- 今回は10人グループのリーダーだった。コースは扇沢から爺ヶ岳経由、鹿島槍ヶ岳への往復だった。登山口で持参の登山届を提出して登り始めた。最初は樹林帯の中をゆっくりと登った。階段が所々に有った。蒸し暑い日だった。蝉が鳴いていた。
- 八ツ見ベンチまで多くの下りの人とすれ違った。あちこちにオオバギボウシが咲いていた。ケルン付近は見晴らしが良く、下に出発点の扇沢駅が見えた。谷の対岸には雪渓が残っていた。
- ケルンからは先頭を変わりながら登って行った。やがて霧が出てきて少し涼しくなった。道は石畳へと変わっていった。
- 石ベンチを過ぎると少し明るくなってきた。ダケカンバの潅木が多くなってきた。メボソムシクイやコマドリが鳴いていた。やがて雪渓を横断する所に着いた。少し硬かったので慎重に渡った。
- 最後にウサギギクやミヤマキンポウゲの咲くお花畑を見ながら登ると種池山荘に着いた。周辺は霧に覆われていた。持参の体温計で全員の体温を確認してから小屋の手続きをした。今回はインナーシーツも各自持参していた。この日は幸い雨は降らなかった。
- 二日目の朝は良い天気だった。爺ヶ岳への登りはじめにはお花畑が有りチングルマが見頃だった。振り返ると針ノ木岳がよく見えた。やがてハイマツ帯の登りになった。そよ風が心地良かった。
- 最後に急坂を登ると爺ヶ岳南峰に着いた。登山者が5-6人休んでいた。眺めが良く遠くに槍ヶ岳が見えた。鹿島槍ヶ岳には薄く雲がかかっていた。剱岳は山頂付近が雲の中に入っていた。東側の平地は雲海に覆われていた。
- 南峰を下ると中央峰との鞍部で、コマクサがたくさん咲いていた。急坂を登り返すと中央峰だった。7-8人の登山者がいた。こちらも眺めが良かった。中央峰からは稜線の左側を進む道になった。見上げると北峰には猿の群れがいた。
- やがて小石の多い下りになった。右側は崖になっていた。鞍部から樹林帯を登り返すと冷池山荘に着いた。ベンチで一休みした。日差しが暑かった。荷物置場に着替えやシーツを預け、少し身軽になって鹿島槍ヶ岳を目指した。