- 旭川空港で燃料の購入ができたので、そのまま富良野へバスで直行した。富良野市内で食料を調達した。30℃を越える北海道とは思えない暑さだった。
- 登山口には車が3台駐車してあった。ゲートの鎖を越えてすぐの所にテント二張りほどのスペースがあり幕営した。
- 翌朝、暗いうちに出発した。途中、熊の糞を1箇所で見た。天使の泉では冷たい湧き水が流れていた。原始ガ原手前の広原の滝では登山道が崩れていて、いったん滝間近の河原に下りなければならなかった。ここで懐中電灯をザックにしまったつもりだったが、後で紛失していたことに気が付いた。
- 原始ガ原には木道もなく、湿原の中をかすかな踏み跡だけが富良野岳へと続いていた。正に原始の姿のままの湿原だと思った。足元をよく見ると、あちこちにトキソウが咲いていた。100mくらい前方を3頭の鹿が左から右へと駆け抜けていった。ゆっくりしていきたかったが、蚊がだんだんと増えてきたので歩き続けた。
- 湿原は傾斜を増し、やがて灌木帯になった。まとわりついていた蚊も、いつの間にかいなくなった。小さな涸沢沿いの道には、エゾコザクラやトカチフウロが咲いていた。灌木帯を抜けると火山特有の赤い石が多い道になった。イワブクロやイワギキョウが満開だった。ところどころコマクサが咲いていた。
- 富良野岳山頂はガスにおおわれていた。数名の登山者がいた。時折、ガスが晴れ、登ってきた原始ガ原が見渡せた。森の間の湿原がゴルフ場のフェアウェイのような感じに見えた。
- 富良野岳からの下りは、お花畑の連続だった。ウサギギク、トカチフウロが多かった。花の写真を撮りながらで、足もなかなか進まなかった。撮影に夢中になるうち、いつの間にかレンズキャップを紛失していた。
- メアカンキンバイやイワブクロの多い三峰山を過ぎるとガスにおおわれた上富良野岳に着いた。十数人の団体が休んでいた。
- ガスでおおわれた上ホロカメットク山を過ぎ、上ホロの避難小屋横のテント場を目指した。濃い霧が立ちこめていた。小屋は縦走路から50mくらいしか離れていないのに、かろうじて見えただけだった。水場には雪解け水が流れていた。水場周辺はヨツバシオガマとミヤマアキノキリンソウのお花畑になっていた。14:30頃から雨が降り出した。雷鳴も聞こえた。この日の宿泊は小屋が3人、テントが3張りだった。