大雪と里の紅葉めぐり7日間
2007年10月10日〜10月16日

紅葉の十勝山麓

はじめに
 北海道は遠かった。毎年のように行きたいな〜ぁと願いつつも11年経過。今までに北海道を訪れた季節は、春、夏、冬でした。唯一秋は一度も訪れていません。 そこで、今回久しぶりの北海道は迷うことなく“秋”と 決めました 。

 旅が始まる前頃から、気になるのがお天気と気温。どうやら、お天気は一寸心配。それでも、行ってみなければ分からない。あえて、いい方向に考えて出発を待ちました。

旅の行程
  月日 コース 旅日記
1 10/10
(水)
当地空港→千歳空港→旭川駅→美馬牛。美馬牛リバティーユース・ホステル泊  午前、航空機で当地を発つ。午後4時過ぎに美馬牛駅に到着して、駅から2分のYHへ急ぐ。まだ、明るいので周囲を散策する。雨が降ったのか、あちこちに水たまりがあるので避けて通る。

 宿の近くで農作業中の女性に出合った。何をしているのかと尋ねると、花豆を収穫中だという。私は豆が大好きだというと、すぐ目の前の自宅へ案内された。収穫した、いろんな豆を見せてもらい、おいしいと言うトラ豆と白インゲン豆を購入した。 
2 10/11
(木)
美馬牛→とんがり屋根の美馬牛小学校→四季彩の丘→ランチ風→拓真館→宿。リバティYH泊  朝起きると、曇り空。どうしたものか考える。 かあさんに相談してみると、「午後は雨模様なので自転車での観光は無理ですよ」と、アドバイスを受る。

 電動自転車での観光を中止して、近くの「拓真館」(片道4`)まで歩いて往復することに決定。9時半出発、美馬牛をゆっくりと歩きながら、風光明媚な風景をしっかり目に焼き付ける。 写真家前田真三さんの写真で有名になった「とんがり屋根の美馬牛小学校」は何度も尋ねたところ。「四季彩の丘」は、6年前に出来たので初めて、そこでは枯れ始めた惨めな花ばかり見物。

 その近くの「ランチ風」で昼食をとる。やはり6年前に神戸から移住して来たと言う、ママさんと1時間あまり談話。 そして、前田真三写真ギャラリー(拓真館)を目指す。何度か訪問しているのでざっと眺める。でも、新鮮。

 そこを出ると午後2時くらいだったか、美馬牛の空は真っ黒。「これはやばい、雨だ」と、思う間もなく、ぽつぽつと雨粒が落ちてきた。誰もいない道。大急ぎで歩く。 でも、なかなか遠い。そのうち、雨が大降りとなり、丘の上に来ると容赦なく横降りの雨は服と靴をぬらした。

 宿に着くと、かあさんが心配そうに出迎えてくれ、早速お風呂に入るように勧められ、冷えた体を温める。これで、満足満足。 その夜のルームメイトは、大学4年生のKさん。初めてのひとり旅なので心細そうだった。
3 10/12
(金)
サイクリングパノラマロード 美馬牛→とんがり屋根の美馬牛小学校→拓真館→四季彩の丘→ファーム千代田→三愛の丘→新栄の丘展望台→美馬牛→レストラン・ゴーシュ→かんのファーム→リバティーYH。 民宿とぅもろう泊  美馬牛ガイドの山小屋で電動自転車をレンタルしてもらう。種々注意を受けて9時15分出発。乗り心地はまずまず。しかし、あの丘では必死にこがないと登れない。 寒いのに、いつの間にか背は汗ばんでいた。と言いつつも、やはりそこは自転車、昨日の場所まで10分とはかからなかった。新栄の丘展望台で再び雨の予感。 これはかなわない、急いで帰り支度。道に迷いながら近道を発見、美馬牛へ。ところが雨は小やみとなる。近場をぐるぐると走り回り、約1時間早くレンタル電動自転車を返す。

 レストラン・ゴーシュを紹介してもらい、たどり着くとお客さんは満杯。たった一つ空いたカウンター席、まるで止まり木に止まったみたいな恰好で食事をする。

 時間はいっぱいあるので、ぶらっと丘の畑への道を歩いてみる。車とは出合うが、人とは出合わない。 「かんのファーム」へ寄り、近くのラベンダー関連のお店でラベンダーポプリなどを購入。

 再び荷物を預けていたリバティYHへ戻り、夕方まで過ごさせて貰う。その内パッチワークの丘とパノラマロードを7時間かけて走破して帰ったKさんを迎える。 彼女は満足そうだった。「明日、旭山動物園に行きます」と言う彼女、「私もよ、会えるかも」と言いつつお別れ。

