」とため息をついたらしい。次回作『メビウスよ永遠(とわ)への道を』も執筆中だそうで、4年後くらいには使える人材になるかもしれない。当然C塚さんのすばやいお手つき。竹本さん談「竜ちゃんに働いてもらって、楽隠居するんだもーん」(^_^;)
 しかし、人名やら固有名詞やらがなんというか、9才っぽいと言うか、独特のセンスがあって面白いのだった。例えば、空港は『農協国際空港』。東京とひっかけたんだろうが、妙な味が。
 法月金太郎という作家の本名は、将雲寺政時だったりして。筆名よりもむずかしいのが愉快。
 そして内田直行って人まで登場し、なぜかウロボロス状態なのである。父さんの本は読んでないはずなのに。DNAの産物なのかも>ウロボロスシリーズ

●竹本さんのコメント、新着でっせ。


9/15(水)

 今日は、二階堂さんのサイン会。神保町は久しぶり。
 三省堂正面入り口の横では、店員さんが新刊2冊持って、サイン会の呼び込みをやっている。。一歩中に踏み入ると、既に人ごみが。視線がこちら方面に向いているなあ、と背後を見やる。そこには、入り口自動ドア2枚に挟まれた中央のスペースに、金屏風を背負った二階堂さんが。(文才がないので、読み手の脳裏に不可思議な光景を浮かばせてしまったかもしれぬ>自分)

 まだサインは始まっていなくて、C塚さんと二人、日本画の展示即売会をやっているあたりから遠巻きに見ている。三省堂では、サインしてもらう人にも椅子が用意されていて、しかも肘かけ椅子なのだ。役付き椅子だぞ。裏階段のとこに整列している読者さんが、係の人に呼ばわれて、ひとりづつ座るのだ。うーん。どっちも緊張するだろうなあ。なんかお医者さんの前に座った気がするかも(笑)書く側としたら、間近に見られている感じでやはり緊張すると思う。
 台風が近づいていて、蒸し暑いので、二階堂さんの後ろでは、扇風機が首を振っていた。

 と公衆電話の向こうの入り口から、見慣れた様な、見慣れてないようなシルエットが。我孫子さん。…が、これまでにないくらい短髪になっているうう。びっくし。でも似合ってるよう。かっこいいっす。「中田にしようとか言ってたけど、切り終わったら、ゴルゴだって言われた」そんなこと言うのは千織さんだな(笑)。千織さんが床屋さんうまいのは知っていたが、こんな短髪までこなすとは。2度びっくり。
 付近をうろうろして、二階堂さんのお母さんとお話したりしていたのだが、他の催し物の邪魔になるので、2階のピッコロという喫茶店に移動。途中、整列している脇を通ったので、ゆうこさんかかれんさんがみつかるかと首をめぐらせたが、人がいっぱいで、捜せる状況ではない。
 ピッコロでは、700円のチョコバナナパフェというのを食う。多分5.6分で食い終わった、わし。アイスだけは早い。へへへへ。←いばっている。
 そこでは、怖い映画の話。『サンタサングレ』?、ちゅうのが、怖そう。とは言え、わたしは、この世の怖いとされるもの、例外なく怖い人間なんだが(;_;)だって大林監督の『ハウス』で夜眠れなくなったんだもん。
 由香さん到着。一昨日の中田のゴールに興奮している。嬉しそう。
 大森さんとタニグチさん来る。大森さんが「我孫子くんは、乱歩賞に着流しで行かないとね」と言う。デイリにしようとしているのね。
 そう言えば、法月さんも短髪にしたらしい。C塚さんと「見たーいルパン3世そっくしになってるかも〜」と悶える。「次回の文士劇はコレね」「室井さんにカツラかぶせて、不ー二子ちゃんにしよう!」「五右F門は京極さんね。きゃっきゃっ」「脚本は辻先生ね。カンペキ!」…決めるなって(笑)

