Bernoulli数 Bn は以下の式により定義される(読み方は「ベルヌーイ」。人名である)。
Bn : | z ------- ez−1 |
= | ∞ Σ n=1 |
Bn ---- n! |
zn |
---|
p/q=rの式にあてはめると、
p:z(1次の項のみ)
q:ez−1
=1+z+z2/2!+z3/3!+……+zn/n!+……−1
=z+z2/2!+z3/3!+……+zn/n!+……
r:B0+B1z+B2z2/2!+……+Bnzn/n!
rnを順に求めていくと、
n=1:1=1・B0 ∴ B0=1
n=2:0=B1+B0/2! ∴ B1=-1/2
n=3:0=B2/2!+B1/2!+B0/3! ∴ B2=1/6
以下、nが奇数の時は、Bn=0となる。
上の手続きは以下のようなアルゴリズムとなっている。
Bi=−i!(B0・1/(i+1)!+B1・1/i!+……+Bj/j!・1/(i+1−j)!+……+Bi-1・1/2!)
により求めることができる。プログラムは以下のとおり。
10 ' Bernoulli 20 N=20:dim B(N):B(0)=1 30 for I=1 to N:S=0 40 for J=0 to I-1 50 S=S+B(J)//!(J)//!(I+1-J) 60 next J 70 B(I)=S*(-1)*!(I) 80 print I,B(I) 90 next I
UBASICでは変数として分数も1変数で扱うことができるので、このように簡単なプログラムとなる。
ここでは、N=20として、B20までを求めてみる。
実行結果は以下のとおり。
n | Bn:分子 | Bn:分母 |
---|---|---|
1 | -1 | 2 |
2 | 1 | 6 |
3 | 0 | |
4 | -1 | 30 |
5 | 0 | |
6 | 1 | 42 |
7 | 0 | |
8 | -1 | 30 |
9 | 0 | |
10 | 5 | 66 |
11 | 0 | |
12 | -691 | 2730 |
13 | 0 | |
14 | 7 | 6 |
15 | 0 | |
16 | -3617 | 510 |
17 | 0 | |
18 | 43867 | 798 |
19 | 0 | |
20 | -174611 | 330 |
Bernoulli数は、いろいろ応用分野の多い、ひじょうに有用な定数であるが、
ここでは、1つだけ紹介する。
ある奇素数pが Bernoulli数、B1、B2、……、B(p-3)/2いずれの分子も割り切らない場合、
pを正則素数と呼ぶ。
このとき、以下の定理が成り立つ。
Kummer の定理(読み方は「クンマー」。人名である。)
pが正則素数のとき、以下の不定方程式は自明でない整数解を持たない。
xp+yp=zp
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