8.今から集めるには?



 現在新刊本屋には存在しませんので手に入れるには、古書店で買うか、持っている人から譲ってもらうかしかありません。古書店でも全部揃っているところはないと思いますので、みかけたものから一冊づつ地道に買っていくことになります。増刷されて2刷版が存在する作品やシリーズ物、ディックの作品等は比較的よく遭遇して手に入れやすいと思いますが、全くといっていいほどみかけない幻のレア物もいくつかあります。こまめに古書店を回るか、インターネットで売りに出るのを待つくらいしか手に入れる方法はありません。あくまで私が集めてきた感覚では、おおまかにいって全体の半分の約100冊はすぐにでも手にはいると思います。約50冊はちょっと努力すればなんとかなるというレベルで、以上の合計約150冊はある程度の手間とお金をかければ入手可能と思われます。残りの約50冊の入手はかなりの苦労が伴います。とくにそのうち20冊程度は私が現在検索しうるネットの古書店では品切れか在庫なしの状態で入手のめどは全く立ちません。インターネットの普及である程度までの入手は確実に容易になったと思いますが、逆にレア物に関しては競争が激しくなりわずかにあった在庫品も払拭してきた状態のように感じます。これから集め始めてコンプリート達成するには極めて困難な状況と思われます。
 古書価格に関しては絶版ということが知れ渡っていますので、基本的に定価より安いものはないと考えていいと思います。ごく稀にリサイクル系やチェーン化した古本屋で他の文庫と混じって数百円くらいで売っていることがあるようですが、みかけたらラッキーという程度で過大な期待はできません。通常の古書店では1000円程度から3〜4千円が相場といったところです。専門店でレア物を多く扱っている店ほど高めの価格設定で、ものによっては5〜6千円以上の値がついているものもありますが、超レアなものは多少高くてもみつけたときに買っておかないとあとで後悔します。比較的よくみかける物に5000円以上のべらぼうな値をつけている店もときに見受けられますが、手間暇かけて価格を吟味すれば相場より高いものを掴まされることは少なくなります。

 (追記)現在ではネットオークションで手に入れる方法もあります。ただしレア本に関しては際限なく値段が上昇する傾向にあり、適正価格での入手はやはり困難のようです。


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