- 古座からのコミュニティバスは高校生などで乗客が8人だった。次々下車し、最後は乗客一人になった。運転手は「前にも大塔山に登る人が乗ったことがある」と話していた。終点で下車し車道を歩き始めた。藤の花があちこちに咲いていた。ところどころに「鮎道」と書かれた立て札があり、河原に下りる踏み跡が有った。
- 大塔橋で古座川の河原に下り、1-2分歩いたところにテントを張った。テントのすぐ横にはきれいな水が流れていた。対岸には小さな滝が有った。
- 翌朝、薄暗い沢を歩き始めた。時々石伝いに徒渉しながら登って行くと十字路に着いた。左に進むとウエオ(植魚)の滝、右へ進むとハリオの滝だった。ザックを置いて両方の滝に行ってみた。ウエオの滝は途中で道が不明瞭になり、どこに滝が有るのか良く分からなかった。十字路に戻り、水筒に水を入れた。水のないテント場に宿泊予定だったので5リットルにした。ザックが急に重たくなった。
- 十字路をまっすぐ進み、尾根を乗り越したころから尾根に取り付いた。桧や松、石楠花の尾根だった。ジューイチが鳴いていた。尾根は標高が高くなると少し荒れてきて歩きにくくなった。880m付近の岩場では、持っていた木の枝が折れて肝を冷やした。
- 登り着いた1067m峰付近はアケボノツツジが満開だった。少し付近を散策して花を楽しんだ。1067m峰から大塔山にかけてもアケボノツツジが多かった。花を楽しみながら稜線を歩いた。
- 大塔山山頂の「二の森」は鹿よけのフェンスに囲まれ落ち着かない雰囲気だった。西側の木が刈られ、フェンスの間から法師山が見えた。反対側はブナの森で新緑の見頃だった。
- 一の森への下りにはフェンス機材運搬用と思われるモノレールが設置されていた。鞍部でモノレールと別れ、一登りすると一の森に着いた。左側半分が照葉樹林、右側半分が植林に覆われて、展望は無かった。
- 稜線を外れ、法師山方面に曲がると、しばらくは自然林が続いた。ミツバツツジが少し咲いていた。905m峰を過ぎると稜線のギャップになった。最初のギャップの先で岩をへつる所が有った。次のギャップは急なため後ろ向きに下った。ギャップを越えたところで単独行とすれ違った(今回の山行で出会った唯一の登山者)。ギャップから先は、少し植林が多くなった。登り下りの多い稜線を法師山へと向かった。