 民宿とぅもろうは初めての宿泊。なのに旧知の間柄のような親しさを感じた。というのも、私のことは、次男やリバティYHのかあさんからも、よく知らされている関係だったからだ。 夕食は和食のフルコース、とてもおいしく舌鼓を打つ。薄味である。やはり、安心で新鮮な食材は美味しい。
4 10/13
(土)
美馬牛→美瑛の丘・哲学の木→クリスマスツリーの木→マイルドセブンの丘などなどをドライブ→次男宅→お昼→旭山動物園→次男宅へ。次男宅泊。  早朝ふと、窓から外をのぞくと雪が降っている。ちょっと昨夜は冷えたからなと。この調子では、積雪かもしれないと、お天気を心配する。   宿のウッドデッキからは、遮るものもない、ひろ〜い畑が広がる。宿がここに移ってから植えた細い木々の立ちが並ぶだけ。 その木々の葉っぱ昨夜の雪が雫となってキラキラ輝いている。ダイヤモンドではないかと思えるほどの光と色は、この世のものとも思えないほどの美しさだった。

 気がかりだったお天気もすっかり晴れて、行楽日和となった。 迎えに来てくれた次男夫婦と宿を出る。 急に冷え込んだせいか、紅葉が一気に進んだ様子。里のあちらこちらで、低い山々でも美しい紅葉が見られた。

 午後、念願の旭山動物園に行った。今や日本中から注目されている動物園だけあって、観光バスは数え切れないほど、びっしり駐車していた。 大急ぎで館内へ入ると、これまた人人人だかり。歩くのがやっとのスペースしかない程の盛況ぶりだった。たっぷり楽しんで動物園を後にした。夕食は次男のパートナーNの手料理。
5 10/14
(日)
次男宅→忠別ダム湖→次男宅→美瑛・北西の丘展望台(菊池晴夫写真ギャラリー)→貴妃花(木工細工工房)→次男宅。次男宅泊。  午前中はまずまずのお天気なので、忠別ダム湖までドライブ、紅葉で華やいだ山々を見物。午後は、一寸怪しいお天気となる。 それでも車の窓から見る紅葉はきれいであった。北海道の虹も初めて見ることが出来た。

 菊池晴夫写真ギャラリーへ寄り、おみやげにカレンダー購入。そして、貴妃花では、素朴な味わいの木工細工「哲学の木」も購入。 これは私へのおみやげである。夕食はNの手料理。
6 10/15
(月)
午前、次男宅→上川→層雲峡・銀河の滝・流星の滝→次男宅

午後、白金野鳥の森→望岳台→次男宅。次男宅泊。
 朝起きるとすぐに天気はどうかなと空を仰ぐ。今日は予報に反して良く晴れてきれい。早速次男の車に3人で乗り込む。無料の高速道路を走り層雲峡へと。 途中の山の紅葉を愛でつつ、写真に収める。 前回スクーター(リード90)で来た場所。観光バスも4、5台止まり海外からのお客さんも見える。 滝つぼに散歩コースがあるので歩いてみるが日陰なので寒い。白く落ちる水と紅葉と岩肌とがマッチしてきれい。

 午後は再び車に乗って紅葉見物。遠くに、近くに見える十勝岳連峰は雪を頂き美しい。そして紅葉は裾野を覆う。 車の中から、時には車から降りて、崇高な山々の名前を教えて貰う。旭岳、オプタテシケ山、美瑛富士、美瑛岳、十勝岳、富良野岳などと。 場所、場所によって山の大きさや向きが変化するのも楽しい。たっぷり大自然を満喫して次男宅へ帰る。夕食は回転寿司「トリトン」でご馳走になる。
7 10/16
(火)
次男宅→忠別ダム湖畔・紅葉見物→次男宅→旭川→千歳空港→当地空港→自宅  今日もいいお天気に恵まれる。早速、Nの運転で先日訪れた忠別湖を周遊する。白い雪を被った旭岳を湖面の紅葉を背景に眺める。心も洗われる思いでいっぱいになる。 人通りはまばらだが、いいロケーションのところでは、一人二人の人影を見る。

 たっぷり、北海道の紅葉を心に刻み満足感いっぱいで、Nに見送られて電車に乗る。ふと、窓外に目をやると、涙が滲んだ。おかげさまで無事一週間の旅を終えることができた。

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おわりに
 急激な気温の変化にも関わらず、北海道の温かさが、そこ、ここに残されていて、ほっと、くつろげる旅となりました。

 「リバティーYH」のとうさん、かあさん、「山のガイド」のオーナー、初対面の「民宿とぅもろう」ご夫妻、そして次男夫婦のさり気ない心遣い、 何よりもうれしかったのは、腕によりをかけて作ってくれたNの手料理は、ほんとうに美味しかった。

 そう、評判の旭山動物園にも堪能しました。もちろん、初めての秋の北海道もです。

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