身近な自然にひそむ自然 〜実例編〜

みなさまからの,ひとこと情報 〜「いたい!」編〜

みなさまからお寄せいただいた,身近な自然での「あぶない生きもの体験集」です。
このコーナーは,危険情報の共有によって,危険回避の予備知識を増やすことが目的です。
みなさまからの投稿をお待ちしています。
原則として掲載時は匿名とします。
  投稿はメールで。

☆何年か前に近くの山を歩いてて、よじ登るのにふっとつかんだ細い木。
つかんだとたんに激痛が...見るとその木からは縫い針のような鋭いとげがたくさん生えていたんです。
手のひらには何本もとげが刺さったまま、片手ハンドルで家まで帰りました。
何の木だったかよく見なかったのでわからないんですが、気を付けましょうね。
☆私が痛かった植物はイラクサ
握ったら激痛が走ってハチに刺されたかと思った。

★トゲに関する「うっかり」は多いようですね。
 特に藪の中,林の中などの斜面で,つい,思わず掴んだ枝が……

☆海や山に恵まれた地で育った僕は
山でのかぶれ系話はあまり無いですが
海の痛い系は沢山あります。
ハナオコゼを踏みつけた時の鋭利な痛み
(先の尖ったガラスを思い切り踏んだ感じ)や
潮だまりのカサゴをすくい上げようとして
手のひらに走った痛みの連打
(まち針を数カ所に刺された感じ)
牡蠣の殻でパッカリ口を開けてしまった足の裏etc.
あっ!そうそう、山では20cm近くもある大ムカデ
手首を刺された事があります。
歯形(刺され口)が1.5cmありました。
白く腫れた2つの丸の頂点に赤くぽっかり穴があいて
2時間は唸ってしまいました。(即、病院行き!)
でもやはり過去の刺され系ではオコゼが1番痛かったかな。
見る見るうちに足がパンパンに腫れ痙攣で浜に上がるのがやっとでしたし、
なにより1時間くらい男泣きしたくらいですから。

★海での怪我ですか〜。
 毒のある生きものもいろいろありますが,物理的な怪我も多いですね。
 カサゴのトゲなどは,毒と怪我の合わせ技なのだ。
 カメノテとかフジツボみたいなものも,うっかり踏むと大変。
 磯で遊ぶときは,裸足やビーチサンダルはNG。
 かかとのある,滑りにくい靴(マリンブーツのようなやつ)がベストです。

 大ムカデ? 聞いただけでぞぞっ!
 致死的ではないのは判っていても,やっぱり痛いのはいやだ!

☆個人的にはキング オブ 痛い系は,やはり「ハオコゼ」がイチオシです.
お手軽防波堤釣りなどでも,けっこうかかる機会が多いので要注意です.
特に背ビレのトゲはかすっただけでもその凶悪な痛みを堪能できます.
「ハオコゼ」という魚を知っていれば危険を回避するのは難しいことではないです.

HPに記載がありましたが,No.2はムカデ
和歌山県串本のとある民宿に泊まった翌朝,宿を出発してからかなり歩いたところで左足の甲に尋常ならぬ激痛,死にものぐるいで靴を脱いだら夜店のゴムのオモチャのようなヤツが...
これには人目もはばからず逆上しました.
夜のうちにぼくの靴をすみかと決め込んでいたようです.
湿り気といい,においといい,彼らには堪えられない空間だったのでしょう.
ちなみに靴の中にムカデ...はけっこう経験者がいらっしゃるようです.

★オコゼとムカデの話が続きます。
 カサゴの仲間はヒレの先にトゲがあり,そこに毒を持つ種類もありますから,刺されて痛い!だけで済まされないこともあります。
 靴の中にムカデ!…サソリのいる地域では,ムカデの代わりにサソリが入っていたりして,笑い話では済まされない事態になることも……

☆ 野外で何かに刺されたとかいう体験は、皆さん、かなりあるようですね。
 自分の体験を思い出してみます。

1 近所の林道をジョギング中、ジョギングウェアの上着(いわゆるランニングシャツ)の腹の部分に、横から飛んできた何か(たぶんコガタスズメバチ)がぶつかってきて、自分から服(メッシュの生地)に絡まってしまった。事態を飲み込んでいなかった私は、急におへその上に激痛を感じたので手で腹部を払ったら、ハチが飛びだしていった。一瞬間をおいて、焼けるような痛み!(^_^;) 我慢しながら走ってジョギングを終えました。その後は痛みは徐々に引いて、たぶん1時間ほどで消えたように思います。

2 北鎌倉の谷戸を歩いていたとき、左手に電撃のような激痛。見ると、手の高さのアズマネザサの中にアシナガバチの巣。知らずにそばを歩いたために刺されたらしい。

3 シロギス釣りをしていて、ハオコゼがかかり、外そうとして棘に触ってしまった。指先がちくりとしただけだったのに、脇の下まで痛みが広がり、毒の強さに驚かされました。時間が経って平常にもどりましたが数時間はかかったと思います。

