谷貝城

概説 この城の特徴は南北に二つの主郭(本丸)を持っている点です。南端の主郭が古い時代のもので、北の主郭が新しいと解釈できます。しかし、南端の主郭に残存している堀は深く、戦国末期に強化されたと解釈できるのです。と言うことは、この城の二つの主郭は共存していた可能性があるのです。一つの城に二つの主郭を必要とする状況とは何なのでしょうか。ちょっと踏み込んで可能性としての仮説を考えてみましょう。関ヶ原合戦の初期に真壁氏は、佐竹氏の配下として徳川軍と対峙していました。この時点で谷貝城は強化工事が行われ、真壁氏の兵や佐竹氏の兵が最前線に動員され、この地の領主ではない軍事組織が駐屯する陣城としてこの城の北の部分が造られたのではないでしょうか。[『真壁町の城館』より]
南の主郭部を北西側から見る
    その他の写真
  1. 南の主郭北西側の堀切
  2. 北の主郭南虎口横矢掛かりの櫓台(道は後世のもの)
訪問記[2002/10/28]南の主郭内部は現在畑地でビニールハウスがたくさん建っている。その北側の堀切部は堀の中央に中州の土塁があるような作りになっている。北の主郭は現在宅地で真壁家の家臣団の子孫が住んでいる。この郭は五稜郭を変形させたような特徴的な形をしている。北・東・南に古い虎口があるがそれぞれに周到に横矢が掛けられている。特に南虎口の横矢には櫓台の大土塁が睨みを効かせている。
所在地真壁郡真壁町上谷貝字館6外
参考書『真壁町の城館』、『重要遺跡調査報告書II(城館跡)』