イソップの宙返り・95
         
蝙蝠と茨と水薙鳥
コウモリとイバラとミズナギ鳥が、一緒になって貿易の旅にでることになりました。
コウモリは金を借りてきて、資金をだしました。
イバラは商品の着物を積み込み、ミズナギ鳥は銅製品を積み込みました。
ところが、船出してしばらくすると、嵐に遭い船が転覆して3人はすべてを失いました。
このことがあってから、ミズナギ鳥は海に沈んだ銅製品を見つけようと、海に潜ることにしました。
コウモリは借金とりを恐れて、昼間は出歩かず、日が暮れてから餌探しにでかけることになりました。
イバラはトゲを出して、通る人の着物をはぎ取ることにしましたとサ。
寓意・失敗を取り返そうとするのは人情である。
☆     ☆
極東の凡俗といたしましては・・・
ハア! コウモリが暗闇の中を飛び回るのは、借金とりから逃れるためでしたか?
身につまされるなぁ。
でも、この話、子供にしてやると、空想の翼に乗って、どんどん広げるだろうなぁ。
こんど孫達が来たら教えてやろう。
        
空想力のなくなった、凡俗としましては、人の世のことしか思い浮かばない。
こんな一口話があるでしょう?
            
この世に存在しないもの。
馬のツノ。イギリス人の美食家。
イギリス人のことを「世界最高のマナーで、世界最低の料理を食べる国民」って、言うじゃぁありません?
こんな軽口話をしたら、「イギリスに『料理』なんてあるか! あれはお総菜ってものダ」って嗤われた。
まあ、イギリス料理のマズイことは定評がありますねぇ。
イギリス人のいる席で、一つ覚えのこの話をしてしまったら、そのイギリス人まで「ソウヤそうや」って悦ぶんですよ。
エエッって驚くと、「ボクはウエールズ人や」ってね。
イギリスって、イングランドのことらしいけど、ボクらが言うイギリスは連合王国のつもりですのにね。
            
エゲレスの悪口ばかりでもつまらんから、ほかの国のことも毒づいてやろうっと。
この世に存在しないもの、
浪費家のドイツ人。
ドイツ人って云うと、キャベツの芯までシマツして、スープストックにするとか、割った卵の殻の中に指を入れて、わずかに残っている白身までこそげるのが印象的ですよね?
ドイツ人って云うと倹約家を連想してしまう。
             
この世に存在しないものの3番目は、
勤勉なイタリア人。
まあ、痩せたマンマもかなぁ。
18才ぐらいまでは、あんなにスリムで美しいのに、母親になると、どうしてあんなに太るのかなぁ?
イタリア人って勤勉で陰気なんて誰も連想しないよね?
昼間っから、ワインを飲んでの、アモーレ(恋)、マンジャーレ(食)、カンターレ(歌)しか連想できない。
でも、あれは南の連中らしいですねぇ。それにボクの知人のイタリア人って、音痴なんですがね。
まあ、こんなに同情していると悪口の楽しみにはならないから次に行こう!
           
この世に存在しないものの4番目は、
謙虚なフランス人。
なんであんなに喋るの?
哲学、文学からはじまってファッションのことまでね!
フランス人にブサイクってのも、いないようですねぇ。
街角で働いている左官屋まで、小粋。
それに、愛人のいないフランス人ってのも想像できないなぁ。
           
アメリカ人の悪口を考えれば考えるほど、日本人とよく似ているので、(これは反対か? 似ているのは日本人の方か?)せつないから、これは省略。
          
じゃあ、日本人って何かなぁ。
この世に存在しないのは、日本人の経済学者。
こいつは、もうこれ以上言いたくない。よけいセツない。
次に行こう!
         
隣の韓国のことにしようよ!
この世に存在しないもの、安全運転の韓国人ドライバー、それに素ッピンの韓国美人。
むかし日本のタクシー運転手のことを神風ドライバーって呼んだけど、韓国人の運転は弾丸ドライバー。
タクシーに乗るもんではないよ! 肝を潰す。
          
韓国女性ってみんな美人でしょう?
化粧の巧いこと。日本にも厚化粧の人っているけど、旧家の白壁みたいにコベコベに塗りたくったのが目立つけど、韓国女性の化粧って、スゴイ。
あれなら、韓国で「夫は化粧品の運搬人」って呼ぶほど化粧品代がかかるだろうなぁ、と同情してしまう。
これ以上言うと、近隣友好にキズがつくといけないから、この項は、これにて完。