4 ツツジにくる虫を観察していたら、萼の部分にミツバチが絡まっている。萼の部分はアリ避けなのか、べたつくのです。可哀想なので外そうと注意深く触ったのですが、ミツバチは敵と思ったのか攻撃を仕掛け、実に器用に腹を曲げるのです、指先をぶすり、と刺されました。これは痛い!指先は感覚が鋭いのです。ミツバチは羽がくっついているので助けられず、針を刺したので当然助からないのですが、自分は家に帰って、ルーペで見ながらピンセットで針を抜く羽目に。とほほ。おかげで針の観察は出来ましたが。

5 キャンプの撤収時、テンションロープを外していました。束ねるため、片手で軽く握りながらロープを滑らしていると、チクリとしたので、驚いて見ると、ロープにイラガの幼虫がいたのでした。これはチクリとしただけで、後の痛みはありませんでした。幼虫はそばの繁みに逃がしてやりました。上の木から落ちてきたのか。樹下でのキャンプでは撤収時に要注意ですね。

6 会社の芝生でヤマカガシを見つけ、手にとって見ようと尾を引っ張って引き寄せたら、振り向いていきなりがぶりと指先を咬まれたので、びっくりして手を放してしまった。指先をみると、小さな穴が二つあいて、絞ると血が出てきました。奥歯でなくて幸いでした。その頃は、ヤマカガシは毒蛇には入っていなかったのです。ただ気の荒いヘビだなぁと思っただけでした。

あとは、若い頃、海水浴でカツオノエボシらしいものに巻き付かれたのか、腕や脚にミミズ腫れを作ったことがありましたね。そんなところです。

★アウトドア経験,自然観察経験の長い方ならではのコメントですね。
 ミツバチは刺すと針と毒の入った袋を置いていってしまいます。あわてて指でゴシゴシ押さえたりすると,さらに毒液を注入してしまうことになるので,袋を絞らないように注意しながら,ピンセットなどで丁寧に毒針を除く必要があります。
 イラガとヤマカガシは,傷が浅くてラッキーでしたね。ヤマカガシは毒牙が口の奥のほうにあるので,毒を注入されずに助かることもあります。ヤマカガシでもうひとつ注意すべきなのは,目の後ろにある分泌腺。首根っこを押さえたとき,ここから毒液が飛んで,目に傷害を与えた例もあります。
 クラゲの刺胞。これは,触手がちぎれても機能していて,クラゲを見かけた憶えもないのにミミズ腫れが出来た場合,ちぎれた触手が流れてきてからんだ可能性が高いですね。

☆ 自分自身の痛い思いは以下のような感じですね。

・アシナガバチ
 子供の頃に干してあったシーツ/服にくっ付いてきたらしく、寝る/服を着る時に刺されました。

・ヒル
 子供の頃に川で遊んでいていつのまにかくっ付いてました。付いてる分には痛くないんですが、取る時になんとなく痛いんですよね。そんなに危険じゃないですけど。

・ウニ
 水中で写真を撮る時に、ファインダーを覗いているとつい近くにいるウニの棘に刺さってしまったことが何度か・・。一瞬痛いだけですけど。


 他人が痛がってたのを見聞きしたのは以下です。
・オニダルマオコゼ
 モルジブで素足で遊んでいたボートスタッフが踏んだらしく、すぐ熱がでて動けなくなり、大急ぎで船を呼んで病院に連れ去られました。

・ゴマモンガラ
 繁殖期だけ30cmもある成魚が狂暴になります。近づくと鋭い歯で噛み付いてきます。ウェットスーツ、フィンをかじられたくらいなら良いですが、流血した人もいます。釣り上げて指をかじられて包帯ぐるぐる巻の人もいました。

・クラゲ
 有毒のクラゲでミミズ腫れ、というのも痛いのですが、それより怖いのはアレルギーです。アナフラキシーショックで病院送りになった人もいます(主に食べると、ですけど)。


 冗談半分、本気半分ですが、野外で一番怖いのは「人間」です
パニックになった人間ほど怖いものはありません。野生生物はこちらが知識をもって気をつけてれば、まず襲ってきたりしません。
人間は急に襲ってくる可能性がありますからね・・・。呼吸源が限られている水中では、非常に危険度が上がります。

★スキューバダイビングをしていると,いろんな「危険な生きもの」に出会いますね。日本の海でも,ゴンズイやミノカサゴ,ガンガゼなどで,痛い経験をしたダイバーも多いのでは?潮干狩りに行ってアカエイに刺される,と言う事故もありますから,スキューバをやらない人も,海の生きものをナメたらイカン!
 水中ではパニックを起こした人間は,特に危険……私もスキューバをする人なので,これは良く分かります。パニック起こすと,頼みの綱であるタンクの空気を,通常の倍速以上で消費したり,二次災害も起こしやすい。ダイビングを中止するような痛い目に遭っても,周囲にハンドサインで伝え,バディと共にゆっくり安全に浮上して救助を待つのがセオリー。落ち着いて行動できるかどうかが,命を救う鍵にもなります。ダイバーたるもの,水中でパニックを起こさないように,安全に対する知識と技術をしっかり身につけておかねば……


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