- 南アルプスの南半分を縦走するため、初日は三伏峠へ入山する事にした。予定は茶臼岳までだった。暑い日で伊那大島駅で待つ間にも汗が出た。
- 鳥倉登山口を歩き出したときは午後もだいぶ回った時間だった。シラビソの樹林帯をひたすら登り、三伏峠には17時過ぎに着いた。テントを設営し、水を汲んできたらすでに18時を回ってしまった。テントは35張りだった。
- 二日目は暗いうちに出発した。懐中電灯に照らされるマツムシソウを見ながら登って行った。烏帽子岳と小河内岳の鞍部で日の出を見た。ウサギギクを見ながら登って行くと小河内岳に着いた。避難小屋小屋のバックに富士山が見えた。
- 小河内岳からはハイマツ帯の下りだった。空気の澄んだ日で北アルプスまで見えた。森林限界が近付くと下からルリビタキの鳴き声が聞こえてきた。やがてダケカンバとシラビソの森になった。ところどころ開けたところが有り、マルバダケブキやハクサンフウロのお花畑が有った。板屋岳前後はガレ場の縁を歩くところがあり、ところどころで眺めが良かった。
- 高山裏避難小屋で小休止し、管理人さんとよもやま話をした。高山裏からシラビソの森をメボソムシクイの鳴き声を聞きながら歩いて行くと、水場の先で右足をひねってしまい、膝を痛くしてしまった。
- カールに入ってしばらくダケカンバの森が続いた後、森林限界を越えた。はるか上まで登りが続いていた。足の痛みに苦しみながら登った。ミヤマダイコンソウやウサギギクが咲いていた。
- 最後にガレ場の縁を登ると荒川前岳に着いた。昼を過ぎたにもかかわらず展望が良かった。悪沢岳が大きく見えた。
- 一休み後、荒川小屋へ右膝の痛みに苦しみながら下り始めた。途中のお花畑には鹿よけネットが張られていた。ハクサンフウロがたくさん咲いていた。最後、小屋まで30分の標識を見てから少し元気を出して歩いた。
- 予定ではテント泊だったが、右膝の痛みが有ったので小屋泊まりに変更した。翌日の赤石岳へ縦走に不安を残しながら眠りについた。