 タニグチさんはディープな方で、大森我孫子と、最近のアニメの濃いハナシになる。わははは。8割くらいわからん。だって、深夜アニメの時間に起きてないんだもん(笑)でも『lain』は観たかった。
 タニグチさんに「京極さんのは行きます?」と聞かれたので詳細を尋ねたら、お昼からだそうだ。整理券配るのは10時だそうだし、延長を考えて終わるのが午後2時すぎとしても…。起きられないよう、わたし。パス(;_;)
 5時半ごろ、講談社のU山さんが来て、「終わったので地下にビール飲みに行く」と言う。ええええ。おわっちゃったの?また?一昨日の二の舞?『レーニーン』て呼ぶお嬢さんがいたかもしんないのに。

 地下では書店の人も交えてご苦労会をやっているだろうから、とりあえずここで待とう、とそのまま7時まで居座る。が、待てど暮らせど来ない。「お腹すいたよー」ということで、中華料理屋に移動。冷やし中華とエビチリと肉団子などを食べる。
 そのあと、ようやく二階堂さんと合流。U山さんK林さん福井さんがいる。もうひとり髪のながい女性がいて、それは『水乃紗杜留の大冒険』の表紙を描かれた川越幸子さんだそうだ。そして今日も名刺を忘れたのに気づくわたし。うーん。

 祝日なので、閉まっている店が多く、結局通りすがった、城戸真亜子の壁画のあるカフェで、お茶やワイン飲んだ。ここで二階堂さんの小ネタを拾ったが、文字で描かずにまんままんがにする。ふふふ。そのあと、ホテルエドモンドの喫茶店でお茶。
 そこでなぜか二階堂さんから「河内さんって、1回結婚経験があるって聞いたけど」と聞かれる。
 なんですと?
 思わず「誰と?」と聞き返すが、もしやここでは、「誰が言った?」って聞くべきだったかもしれない。しかし、相手が誰かと言うのは一番気になるよな〜。(コラコラ)
 雨脚がひどくなったので、10時まわったところで由香さん川越さんと共に退散。

 が、雨を覚悟して、『水乃紗杜留の大冒険』持っていったのに、サイン入れてもらうの忘れた


9/16(水)

 台風の雨は午前中に収まった。午後は晴れになったものの、風はめっぽう強い。で、久しぶりに気管支炎のひどい発作。やっぱ低気圧に囲まれるとねえ。(;_;) 昨日はエビチリの海老1個食べただけで、口の中がかゆくなった。どっちもここ1年ほどご無沙汰していた症状なのだが、やはり、アレルギーの薬やめたのがひびいているんだろうな。
 だるくて苦しいのと、呼吸ができなかったり、物が食べられなくて苦しいの、どっちか選べということではなあ。西洋医学ではやはりダメなんだろうか。
 で、ちょっと医者。帰りに本屋で漫画文庫を何冊か買う。『夢幻紳士』高橋葉介(マンガ少年編)(怪奇編1・2)『村野』『エレファントマン・ライフ』坂田靖子『灰になる少年』ジョージ秋山。『夢幻紳士』は昔怖くて買えなかったんだけど(でもマン少の時代の絵は、すごく好きだった)、今見るとさほどでもない。怖がりも少しは克服されているのかもしれない。

 『謎のギャラリー』(マガジンハウス 北村薫)を読んでいる。すっげー、わくわくするう。『謎のギャラリー特別室』も買ってあるので交互に読む。


9/17(木)

