キーシリンダーのシャッター落ちを直す、その1

 シャッター落ちとは、キーシリンダーのシャッターが開いたままになる故障である。多くのAZ−1がこの状態に陥っていると思われる。



 シャッター落ちは、キーシリンダーの中に入っている小さなスプリングが折れることによって生じる。スプリングを交換するにはキーシリンダーを分解するしかない。ここまでは、まあわかる。問題は、交換用スプリングの入手先だ。どこから引っ張ってくればいいのか・・・
 そんな中、キャラコさんがMAもしくはMC系ワゴンR用のキーシリンダーの一部が使えることを発見した(キーシリンダー本体そのももの形状はAZ−1と異なっている)。この情報はかなり前に教えてもらっていたのだが紹介する機会がなかなかなかったので、ABC+Sミーティング広島2024のレポートを機会に紹介したい。


 ます、シャッター落ちしたキーシリンダーをAZ−1から取り外す。ドアパネルを外したらキーシリンダーがクリップで留められているので、クリップを外す。そうしらた簡単に取れる。簡単すぎるので省略。

 取り外したキーシリンダー。「蓋」がカシメられているので、サンダーやペンシルリューターで削る。綺麗に削る(深く削らない)ようにしたいが、最終的には「蓋」で再度隠れるため、切削面の見た目はあまり気にしなくて良い。



 「蓋」の表面を徐々に削っていくと、矢印のような線が見えてくる。これはキーシリンダー本体と蓋との境目である。これが見えてきたら、これ以上深く削る必要は無い。またいくら削っても見えてこない場合、サンダーに強く当てすぎて、境目が潰れて見えなくなっている可能性が高い。その場合はこの部分の切削を中止して、他の部分を削っていく方がいい。



 蓋の外周方向の切削を進める。蓋の一部がどんどん取れてくる。



 蓋が取れた。自信のない人は、AZ−1と似たような形状のキーシリンダーで切削の練習をしてから本番に臨もう。



 次に(というか練習がてらこちらを先にしてもいいかも)、MAもしくはMC系ワゴンRのキーシリンダーを、同様のやり方で分解し、キーシリンダーの中に入っているスプリング等を取り出す。


 次頁では、スプリングの交換と組み立てを行う。