ルーマニアとブルガリアへの旅15日間
2007年5月24日〜6月7日

世界遺産・リラの僧院にて

はじめに
 いつの日のことだったのか忘れてしまった記憶。ある旅人から「リラの僧院とバラの谷」へ行って来た印象を興味深く聞いたのでした。 いつの日にか私もと、心に秘めてやっと実現させました。

 「マラムレシュ(ルーマニア山村のフォークロア)」みやこうせい著は、新聞に載った「東欧の山間イザ川流域には、悠久の時の流れに培われた伝統に自足する人々、、、」 の言葉に惹かれて、2000年4月に手に入れた本でした。

 この地も一人で尋ねたいと願い、3年前にルーマニア政府観光局へアクセスしたのでしたが、西側と違って足回りが悪いことで断念しました。 ようやくにして夢が叶った旅となりました。

旅の行程
  月日 発着地名 スケジュール メモ
1 05/24
(木)
関西空港→ブカレスト ミラノ経由で首都ブカレストへ。 深夜到着、長時間のフライトと時差等ホテル到着後就寝は3時。
2 05/25
(金)
首都ブカレスト滞在。
午前、自由行動。
午後、市内観光。凱旋門、国民の館、ミリタリーアカデミー、革命広場、大司教教会。
ゆっくり起床、SUさんご夫妻と同席してゆったりと朝食を取る。
ルーマニア人はフランスに似せることに喜びを感じているようだ。凱旋門しかり!
3 05/26
(土)
ブカレスト→シナイア→ブラショフ着 シナイア→ブラン城→黒い教会。市役所前広場散策。 ドラキュラで怖いイメージnoブラン城は、当地の小学生であふれ賑やかなだった。
4 05/27
(日)
ブラショフ→シビウ→ピエルタン→シギショアラ着 15世紀の商家に囲まれたシビウ大広場。トランシルバニア提督の邸宅(博物館)を見学。世界遺産の小さな村ピエルタン要塞。シギショアラへ移動。 大広場はドイツらしい雰囲気を漂わせていた。赤い屋根瓦の町並みが美しかった。
5 05/28
(月)
シギショアラ→クルージ・ナポカ→バイア・マーレ着 世界遺産シギショアラ、14世紀の時計塔。ウラド・ドラクルの生家。ハンガリー人が多く住むクルージ・ナポカ、城塞、マラムレシュ地方の観光の拠点バイア・マーレへ。 からくり人形の時計は17世紀に作られたとか、単純な仕掛けだったが可愛い。丁度9時、時計塔の鐘を聞く。
6 05/29
(火)
バイア・マーレ→サプンツア→ボグダンヴォーダ、イエウド→スチャヴァ着 陽気な墓。ボクダン・ヴォーダとイエウドの世界遺産木造の教会を見る。 お墓はなんとなく嫌なところ、一切写真は撮らなかった。
7 05/30
(水)
スチャヴァ→ヴコビナ地方の5つの僧院→スチャヴァ発 終日ブコヴィナ地方の人里離れた山奥にある5つの僧院を訪れる。大城塞。夜行列車にてブカレストへ。 年月を経てやや薄れたとは言え、美しい色を残す壁画。多くの信者の祈りの場のなったことであろう。局地的豪雨となり、昼食を予定していたレストランは水浸し、引っ返すと橋は浸水して不通。水が引き予定のレストランで食事をとることが出来た。
8 05/31
(木)
ブカレスト→国境→ルセ→イヴァノヴァ→シューメン着 専用バスにてブルガリア国境へ。その後世界遺産イヴァノヴォの洞窟壁画へ寄り、シューメンへ。 ルーマニアとの国境はちょっと寂れた感じ。洞窟壁画と言えばカッパドキア。比べると規模の大きさでちょっと。
9 06/01
(金)
シューメン滞在。→(ヴァルナ)→(ネセヴァル)→ 午前、断崖に彫られた世界遺産マダラの騎士を見学。ブルガリア第三の町ヴァルナを経、ローマ浴場跡見学。3000年前の黒海沿岸に建設されたトラキア人の町ネセバルへ,世界遺産聖ステファン聖堂、陶器とレンガで華麗な装飾が施されたパンクラトール聖堂など。シューメンに戻る。 ブルガリアが黒海に面しているネセバル。きれいな波が打ち寄せて黒くないのに何故?と旅人は問う。
