映画 「死国」  

日時:角川映画1999年作品(2000.01.22 フジテレビ放送)
キーワード:四国八十八個所、お遍路、黄泉(よみ)の国、結界、修験者、石鎚山

内容:
  少女の頃、高知の山里から東京へ引っ越した主人公(夏川結衣)が、成人して久しぶりに訪れた故郷で体験する恐怖。
  幼なじみの少女が16歳で謎の死を知り、昔、思いを寄せた男の子・ふみや(筒井道隆)との再会も、彼が死んだ彼女と交際があったこと、彼女の死以来、彼女が心から離れないのを知る。
  村に主人公が戻ってから奇妙な出来事が起きる。死んだ彼女の家で誰もいないはずの2階に人影を見たり、地蔵の首が落とされたり、それを調べていた役場の男が倒れたり、ついには死んだはずの彼女が目の前に現れる。
  四国八十八個所を巡るお遍路は四国を死者の世界から守る結界の役割があると信じられている。徳島の一番から右回りにぐるりと一周して香川で終わりとなるが、これを逆に回ると結界を破る効果があり、死んだ人の年齢の数だけ回ると、死者を呼び戻すらしい。
  死んだ彼女の家は代々、その女子が死者の霊を自らの体に降ろして語らせるという役割を担っていた。その跡継ぎであった少女が謎の急死を遂げたため、母親は彼女を蘇らせるために逆周りのお遍路を遂に16回目をやり遂げようとしていた。
  その企みを主人公とふみやは知り、石鎚山の修験者を訪れ、母親の計画を阻止するよう告げられ、急いで村に戻る。
  が、間に合わなかった。そして彼女は蘇った。しかし蘇った彼女は、母が望む跡継ぎを拒み、母を殺す。好きだったふみやに再会するものの、これも死なせてしまう。そこへ石鎚山の修験者が現れ、彼女を黄泉の国へ帰らせる。
  死者は石鎚山を登って、天に召されると言う。

感想:少し前、角川ホラー文庫を読み漁ったことがあった。表紙の絵が多少雰囲気があって、統一されたデザインで、古本屋で見つけては片っ端から買ってきた。その昔、子供の頃、横溝正史の金田一シリーズの映画や原作本で恐い思いをしたが、今はそういうのにも鈍感になってしまったようで、この映画もそれほどではなかった。ただ、主演の夏川結衣という女優さんは初めて見たが、演技は別としてもなかなか印象に残る人だ。
  実は、石鎚山には1998年の暮れに登っている。


更新日: 00/04/28