- 奥秩父縦走も三日目になった。将監小屋のテントを撤収し、防火帯の切り開きを将監峠を目指して登り始めた。晴れだった。日差しがまぶしかった。テントは夜露が着いて重たくなっていた。
- 山ノ神土(やまのかんど)付近はカラマツやダケカンバの生える森だった。林床は笹だった。笹は一部で濡れていた。カラスが鳴き小鳥がさえずっていた。山ノ神土からの山腹を巻く縦走路は崩れているため通行止めになっていた。稜線の縦走路に向かった。
- 西御殿岩分岐までの間にガレ場が有った。ガレ場から富士山が見えた。分岐を過ぎ、笹原を登って行くと稜線に出た。西御殿岩方面からの踏み跡が合流した。
- 唐松尾山はコメツガとダケカンバに囲まれて展望は無かった。メボソムシクイが鳴いていた。唐松尾山からの下りは岩場だった。学生ワンゲルグループの4人とすれ違った。次の2044m峰への登りも岩場だった。60歳代のトレイルランナーとすれ違った。2044m峰付近にはシャクナゲが多かった。
- 黒槐(くろえんじゅ)ノ頭付近は笹原がきれいだった。ダケカンバやカエデが生えていた。黒槐山の南側を巻いて下って行くと笠取山の登り口に着いた。笠取山への登りでは登山者3人とすれ違った。
- シャクナゲの岩場を登ると笠取山三角点峰に着いた。更に岩場を進むと山梨百名山標識の有る笠取山山頂に着いた。眺めが良かった。最初は誰もいなかったが、やがて登山者4人が登ってきた。
- 笠取山からは防火帯の急な下りだった。木々が少し紅葉していた。下り途中で登山者14人とすれ違った。雁峠(がんとうげ)分岐付近にはマルバダケブキが咲いていた。
- 日差しが強くなったので雁峠では木の下に入り木陰で休んだ。すぐ先の分岐にはベンチが有った。
- 雁峠から燕山(つばくらやま)への登りは急坂だった。ジグザグに道が切られ登りやすかった。風がさわやかだった。最初は見晴らしの良い笹原だった。やがて樹林帯になった。林床は笹だった。木々は少し紅葉していた。
- 燕山から古礼(これい)山にかけては眺めの良い笹原の稜線が多かった。時々甲府盆地が見えた。コメツガとダケカンバが生え少し紅葉した木が生えていた。古礼山山頂手前の笹原にはベンチが有った。
- 古礼山からシラビソの森を進んで行くと水晶山に着いた。こちらにもベンチが有った。水晶山からの下り始めは苔が多かった。やがて笹が多くなった。
- 縦走路から雁坂小屋への下りは緩い坂だった。太い木が多かった。
- 雁坂小屋には他の宿泊者はいなかった。小屋のポストに宿泊料を入れテントを張った。