 『謎のギャラリー特別室』巻頭の『遊びの時間は終わらない』痛快。笑いどおし。敏腕刑事・深川のコワれゆくさまが、なんとも(笑)
 『猫の話』と『なにもないねこ』には泣く。この連弾ラインナップは、動物好きにはつらいねえ。思い起こせば、別役実の本は、意識しないでも度々読んでいるのだった。 『虫づくし』『鳥づくし』なんかね。
 まだ数編読み残ってる。うれしいな。
 『謎のギャラリー』本文中に、小川未明の『金の輪』がまたまた出ている。またまた、と言うのは、確か『有栖の乱読』に小川未明童話集のことが出ていて、おりしも一緒にいたタカムラさんに語ってしまい、ビビらせてしまった、それが春。冬にはクヌルプのロッジで、千織さんと一緒に由香さんに一読を勧めていたのだった。四季に一度『金の輪』。やはり、誰の胸にも、幽かな影法師を落とす話なのだ。 冒頭のリドルストーリーの章で紹介されていた『謎の物語』(紀田順一郎・編 ちくまプリマーブックス)は、わたしのお気に入りの本のひとつです。短編好きな方は読んでみてください。この中に編まれた11の話は、どれもこれもアタマのどこかにひっかかり、日常のふとした拍子に浮上して、落ち着かない気持ちにさせてくれます。『なにかが起こった』と『謎のカード』。この2本試してみて。

 『ひとりぼっちの君へ』最終回。久々に毎週見てたドラマ。もらい泣くわたしって善人だなあ。

●9/14の記述足してあります。


9/18(金)

 こういうネタはやめようと思ってたんだが、今日は劇症型生理痛。夜明けごろから、具体的に書くのははばかられるほどの、ありとあらゆる悪魔的症状に翻弄されて、死ぬんじゃないかとまで思って、気がついたら16時。一日がつぶれてしまった。こういう身体的苦痛が、月に一度おまけに数日間続くというのは、あまりにも理不尽な気がする。しかも、一般生活上は、病気とは認知されてないんだ。こんな複合的な自覚症状が他の病気に起こるとしたら、よほどの末期だぞ。春香さんの日記にもつらい記述があって、しみじみ。皆同じなんだ〜。この点では言える。男がねたましい。

 どっちにしろ、京極さんのサイン会はムリだったな。

 15日エドモントにて、へべれけになったK林&カワチ、シラフだけど冗談の多い大森&二階堂+程々飲んだ我孫子、あたりで「河内さん、アビコ漫画商業誌に載せたらああ」「うわははは、いいすねえ」「何ページ欲しい?」「とりあえず8ページってことで」「〆切り間に合う?」「ヤダな、電話こないと本気にしないっすよー」とバカ話していた。
 ら、夕方、講談社のO田さんから「4ページ」という電話が来た。
 本気だったんだ、メフィスト。

●そうそ。ぼんやりしたアタマで思い出したのだが、9/13京極発言の中の『ピー』は『ペー』のアヤマリでした。ボケててすまん。


9/19(土)

 真面目にネームをやる。つもりだったのが、今日も使えねえヤツに成り下がっている。
 ストーリー5Pと4コマ2つかな。
 目標は、あと5日くらいで、コマ割全部(50P)なのだが。
 何年やってんだかなあ、ワタシ(泣)


9/20(日)

 いやー、暑い。暑いっすねえ。今日は。

 前編の刷りだしを見ていたら、自分の絵がメタクソにイヤになったので、爆発し、大逃避。ネットサーフィンをしたりNifにつないだりしてたが、全国的に日曜なので、みな私事に忙しいらしく、もう見るトコがない。しかもダメダメモードなので、恐ろしくてメールなんか書けやしない。こんなに無為な時間を過ごすくらいだったら、ファミレスにゲンコ持ってって、自らを追い詰めるベキだったよ、まったく。
 とか、愚痴ばっか言ってても、しゃあないので、とりあえず仕事場で追い詰めにかかる。ちょっと成功。

 『知ってるつもり』の山村美紗を見る。
 そんなこと言ったって、人間は誰だって寂しいよ

 久々に犬話。
 老犬ジロンは、幼少時より甘え声を出すのがヘタで、ゴハン以外他人には頼んないぞと言う姿勢を貫いてきたように思えた。だが、この頃は、寄る年波には勝てず、せっぱつまって用をたしたり、ゴハンを待つにはもう一刻も猶予ならんぞ、などの意思表示のため、未だかつて必要としなかった甘ったれ声を、自分なりに開発したのであった。
 聞きたまえ。これだ。
 『おあえう〜』
 明日にはしゃべりはじめるんではないか?


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