ライブの現場にはドラマーは誰よりも早く到着するべきです。ステージの中心の奥に大きなセットを組まなければなりませんし、他の出演ドラマーとの相談もした上で段取りよくセッティングします。ドラムのセッティングが終わらなければマイクのセッティングすらも始まりません。
そんなドラムのセッティングの中でも、バスドラムのセッティングは一番最初の仕事です。
音決め(リハーサル)においてもドラムの音、しかもバスドラムの音が一番最初に行われるのが一般的です。自分自身の準備体操は後回しにして下さい。
スタジオリハ(バンド練習)やレコーディングにおいても同様です。しかもレコーディングではいちばん最初にドラムから録ることが多いです。
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安定した正しいプレイは正しいセッティングからです。ドラマーは演奏中に楽器を持っているわけではありません。しっかりと固定されている事を確認しておきましょう。特にバスドラムが逃げていくととんでもない事になります。
本体の固定が完了後にペダルをしっかりと装着します。 |
位置 |
ステージ全体のバランスも考えた上で、まずバスドラムの位置から決めていきます。スタッフの意見に従うと良いでしょう。
壁やアンプ等にひじやスティックが当たる事が無いように位置決めしましょう。 |
角度 |
フロント側を少し上げることで、響きがよくなります。
その際、床に触れる面積が減少し、バスドラムの足に負荷が集中するため、滑り止めの効果も生きてきます。
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固定 |
足の先はゴム製になっていますが、軸の部分は金属で針のようになっていて、ゴムの部分のネジを締めていくと金属部分が出てくるようになっています。床、あるいはドラムマットとの兼ね合いを考えて最良の方法でしっかりと固定してください。

近頃はどこにでもたいていよいドラムマットが準備されていますが、それもなく、床に傷をつけられない場合には(体育館等)、スティックとガムテープを使っての固定がうまくいきます。
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いす(ドラムスローン)の高さは |
ふとももがやや前下がりになる程度が標準です。浅く腰掛けたり、高くすると、どちらかといえば速い、もしくは軽い、プレーに適していますし、深く座る、や低くする、と重いプレーに適していますが、まずは標準で慣れることをお勧めします。
この高さを元にして、ドラムセット全てのセッティングが行われる事になります。
なお、座り方に関しては、曲調によっての使い分けが可能です。 |