シリンダー部分は、ロケット号の大きな特徴だ。蒸気ボイラーからの動力伝達が、2本のシンプルなシリンダーによってのみ行われる方式は、従来の複雑なクランクとギアを組み合わせた方式に比べてロスが少なく速度と馬力が出せた。しかし、高圧の蒸気を集中するのでシリンダーの耐久性を維持するには非常に強度の強い鋼材が必要であった。開発当初は、このシリンダーはこの様に水平方向では無く、斜め方向に向いていたが振動や安全性の面から水平方向に改造されている。