10 06/02
(土)
シューメン(午前)→アルバナシ→ヴェリコ・タルノヴォ着(夕刻) 午前、第2次ブルガリア帝国の首都として栄えたヴェリコ・タルノヴォへ。小さな家内工業が軒を連ねる旧市外、ツァレヴェツェコの丘を散策する。 アルバナシ村の民家は、まるで日本の時代劇に見られる門構えの家。時空を越えてやって来たような不思議な感覚。
11 06/03
(日)
ヴェリコ・タルノヴォ(早朝)→カザンルック→プロヴディヴ着 午前、バスで移動カザンルックへ。バラ摘み、セレモニー、パレード見学。午後、トラキア人の古墳世界遺産(レプリカ)、バラ博物館など。 イメージしたバラの谷は広かった。バラ園は日本人で埋まる。バラ祭り最終日、各地方の民族衣装を身につけたパレードは楽しかった。
12 06/04
(月)
プロヴディフ(バチコヴォ僧院)→ソフィア着 芸術性においてリラの僧院に次ぐと言われる世界遺産バティコヴォ僧院、見事なフレスコ画のある世界遺産ボヤナ教会を見学。 ボヤナ村の教会(博物館)。.ブルガリア・ルネッサンスとも言われ、イタリアルネッサンスの1年前に描かれたフレスコ画が以前の宗教画とは異なり自然な表現で描かれていたのに親近感を抱いた。
13 06/05
(火)
ソフィア滞在 午前、リラの僧院。午後、ローマ風呂跡、アレクサンドル・ネフスキー寺院、イコン博物館、聖ゲイルゲ教会、旧共産党本部など。 リラの僧院はイスラムの影響を色濃く残した不思議な空間であった。
14 06/06
(水)
ソフィア発ミラノ空港経由で帰国便。 アリタリア航空にてミラノへ。着後希望者は市内散策。 私はミラノ市内散策希望。10年前の記憶を取り戻すのに懸命であった。Iさん、Nさんと3人でぷらぷら。前回登らなかったドオモタワーへ登った。ドオモは修復中であったが、東側との教会の規模の違いに驚く。家族への誕生カードを購入。お世辞を言われたアイスクリーム屋さんでアイスを買って食べた。
15 06/07
(木)
機中泊、関空到着。 定刻10時到着。各自解散。 帰国便では、知り合いとなったKさんとおしゃべりをしたので、11時間50分のフライトも苦にならなかった。

旅の写真館 現地で撮影した写真です。

エピソード「Do you remember ?」  旅の一こまを綴っていきたいと思い、このコーナーを設けました。

おわりのことば
  「ルーマニアへ行きたい」と話すと、シベリア鉄道に乗車したOさんとガイドのヴァーシャは、「何にもないよ、どうしてそこへ?」と。 なるほど、どこまでも、どこまでも、広がり、続く大地。専用バスで移動しながら、この風景を飽きずに眺めました。

 確かに何にもないと言えばそう。交通の便は悪く、まだまだ観光するには不便だと推測できました。 ところどころに残る、ひっそりと、たたずむ城、教会、そして木造の民家。西側で見慣れたきらびやかな風景はない。 恐らく自分の足で歩いてみると、中世が息づく風習が、多く残されていることに気づいたことでしょう。

 ブルガリアは、やはり農業が大きな産業。もう一つは観光産業。バラの谷での花摘みは、思っても見なかった体験。バラ祭りのパレードは最前列で見学させて貰いました。 リラの僧院は思った通りの不思議な空間でした。いずれにしても、晴れの日が多く、添乗員のIさんの力もあり、楽しい旅が出来たことを感謝します。

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