合掌造りの里を訪ねて8日間
1998年 9月27日〜10月 4日

飛騨高山・合掌造り家屋にて

日本でいちばん日本らしい所へ
 私は、 ’97年ヨーロッパを6ヶ月の長期にわたって旅行してきました。
海外に出て初めて、自分が日本人であることに気づきました。

 60歳半ばまで、日本の自然や文化のなかで生きてきたのです。
まぎれもなく、私は日本人でした。
そこで、日本でいちばん日本らしい所へ旅してみたいと考えるようになり、飛騨路への旅を選びました。

 テレビでよく紹介される郡上八幡の水路。
そこで生活している人と水が深く関わり合い、水が生かされている。
その様が、なんとも懐かしい思いをかきたてました。

 それから、合掌造りの故郷。
これも、よくテレビで紹介されてきました。
古い、古い藁葺き屋根の大きな家。
かつては、雪深いこの地で厳しい自然のなかを知恵をしぼり、肩を寄せ合って生き抜いてきたであろう場所にも心打たれました。

旅行日程
 9月27日(日)自宅→広島バスセンター→(JR高速夜行バス)→名古屋 /車中 泊
 9月28日(月)名古屋駅→名古屋バスターミナル→(名鉄バス)→郡上八幡 /インターシティ白山(駅前ビジネスホテル) 泊
 9月29日(火)郡上八幡→(長良川鉄道)→美濃白鳥→(JRバス)→萩→白川郷【白川郷観光:】→(加越能鉄道)→ 西赤尾(菅沼)→五箇山 /越中五箇山YH 泊
 9月30日(水)五箇山観光【五箇山観光:平村郷土館、紙の里工芸研究館、「やま」との対話館、五箇山民俗館、煙硝の館】 /越中五箇山YH 泊
10月 1日(木)西赤尾(菅沼)→城端→(城端線)→高岡→(北陸本線)→富山→(高山本線)→飛騨古川【飛騨古川観光】 /飛騨古川YH 泊
10月 2日(金)飛騨古川→高山【高山観光:】→飛騨古川 /飛騨古川YH 泊
10月 3日(土)飛騨古川→高山→(高山本線)→岐阜→名古屋駅→(JR高速夜行バス)→ /車中 泊
10月 4日(日)→(JR高速夜行バス)→広島バスセンター→自宅

【日本人と森】
 「やま」との対話館(「やま」と語る会会場)に次のような文が掲げられていました。

【日本人と森】
 『日本人は昔から自然を愛し、信仰してきました。 私達の祖先は、山に気高さを抱き、木や石にも神が宿ると信じていたのです。 つい最近まで、日本ではほとんど家が木づくりであり、木の道具を使い、お風呂も薪で沸かしていました。
 日本人は自然を慈しみ、自然と調和しながら森を利用し、木と心を通わせ、木にしか見られない形、木にしかない美しさを探り、生活に生かしてきました。 そして、目を見はるばかりの知恵と技術によって世界でも類をみない「木の文化」を築きあげたのです。
 木と日本人のつながりは、単に日本人が木を好んだからだけではありません。 木の持つ優れた性質が、日本の気候風土に適していることを古くから日本人は知っていたからです。』

 この掲示文を読んで私が探しにきた「日本」は、すべてここに集約されていると思いました。
郡上八幡、白川郷、五箇山で、今も息づいている「古き良き日本」。
そして、飛騨古川、高山の、祭りへのこだわりなどを肌で感じました。  

あしあとに戻る トップページに戻る