- 荒沢岳まで縦走するために、前夜、タクシーで登山口の十字峡に入った。トンネル出口の駐車場にテントを張った。オレンジ色の照明があり明るかった。
- 翌日、朝も行動食にして、暗いうちに出発した。満月の翌日で、林道は懐中電灯無しでも歩くことができた。梅ノ木橋が見えたところで少しバックして水場まで戻り、水を汲んだ。
- 梅ノ木橋の先50mのところから山道に入った。樹林帯で月明かりが遮られ暗かった、急坂だった。鎖場が一カ所有った。二合目付近まで登るとようやく明るくなり、懐中電灯が不要になった。
- 二合目先で上り下りが続いた後、再び登りになった。ブナ林だった。ゴヨウマツがところどころに生えていた。
- ジャコの峰では携帯が通じた。見晴らしが良かった。周囲のブナの黄葉は見頃になっていた。上の方は霧に覆われていた。
- 五合目への登りで単独行とすれ違った。五合目付近は黄葉がきれいだった。五合目を過ぎるとやがて笹原になった。霧になり展望は遮られてしまった。八合目のシシ岩で一瞬霧が晴れて稜線が見えた。
- 稜線は笹原だった。霧で覆われ少し風があった。丹後山避難小屋の中に入り一休みした。小屋のノートには、登りですれ違った単独行者が「小屋で3泊して登山道の刈り払いをした」と記載していた。携帯は通じなかった。
- 大水上山付近では風が強くなったり弱くなったりした。時々右下に紅葉が見えた。
- 兎岳への登りでは、霧が薄くなると右手には草紅葉が見られた。にわか雨が降ったのでレインウェアを着た。兎岳山頂で休んでいる間に雨はやんだ。時折、霧が晴れ稜線が見えた。
- 兎岳からの下りで、ようやく霧が晴れ、視界が開けた。巻倉山との鞍部付近は紅葉がきれいだった。巻倉山への登りになると日が出てきた。
- 陽の水場では反対方向の登山者が相次いで到着し、テントは合計4張りになった。草地の上で気持ちの良いテント場だった。正面には平ヶ岳が見えた。5分ほど下った水場の水は豊富だった。
- 夜は晴れ、月が明るかった。テント内の温度は3度まで下がり、スリーシーズンのシュラフでは少し寒かった。
- 朝、すっかり明るくなってからテントをたたんだ。テントには少し霜が付いていた。逆方向に進む他の登山者と別れ、荒沢岳に向かって出発した。