参考文献 その3

今回は番外編として視覚的におもしろいものを集めてみました。


 

 創刊時の折り込みチラシの表と裏です。表の絵はのち(5年後!)に「ベストSF1」の表紙となるクリス・フォスの作品です。
 裏には編集顧問である山野浩一がSF文庫創刊にあたっての決意を述べています。有名どころから最前衛作品、そして古典の再発見、と幅広く作品を出していこうとする姿勢は最後まで貫かれたと思われます。
 下段に以下続刊とした挙げられている17作品のうち13作品はサンリオSF文庫として、2作品がサンリオ文庫としてのちに刊行されました(2作品は未刊行)。レムの「グロスパーナ」は「天の声」の原題名のようです。


 創刊時の雑誌広告です(奇想天外 No.30 1978年9月号)。太字の活字で題名を並べて目を引くようにしてありますが、火星人マーク以外に絵や写真がないため何が始まるのか具体的にイメージしづらかったのではないでしょうか。
 ちなみにル=グイン(A・K・ル=グイン、正しくはU・K・ル=グイン)とディック(F・K・ディック、正しくはP・K・ディック)の表記を間違えているのはご愛嬌です。


 創刊第二弾の雑誌広告です(カイエ 1978年12月号)。上記の創刊時広告よりははるかに洗練されて広告らしくなっています。


 ごくまれにこのような新刊案内がはさまれて残っていることがあります。おそらくこれら以外にもまだまだ存在するものと思われます。


<付録>

 BRUTUS 595号(2006年6月15日号)にサンリオSF文庫の全書影と背表紙が紹介されました。この撮影に使用されている本は私が所有するもので、すなわち当HPで使用しているサンリオSF文庫そのものです。表紙絵については瑕瑾が目立ちませんが、背表紙は焼けや破れがそのまま写ってしまっています。

サンリオSF文庫の部屋