イソップの宙返り・159
        
ライオンと猪
夏の暑い日のことでした。
喉が渇いたので、猪が井戸へ水を飲みにやってきました。
ところが、ライオンも喉が渇いたので、井戸へやってきました。
二匹は、どちらが先に井戸水を飲むかと言い争い、そして、命をかけて喧嘩をはじめました。
二匹が、いよいよ激しくぶつかりあおうと、睨み合っていました。
と、その時、二匹は、禿鷹たちが少し離れたところから死んだ方を食べようと待っているのに気がつきました。
二匹は、殺しあいをしても禿鷹の餌になるだけだとわかって、争いをやめることにして、こう言いましたとサ。
「殺しあいはヤメて、仲良く、水を飲もう」
☆     ☆
人間の歴史は、殺しあいの歴史といっても、言い過ぎではないでしょうねぇ。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の歴史だけを見ても、そう思えますね。
いやー、よそ事ではありませんね。
明治維新から後でも、西南戦争、日清戦争から始まって、日本はのべつ幕なしに戦争をしてきましたね。
ええ、とうとう太平洋戦争で、壊滅的な敗戦になって、やっと戦争をあきらめるまではね。
          
戦国時代が300年続いて、みんな内戦にウンザリして、徳川時代250年間は戦争はやめましたね。
でも、戦国時代の悲惨さ、バカバカしさを忘れて、明治からの70年間は戦争の連続。
まあ、太平洋戦争で、800万人も死者をだして敗戦して、あれから、今までの60年間は戦争がいやになってきました。
でも、またぞろ戦争気分が出始めたような雰囲気。
軍備競争が技術の進歩を促進したなんて、言い出すヤカラまで、ぼちぼち出始めましたね。
アメリカの2004年の軍事予算だけでも、44兆円だそうですから、この半世紀間に世界中で使った軍備費用、戦争での浪費は膨大なもの。
あれだけのカネをぜんぶ技術進歩に使っていたら、今の技術水準なんてもんじゃあない。
         
「人間の歴史は、殺しあいの歴史」ですが、あれぜんぶ男がやった歴史。
男の脳味噌っておかしいのではない?
ええ、闘争好き、競争好き。
戦争はやらなくても、造った社会は、やっぱり競争社会、自然破壊の社会。
ええ、今の日本。
周りを見回してみると、豊かになったはずなのに、誰も幸福にはなっていないみたい。
もう、この辺りで女に交代してもらったら?
なんて言ったけど、社会進出してきた女を見ていると、男マガイみたいなのが多いなぁ。男が作った社会で席をしめるのには、男のマネをしないと出てこれなかったのはわかるけど、男マガイな女では何のために出てくるのかわからない。
ヒトの脳味噌って可塑性があるらしいから、女でも男みたいな前頭葉肥大症患者なのが増えてきたんでしょうか?
       
でも、男はみんな前頭葉肥大症だから、ここら辺で女に交代してもらったら?
ええ、「男は公職についてはならない」とか「国会議員は、女しかなれない」なんて制度を作っては?
まあ、男マガイな女もダメってね。
       
「平和ヘイワ」なんて言うけど、男の、あの念仏なんてすぐに変わってしまうよ。
300年の戦国の悲惨は250年身にしみていたけど、明治の軍国主義の70年は、もうあと10年で忘れてしまいそう。
    
「軍歌だけ、しっかり覚えているボケ老人」は、みーんな耄碌ヂヂイ。