軽トラがオーバーヒート、その1

 「概要」でも述べたとおり、前日は雨で、当日の集合写真にも水たまりが写っている。このような状況の場合、AZ−1では行かず、雨の日用の車である軽トラで行くのが常なのだが、少し前に軽トラがオーバーヒートを起こしてしまった。修理自体はABCミーティングの前に終わってはいたのだが、いきなり長距離を走るわけにもいかないので、やむなくAZ−1での参加となった。

 何が原因でオーバーヒートを起こしたかだが、AZ−1にも関係ある部分なのでこの場を借りて紹介したい。結論から言うと、シリンダーヘッドにある鉄製のブライドキャップが錆びて亀裂が発生し、そこからクーラントが漏れだしオーバーヒートに至った。写真左の中に矢印で示すのがそのブラインドキャップなのだが、同一品番のブラインドキャップはAZ−1のシリンダーヘッドにも使用されている(写真右)。



 状況だが、町乗りしていると突然エンジンが止まった。途中でエンジンが止まることを何回か繰り返して駐車場に到着。はじめはアイドルアジャストスクリューがおかしいのかと思っていたところ、ふとリザーブタンクを見たら空になっていた。この時点ではまだクーラント漏れによるオーバーヒートだとは気がつかなかった。クーラントは車外に漏れ出していなかったためだ。そこでリザーブタンクに水を入れて様子を見ることにした。
 翌日様子をみると、クーラントがやはり減っている。ラジエターキャップを開けてクーラントを直接入れたところ、入れても入れてもクーラントが溜まらない。そのくせ車外にはクーラントが漏れ出てこない・・・ふとオイルレベルゲージを見たところ、写真のようにオイルがカフェオレ状態になっており、さらにオイル量がレベルゲージより遙か上になっていた。ここではじめて、エンジン内でクーラントが漏れだし、それがエンジンオイルと混ざっていることがわかってしまった。



 最初はガスケットが抜けて、クーラントとオイルが混ざったのだと考えた。ヘッドカバーを開けてみると、もうカフェオレだらけ。一方ガスケットはというと、抜けた様子がない。



 一体何が悪いのか悩んだ末にたどり着いたのが、矢印のブラインドキャップ。



 キャップの上に溜まっているオイルを除いてみると、亀裂が入っていた。



 取り外すとこんな感じ。



 薄皮1枚になっていた。



 シングルカムの場合は、このブラインドキャップがダメになると、エンジン内に漏れ出してオイルと混ざり合う。ツインカムにも同様のブラインドキャップはあるが、エンジン内には漏れ出さず外に漏れていく。構造の違いによるものだが、クーラントが漏れ出す可能性はいずれも同程度だろう。